これまでに登場したいろいろまとめ(一章のネタバレ含む……かも?)
【 隣 世 界 と は 】
世界は、海で囲われている。
その海の外側には、誰も行ったことがない。
ひとりの研究者が言った。
「我々が住む世界の外側。
海を越えたその先には、この世界とは違う別の世界
“隣世界”があるのではないか?」と。
【 神 と 精 霊 】
神(太陽神サシェスト)
女神の三姉妹(太月ムルナス/闇月ガードナー/子月フェルミー)
リネッタが生まれた世界“レフタル”で信仰されている神。
神とは大いなる自然のことであり、大多数の人々が神は存在しないと知っている。
しかし、信仰は確かにあり、各地には神殿もあり宗教戦争も存在する。
存在しないものと分かっていてもそれを心の拠り所にするし、神に祈って縋ることもすれば降り掛かった災難に神を罵倒したりもする。
神官の中には、神は本当は存在していて、信仰していればいずれ神の声を聞くことが出来るようになると信じている者も多い。
この神々以外にも、土地神や疫神などが信仰されていたりもする。
精霊(精霊王/太月/闇月/子月)
レフタルで人々が神を信仰しているように、ラフアルドでは精霊が信仰されている。
しかし、この世界では精霊は存在しているものとして認識され、信仰していれば精霊は人々(というか人)に精霊の祝福を与えてくれると信じており、人々は精霊神殿(ここでいう神殿の“神”はどこから来たのか不明)で精霊王をはじめとした精霊に祈りを捧げる。
事実、精霊の祝福は存在し、精霊王に指名された王は歴王として様々な精霊の恩恵をうけることができる。
獣人には精霊の祝福はないものの、主に太月と子月を信仰している者たちが多い。
魔人の刻印は、闇月の力によるものと信じられている。
【 人 物 】
歴王 オルカ・フルール・ディストニカ
ラフアルドにあるディストニカ王国の王様。
30年ほど前に、精霊王に歴王に指名される。
歴王に指名されると寿命が500年前後まで伸び、精霊王の祝福を使うことができるようになる。王都ゼスタークを守っている星の魔法陣、守護星壁も精霊王の祝福のひとつ。
ヴァレーズ・サニティ・ステライト
リネッタの初恋の森の民のおじいちゃん。本来の名前はもっと長い。
【 土 地 】
レフタル
リネッタが生まれ、30年近く生きていた世界。
魔法陣という概念がなく、魔法はすべて詠唱魔法によって行われている。
大気中の魔素が薄く、魔法陣は発動しない。
ラフアルド西大陸
広大な世界の西側を占める大陸。西大陸と呼ばれる。
(リネッタは、この世界の名前がラフアルドだと思っている。)
ディストニカ王国
1年中温暖な気候の土地にある、農業が盛んな国。
どちらかと言えば田舎だったのだが、オルカ王が歴王に指名されてからは人々の行き来も増え、繁栄の一途を辿っている。
豊かな土地なのに、この数百年、周囲の国が攻めてこなかったのは、代々の王が先代の歴王と親交が深かったため。
それ以前は、争いの絶えない土地だったらしい。
王都ゼスターク
なだらかな丘の上にあるディストニカ王国の王都。
この国が豊かな土地にあるので、いつ敵国が攻めてきても王都を守れるよう、王都を何重にも囲む塀には魔法陣が掘ってあり、それによって防御壁を発生させることができるようになっている。守護星壁が稼働している現在は、ただの観光名所。
ヴァンドリア地方(オーガスト侯爵の領地)
領内ほぼ全てが果樹園か街で畑などはほぼないという特殊な土地。
どこに行っても何かしらの果物を育てており、スラムに近いような集落でも全員が働けて全員がその日の食事に困らず、税もきちんと収められている。
収穫の時期はそれでも人が足らず、周囲の領地から人手を集めるほど。
虫害などが発生すると税が軽減されたり免除されたりすることもあり、領地での領主の評判はいい。しかし、女好きというのは知れ渡っていて、若い女性は領主に会わせるなというのが暗黙の了解となっている。
【 魔 法 陣 】
意思疎通の魔法陣
言葉の通じない者同士(主に、人と獣人)が話すための魔法陣。
意訳に近く、完全な翻訳ではないらしい。
灯りの魔法陣
