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もし〇〇が仲間になったら(〇〇式異世界英才教育〜憎まれっ子よ、世に憚れ〜)  作者: 平泉彼方
第2章 波乱な8歳前半の歩み(〇〇式英才教育基礎レベル実践編)
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77 8歳児による金策講座 in 異世界(その2)

 読者のみなさまどうもこんばんは。ブックマークありがとうございます!後前回のサブタイ番号が間違っておりました申し訳ないです。


 それでは今週の不憫をどぞ!





 …嗚呼、なぜいつも、いつも変なことに巻き込まれるのだろうか……


 私はただ平穏安泰にお金を稼ぐためにこの場に来たというのに…巻き込んだ相手から剥げるだけ色々剥いでから吊るし上げながら、諦めたようにため息をひとつ吐くのであった。



 ことの起こりはほんの半刻前。



 先ほどと引き続き舐めて襲ってくるヒャッハーどもからお小遣いを剥いでいる最中、なんと珍しくも黒服が数歩離れた先を過ぎったのだった。黒服は大体この界隈でいうと裏組織の正規構成員(ヒャッハーは鉄砲玉、あるはパート員扱いか?)なのであるが、大概は建造物の地下あるいは内部に潜んでいる。


 彼らは普段、市民に混じって生活しているのだから当然である。


 表向きの仕事をしつつ裏取引や適当な荒くれ者を使って敵対勢力と戦争したり、表の人をこっちへ引きずり込んだり…まあ悪いことしか基本しない。日本で言うところのヤ●ザみたいなものだし。


 彼らは基本自分の手で犯罪を犯すのではなく、人を使う。そしてその存在自体を気取られないようにしている…まあSランク以上の実力者とか一部の特殊な市民・王侯貴族を始めとする特権階級はその存在を知っているが。


 それでも一応"姿無き存在"と世間一般ではされているのであった。


 そんな表も裏も通りに出る確率の低い黒服が通るってことは何かしらトラブルが起きたって意味だとすぐにわかった。



 なので、慌ててこの場所から逃げようとしたところで…角から出てきた黒服にぶつかってうっかり黒服を倒してしまったのだった。







 呆れた目でこちらを見ながら仕方がないと言わんばかりに肩をすくめる某柳生家の師範代。それを見ている私の目は当然腐った魚みたいな濁り方をしているが、それも仕方がないことだと思ってもらいたい。


 某独眼竜の若い厨二武将は私を指差し爆笑し、その横にいた僧侶っぽい某毘沙門天がどこからともなく取り出したハリセンで厨二をしばいていた。なお、彼らの目はとてもイキイキとしており輝いている…死人のはずなのに。面白いことが起こりそう、戦の匂いがするといった様子で。


 …というか、幽霊より目が死んでいる8歳児って。



〈しかし、若殿もこういう場面とよくよく縁がありますな。〉


「本当、なんでこうなるのかね…平穏が一番なのに。」



 その一言で、ものすごい形相をされたのだが…それほど意外というか平穏から程遠い存在だろうか?一度私に対する評価みたいなのを確認した方がいい気がしてきた。


 私はバトルジャンキーではないのだ。断じて違う。ただ平和にのんびりとモフモフやツルツルを愛でていたいだけ。



 だからまさか人を袋詰めにしている怪しい黒服御一行様とかに遭遇するとは想定外もいいところである。それも、無理矢理暴れるいいとこの坊ちゃん風の幼児を麻袋に詰めようとするとか。


 とんだ変態がいたものである。現代日本だったら通報と同時に動画で晒され社会的にコロコロされているだろう。誰がそんな変態と進んで関わり合いになりたい。


 角を曲がってきて衝撃的な出会いでもしなければきっと私は無視していたというのに…


 大体何故衝撃的な出会い方ならパンくわえた美少女…学校遅れちゃう☆系の美少女の方ではないのだろうか(美女でも可)。鬼畜ペドっぽい誘拐犯な黒服と衝突とか本当に誰得か。

 


 その結果、黒服Gっぽいやつのお仲間さま御一行様がこちらを睨みつけてきたというわけである。曰く、舐めた行動していたら怖ぁいお兄さんにあんなことやこんなことされちゃうよ、と。


 そしたらほら、こっちも礼儀として睨み返すだろう?え?常識だと思うのだが…


 まあいい。その上で私はさらに礼儀と礼節を重ねるため、さらにいつも親父や魔王の格下が粋がった際相手に言って聞かす常套句を発言して差し上げたのだった。



「今去れば何もなかったということにしておきましょうか。」



 などと。


 しかし、なぜか相手は攻撃してきた。これほど礼儀を守ったというのに…馬鹿なのだろうか。いや、きっと馬鹿だからこんな場所にいるのか。そして変態な犯罪者…え、ちょいと待った。



「えっと…【隷属契約術】それから【魔薬売人】?それと…うわぁ、これはない……マジで変態どこかやばいやつだった。」



 もう何というか、ここまでくるとお気の毒としか言いようがない…主に黒服の被害者が。黒服がここまでひどいやつだったとは。


 せめて…せめて痛みを感じるようにお仕置きしてあげよう。


 犯罪者へ説教をするつもりでぶちのめしてしまうのは仕方のないことだった。彼らのためだ。



「さぁてと、親父に変装してもらって後で警ら隊の所に届けてもらうか…賞金首が混じっているとかマジラッキー。」


〈その前にこの童はどうする?〉


「言わないでおいてよ…現実逃避していたのに。」



 で…麻袋に無理矢理入れられ囚われていた子供だが、仕方がなく一旦拾うことになった。さすがに子供をここの裏通りに放置しておくわけにはいかなかったのだ。そこまで外道にはなりきれない。


 けど、できればさっさとこの子供とは離れたい所である…もう何というか、髪の色が金色混じりの赤とか厄介ごとの匂いしかしないです。



〈ふむ、お主の話がまことであるならこやつは『貴族』だろう。〉


〈若殿、如何するか?〉



 ふむ…こうなったらもうこの子供使って稼ぐしかない。どうせ厄介ごとを押し付けられるのならば今のうちに稼げるだけ稼がねば割に合わん。



「ねえ、元武将の皆さん…」



 黒服狩り、しませんか?












