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プロローグ
ここは あたたかい
ゆらゆら ぼんやり
ここがどこか わからない
ここにくるまえは ずっとねむってた
そのまえは ずっとたたかってた
たたかうのは たのしい
ねむるのは すきじゃない
でも ここはすき
たたかいはない でも すき
はんぶんねむってるけど すき
ここは おちつく
からだになじんだ あたたかな せかい
たたかっているときとはちがう せかい
おなかがすかない しあわせな せかい
ずっとこのせかいに しずんでいたい
このせかいは わたしだけのもの
だれも このせかいを こわせない
だれにも このせかいを こわさせない
あたたかくて しあわせな わたしだけの せかい




