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もし〇〇が仲間になったら(〇〇式異世界英才教育〜憎まれっ子よ、世に憚れ〜)  作者: 平泉彼方
第1章 7歳までの軌跡(〇〇式英才教育基礎編)
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16 モフモフ正義からの泥試合


 読者の皆様投稿遅れてすいません。さて、それでは今週の不憫をどぞ!




前回:私物の露天で変出者が出た為慌てて逃走。逃亡先の更衣室で背後に酷い悪寒を感じた瞬間。



「あああああ↑↑あああああっああああぁぁぁ……」













 背後を見ると、青色の作業着に身を包んだ顔の濃い漢が此方へ舐めるような視線を向けていた。

 露出し突出した股間の状態は描写したく無い程酷い事になっていた。謎の液体と共に結界へ当たっている為なお、絵図が酷い。あれこそが『地獄絵図』というやつなのだろう。


 力を少し抜く。どうにか結界が間に合った様だ。


 間一髪。

 後一歩遅れていたら(吐き気)想像もしたく無い。何が悲しくて7歳にして処漢を捨てて別の扉を開かねばならん。


 前世は友人の責任で彼女歴無し=年齢、思えば灰色な青春だった。

 せめて今世は可愛い彼女が欲しい。これは割と切実に。欲を言うなら茶目黒髪の穏やかな巨乳ちゃん。歪んでズレた丸眼鏡掛けていて、転んで制服のスカートめくれたら文句無し(変態)


 現実逃避気味に理想を想像するも、同性へと語りかけるには余りに甘ったるい声が聞こえて気が引き締まる。低く、響く良い声だけに警戒心と心拍数が急上昇していく。馴れたため顔には出ていないだろうけど滅茶苦茶怖い。



「フム、後少しだったのに残念だ。」


「俺はノンケ「構わず喰っちまうのが俺の方針だ!」……なら、他当たってくれ。」


「だが断る!」



 もうやだ、こわい。おうちかえりたい(幼児退行)

 いや、今戻っている場合ではない。苦手でも結界張り直さないと。


 あ、そうだ。見捨てた2人に押し付けてしまおう。



「私でなくとも親父と魔王とか魔王は「お前を喰った後に頂くから問題ない!」え? あ、ハ……嫌だ。お断りだ!」



 親父由来の外道精神は安定のクズっぷりを私に発揮させるも、どの道私が喰われる未来はヤツの中では確定しているらしい。出来るとしても道連れにする程度か。


 それにして、何故毎度私がターゲットなのか。


 透明な壁をあらぬ場所でガンガン叩きながら呟くヤツは、今回は仕方が無いと言う言葉とは裏腹に今だ諦めていない。証拠に目がギラギラしており、時折投げかれられる言葉は……ヒィ

 白目剥きかけるが、なんとか耐える。

 そうだ、今結界破られでもしたらどうなってしまうのか。[〜自粛〜]で[〜自粛〜]になるという、大変な事態になる事が容易に想像出来る。なんとしてでも耐えねば。


 そうして過ごした1時間。とっくに湯冷めしていてもおかしくない。何故、本当に何故こんなのに目を付けられるんだ。



「うわぁああああ」



 涙きなら結界を2重3重と再度重ね掛けし、同時に強化する。硬度はこれでタングステン並みになっている筈なのだが油断出来ない。相手は20分間隔で破って来る猛者なのだから。



「もうやだよ、おうちかえりたい」



 今日は色々有って疲れているというのに。

 疲弊した身体を癒すために入った風呂で逆に疲労困憊する事になる、これなんて矛盾?


 そして走馬灯のように、今日の出来事と明日の予定が頭を駆け巡る。もうそろそろ疲労で力も尽きるだろう。その時私は果たして無事か(貞操的な意味で)


 もう色々ろ限界で、顔面崩壊した時だった。



「ヘブシッ?!」コーン



 一瞬にして、変態が吹っ飛んだ。

 あの、誰も♂が敵わず取り敢えず戦力的撤退か篭城戦するしか無かったあのド変態野郎が、だ。それも、猫パンチならぬ狐パンチで。


 本狐はと言うと、涼しい顔をして尻本の尾を自在に棚引かせていた。何事も無かったかの様に後ろ足で背中をゴシゴシ掻いてから、あくびをした。元から細い目は眠いのか更に細められていた。


 確か狐は夜行性ではなかったか? 今至極どうでも良い事だって分かってはいるが。


 何となく現実逃避を開始しつつ有る自分へ叱咤し、変態へ封印術式を重ね掛けしてから気配を消して脱衣所から出た。そしてドアへ結界を張る……焼け石に水だとしても、時間稼ぎにはなるんだからきっと不毛な努力等では断じて無い。