一回つけると半日はもつので、1日1回つければいい。
びりっとする魔法陣
正式名称は、招雷の魔法陣。
なぜか威力が安定せず、小さいイノシシが気絶する程度から、熊を殺せることがあるくらいの威力までランダム。しかも、砂がかかるなどで魔法陣の一部が欠けるとすぐ発動しなくなる不安定な完成度。
しかし、人が踏むと、運が悪いと死ぬこともあるだろう。土に書いたら必ず消そう。
火を熾す魔法陣
かまどや暖炉の底に彫り込んであり、発動すると木もないのに炎が揺らめき始める。
(リネッタは知らないが)火加減は調節できないので、使う側が鍋を遠ざけたりしてどうにかする。
魔素クリスタルの等級を調べる魔法陣
正式名称は、内蔵魔素量測定の魔法陣。通称、測定陣。
魔素クリスタル生成の魔法陣
ディストニカ王国では、国外の持ち出しが禁止されている。
他の国でも、だいたいそう。
影が薄くなった気がする魔法陣
何のために作られたのか不明な魔法陣。“姿が消えるローブ”のぱちものなどに使われる。
隠匿の魔法陣
コートの合わせた布の裏側に縫い付けてあるらしい特殊な魔法陣。
隠匿という魔人の刻印を元に作られたらしい。
何着かが裏取引されているが、大抵の国では取り締まられており、もちろん検知の魔法陣にもひっかかる。
王都ゼスタークの第三壁の南門と第二壁の南東門・南西門にある魔法陣
検知の魔法陣と呼ばれている。
重要な都市の正門には必ずある、種族検査・荷物検査のための魔法陣。
所定量以上の魔素クリスタルや、国に持ち込んではならない魔道具などを検知すると、魔法陣の周囲に不可視の壁が出来てそこから出られなくなる。
魔獣や魔人もひっかかるが、街によっては馬車にだけ魔法陣を使うところもあれば、人にも使うところもある。ただし人にまで使うと街に入るのに長時間待たされることになる。
魔法陣が発動した際の罰金は国によって差があり、安ければ金貨3枚、高いと金貨20枚くらいとられることも。引っかかった荷物は没収されることがほとんど。
王都壁の魔法陣
王都巨壁が出来る以前に、王都ゼスタークを何回も守ってきた歴戦の魔法陣。
とはいえ、ここ数百年は先代の歴王の庇護下にあって王都を攻められるようなことはなく、現在はこの国の王であるオルカ王が歴王となったため、使われていない。
大小多くの魔法陣が彫り込まれており、連動して発動するようになっている。
守護星壁
精霊王の祝福を与えられた歴王が使える、王都をまるごと覆う巨大な防御壁の魔法陣。
この魔方陣は防御壁だけでなく王都全体を俯瞰してみることができ、発動中は、王都に異常があればすぐに見つけることが出来る。
王都巨壁の大元は城の一室にある巨大な碑を中心とした魔法陣で、限定的な発動ならば優秀な占術師を十何人か用意することで歴王でなくとも発動することができる。
転移の魔法陣
リネッタが研究している魔法陣。完成は遠い。
【 詠 唱 魔 法 】
容量の魔法
入れ物の容量を増やす魔法。定期的に魔素を入れ続ければ、容量が減ることはない。
ただし、魔素の補充を怠ってしまった場合、少しずつ容量が小さくなっていき最終的に内容物で入れ物が破損してしまうことになる。
防御膜の魔法
体から少し離れた場所に、体にフィットするように可動式の薄い魔法の膜を張る魔法。
強い力でなければ本体に触れられることができないので、主に虫よけやスリ防止などに使われる。
ただし、体に纏う魔法なのですごく広がるスカートの裾などは範囲外。
防御壁の魔法
壁とは名前がついているものの、よみがなのとおり、どちらかと言えば盾のような魔法。
体の周囲の好きな位置に、指定したとおりのサイズで出すことが出来る。
魔素を込めれば込めるほど、盾の範囲が狭ければ狭いほど、その強度は増す。
殴った感じは金属っぽいらしい。
乾燥の魔法
洗濯物の乾燥から、干し肉や干し魚まで使える万能生活魔法のひとつ。
ただし、ちょうどよく乾燥させるには練度が必要。
深層催眠の魔法
詠唱魔法での全身麻酔という扱いが強い。
この魔法は後述の睡眠の魔法の上位魔法の一つで、ばっちりかかってしまうと、殴られようが切られようが餓死しそうになろうが、別の魔法で強制的に覚醒させなければ二度と目覚めることはない。