 それから1時間後、結界の中でガタガタ怯える子供とその前で黒服を凹にする8歳児とその周囲の空気(幽霊)、そして剥ぎ取られた上で積まれていく黒服という異様な光景が広がっていたという。


 さすがのヒャッハーも空気読んだのか知らんが、最中は攻めてこなかった。むしろドン引きして引きつった表情をしていた。本能に従って逃げていたともいう。


 ところで、黒服を倒している最中さらに武装集団みたいなのが現れたのだが…しかも全員武装しており、黒服の服装より戦に特化したような姿をしていた。全員黒で統一されていることと顔が隠れていることだけが共通点だろうか。


 そしていつの間にか囲まれていた。



「我らカッシーミア一家の者が世話になったらしいな…同時に運び屋の持っていた商品を横取りしたとか。」



 そう話しながら集団から出てきたのは、これまた典型的なマフィアのまとめ役っぽい見た目のやつだった。ただ、こいつは実力的に幹部クラスではなく支部とかもっと下の立場の人間だろう…係長、いや、かろうじて課長クラスか。



「で、あんさん…こちらも舐めた態度取られちゃこの界隈でやっていけないンですよね。おとしまえ、つけないと」



 そしてそのオッサンが目の前の私を見て、一瞬絶句した…そして指をさしながら周囲の武装集団へ何か言った。



「…本当にあの連中、こんなチビに半殺されたのか?」


「らしいですヴェルド様……ほら、あれ。」



 指をさした先には私の先ほど積み上げた黒服…の残骸の山があった。


 格下をあまり徹底的に凹ルことが申し訳なくなり、途中から奥歯が折れる程度に全員ド突きまわしてシバいて倒して差し上げた。もちろん全員余すところなく折れた奥歯に被さった金歯から靴に付いていた魔道具まで全て回収済みである。


 感謝しなさい、ヒャッハーよりも手加減してあげたんだから。



「……おいチビ、これ本当に一人でやったのか?」



 何を血迷ったのか、空気に向かって話しかけるオッサン…頭沸いているのか。そうなのか。



「…おい聞いているのかチビ?」



 やっぱり幻覚が見えるらしい…かわいそうに。早急に眼科検診を受診することをお勧めする。いや、その前に精神科だろうか。



「……………」



 気の毒な目でそのオッサンを眺めていると、オッサンの顔に青筋が次々と現れた。なぜか息が荒く、顔も心なしか赤い。嗚呼そんなに興奮して…幻覚相手に怒っても仕方がないのに。


 やっぱり精神科へ早急に入院するべき「…無視しているンじゃあねぇぞ、オイこのチビ!!お前だよ、そうだお前のことだ!!!」



「ん?」



 えっと、つまり…さっきからチビ、チビなどと侮辱していた相手は私であったと……そうかそうか、私をドチビ扱いしていたのか。なるほど、なるほど…












 気づいたらオッサンを含めた全員を沈めていた。


 全員タコ殴りになっており、余すところなく髪の毛まで剥ぎ取られた山がもうひとつ出来上がっていた。そしてそれができるまでの過程を眺めていた子供はいつの間にか眠っていた。



「寝る子はよく育つからな…」


〈いや、そりゃ明らかに気絶…〈〈言ってやるな、武士の情けだ。〉〉〉



 口元の泡を拭き取り、とりあえず白目剥いた状態のまぶたを閉じ…



「さてと、詰所にどうやってコレ運ぶ?と言うかもう放置でいいよね、明らかにもう面倒ごとしかなさそうだし、いいよね、そうだよね、うん。きっとそうだ…あははは」



 道の真ん中にあったら邪魔だろうととりあえず山を蹴り飛ばして端に寄せておいた。これで一応『ミケ猫連合』にはにらまれずに済むだろう。『野良連合』は結構大きい組織なのだ…その中でも特に『ミケ猫連合』は力を持っている。いくら懇意にしている『ハチ公連合』があっても油断は禁物。



「ではみなさん、帰るまでが出稼ぎですよ〜」



 気分は園長先生のノリ(8歳)で幽霊(推定40代越え)を引率しながら、とりあえず凶悪犯らしい賞金首だけ引きずって裏路地から出て行くのであった。もちろん猫への賄…通行料も忘れない。次回もよろしくお願いしますよ。


 さてと、結局連れてきた坊ちゃんどうしよう…もう一層の事夢でしたってことにできないかな?



「……気絶させて詰所に置いておくか?」



 さて、困ったものだ。



 余談ですが、黒服の着ていた服は基本黒く染めた平民服です。ただ、素材は割合良いので多分布屋さんや古着屋さんで売れます。その上で魔道具とか貴金属、果てには鬘とかも剥ぎ取ったので結構な収入に…財布も取引先相手の接待のために持っていたりとか。


 ともかくこれで金策は…終わりません。次回も続きます。


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