 そして様子を見計らったかの如く、現れるマダオ2人。通常運転な様子で……



〈あ〜やっと終わったのか、遅かったな。〉


「吾が弟子ならあの程度適当に捌かんか。」



 ちょっとだけ殺意が沸くのも仕方が無いと思う。

 もしあの後そのまま篭城戦続けていたらと想像し、戦慄が背中を走る。嫌な汗と悪寒が一気に襲って来た。風邪とかではなく、恐怖で。


 そして、私を囮にさっさと逃げ出した良い年した大人2人組。さすがきたない、おとなきたない。



 正直なところ、この辺りの記憶は後になって曖昧になっている。

 というのも2時間ぶっ続けで20分毎に結界張り変えして視覚的な暴力へ風呂上がりずっとさらされていたからである。他、その日疲れていたことも合わさってだと思う。


 そう、あれだ……深夜テンションというやつだ。

 

 完全にハイになった私は突然笑い出し、直後にいい加減にしろ少しは反省! とと怒鳴ると同時にめちゃくちゃに暴れ出したのだとか。それを慌てて止めようとする親父と魔王。ちゃっかり逃げ出す今日の新人3匹。



 ゆらりと揺れる意識の中、私は例のブツを取り出した。使用後必ず自分にも危害が及ぶ『例のアレ』を。



〈ん? なんか影が二重に……って、おいちょっ!? 今直ぐ謝れやばい!!〉


「何をそれ程慌てる必要があるわけ……な、んだ…と?!」



 騒ぐ親父に絶句する魔王。



「おいおいおい、流石にそれは不味い危険だ今直ぐしまえっておま、ちょっ…」



 大丈夫、別に危険があっても馴れているから貴方達のお陰で。

 多少危険で相手が不味い状態になるけど多分大丈夫だよ頑張れば耐えられるきっと多分、と言うか歯ァ食いしばれ。既にお前の罪の数の分取り出したのだから安心して刑に処ス。



〈つーか俺今ん所何も怒らせる事言ってないよね? ね? って、え!? ちょ、ま……話せば〉



 問答無用、成敗。










チュドーン、ブチョッ……………(チーン。)




◆□◆◇◆□◆◇◆□◆◇◆□◆




 おっさん2匹へ浄化掛けたら再度風呂へぶち込んだのは数時間前。

 廊下を掃除、洗濯し終えた頃には薄ら空が明るくなって来ていた。これでもクロの手伝い(食事)や花子先生が馬鹿2名を馬車馬の如く働かせた結果早く終わったんだ。だけど想像以上に掛かった理由は一重に臭が中々消えなかったからだろう。



「……もう二度とカメムシ爆弾家で投下しない。」



 あの人外2人相手を罰するなら並大抵の方法では不可能。だからこそ、それくらいやった。やったのだが、絶対、二度と再び私はアレを密閉空間で投げつけない事に決めた。


 相手への攻撃力も威力がぱないが、此方の受ける被害も生半可ではない。


 悪臭が鼻・喉・耳・目等々、有りと有らゆる穴から身体へ乗り込んで来て侵略・占拠していく。蹂躙された場所は余りの臭に間絶する事も許されない。相手は加工して更に臭を煮詰めた液体が直接掛かった。想像を絶する程の刺激臭がした事だろう…私自身では絶対に試したく無いし同じ目に遭いたく無い物だ。


 あんな離れた場所に待機していたというのに、未だ臭が残っている様に感じる。


 大分効いたと思うので、暫くは図に乗らない事を願っておこう。











 癒しは野生の勘からなのか、波津香を加えてさっさと逃げ出して行った。正解だ。もしあの場に留まっていたら下手すると死亡していたかもしれない。狐は嗅覚数倍も有るイヌ科なのだから余計に酷い悪臭、いや、刺激臭として脳内を蹂躙した事だろう。


 疲れ果てた私は自身へは浄化の魔術式を掛けると倒れる様に自分の部屋で眠った。



 もう限界、お休み。




 ア○ーさんも○鬼もきっとモフモフには敵わない。何故ならモフモフは可愛い、可愛いは正義ですから。


 次いでに狐さん擬人化からのヒロイン期待した方へ悲報、この狐は性別多分雄。それと擬人化はしません。ヒロインは当分先になります…なんて言いながらちょこちょこ我慢出来ず出すかも知れないですがw


 さて、それでは次回もどうぞ宜しく御願い致します。

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