睡眠の魔法
眠っているかどうかといわれると怪しいが、名前は睡眠の魔法。
この状態では、一定量の痛みなどが加われば目覚める可能性がある。
魔法抵抗が高いと効かないこともよくあるので、戦いの時に使う機会はあまりない。
気絶の魔法
びりっとして気絶する。命を奪うことはないが、当たると痛いし、目がさめたあともしばらく手足が痺れる。
これも魔法抵抗が高いと、ただちょっとびりっと痛いだけで気絶しない。
覚醒の魔法
隠された力が覚醒するとかではなく、単に目がばっちり覚めるという魔法。
鬱状態のときに使うと躁状態になる。
深層催眠の魔法の状態を解除する時に使うことがほとんど。
安息の魔法
心が落ち着く。魔法抵抗が高いと全く効果が発揮されないこともあるくらい弱い魔法。
魔法を習いたての子どももできるので、魔法の才能がなくともこれだけは出来るという人も多い。
効果が弱いということはそれだけ魔素の消費も少ないということだ。
内緒話の魔法
指定した位置の周辺の声や音を聞く魔法。
魔素を隠していないので魔素を感じることの出来る相手にはモロバレするが、それを利用して、少し離れた相手とお互いにかけあって話すボイスチャットのように使われる。
魔法が得意な人なら、相手が見える位置にいればそこそこ遠くても話すことが出来るが、間で魔法などが使われたりすると、音声がとぎれたりすることもある。名前の由来もそれ。
灯りの魔法
ふよふよと浮く丸い白っぽい灯り。熱は発生しない。
召喚
魔素で構成された魔獣を召喚する魔法。召喚獣によっては魔法が使えるものもいる。
ただし、レフタルではあまり使われる機会はなかった。
魔獣本体ではなく、魔素でそれっぽい姿を作っているだけなので、四肢欠損や出血などはない。
ダメージを受けると魔素が消費されていき、最終的に消える。
現時点での召喚獣……
走り鼠、魔女の梟、謎の白い小鳥。
付与魔法
付与をかける魔法を全部ひっくるめて呼ぶ言い方。
その中には、異常化状態の魔法も含まれている。
身体強化の付与
体力と筋力の底上げを主軸に、瞬発力や動体視力など様々な身体能力を上げる付与魔法。
この付与と、後述の衝撃軽減の付与と継続回復の魔法全てをかけることを、付与魔法一式と呼ぶ。
衝撃軽減の付与
魔獣とかに殴られた時の衝撃とかが、かなり軽減される。ただしこの付与魔法は、ダメージを負うたびに残りの時間が減る。
例えば大きな竜の炎を纏った尻尾攻撃とかを、布の服の状態でもろに腹にくらったりすると即解除されるだろう。
継続回復の魔法
継続的に体力が回復し、自己治癒力も上がって小さな傷や多少の毒がすぐ癒えるようになるが、その真価は、“気絶からの復帰が早くなる”という点。気絶しても気絶だと認識できないくらいの速度で目が覚める。
ただしこちらも、ダメージを負うたびに残りの時間が減るので注意が必要。
小規模爆破の魔法
小規模な爆破を起こす魔法。壁を破壊するくらいの威力。
人体に使えばもちろん体が吹き飛ぶ。爆発ではあるが火事にはならない。
着火の魔法
薪とかに火をつける時に使う生活魔法。
【 そ の 他 】
精霊の祝福
歴王の持つ精霊王の祝福ではない、普通のほう。
これを持つものは、不思議な力を使うことが出来る。
なぜか発生するのが人だけであり、獣人差別の一端を担っているのは間違いない。
混色
獣人のなかでも、髪の毛の色と耳や尾の色が違う者を指す呼び方。
一応、差別用語ではない。なぜかといえば、ひどく珍しいから。差別するほどいない。
人が先祖返りして獣人が産まれてしまった時などに発生するが、大抵はその場で殺されてしまう。
霊獣化
獣人の使う、不思議な力。
精霊の小石
膨大な精霊の力が宿るとされている小さな宝石。
世間一般では、伝説上のアイテム。
精霊の眷属
様々な小動物の姿を模しているといわれているが、定かではない。
魔法陣は使わず、精霊と同じく精霊術を使うらしい。
精霊の遺物
精霊術で作られた魔法アイテムの総称としてそう呼ばれているが実際は謎。
魔法陣と魔法は、たぶん網羅している、はず。




