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真亀みさが、黒木姫菜と中学校で出会う前、実は二人は出会っていた。



それは、姫菜が中学校に進学する四年前、つまり、彼女が小学三年生の頃だ。


その日、姫菜は公園へ遊びに来ていた。麦わら帽子を被り、夏休みを満喫していたのだ。ここへ来れば、姫菜は親友に会える。その子と初めて会ったのは、この場所だった。違う小学校に通っていた彼女は、姫菜が同い年だと分かると、すぐに話しかけた。姫菜も、始めこそおろおろしていたが、人懐っこい彼女に次第に心を開き、仲良くなった。



そんな二人が公園で遊んでいたところにみさが通りかかった。


その時のみさの姿は、四年後、クラスメイトとして姫菜の目の前に現れる彼女の姿よりも成長した姿であった。黒く長い髪の似合う20代前半の美人である。


みさは、少女に対して、劣情を抱くようなことはなかった。しかし、目の前にいる姫菜を見た瞬間、自身の心臓がドクンと激しく跳ねる、顔が熱くなり、赤くなるのを感じた。まさか、とは思ったが、みさは彼女のことを目で追ってしまった。人間に、ましてはこのような小さな女の子に対してこんな感情を抱いてしまうとは思ってもみなかった。



もっと近くで見たい。もっと近くで話したい。


もっと近くで触れてみたい。



それが、四年後に姫菜の目の前に現れることとなる真亀みさであった。



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