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十八話 巫女
コッコッコッ…
足音が響いている。それがどんどん大きくなる。ハルだった。シギが慌てている。
「ハル?今はダメだ。お前は見ちゃいけない。」
ハルはそんなシギの手を優しく振り払う。
「良いんですよ。シギ。この方を逃がしてあげましょう。」
突然のことに呆気にとられたのはシギだけではなかった。
「そりゃありがたいがね、一体どうしてなんだい?」
「佐伯さん。あなたなら、あの男の冬籠もりを解明できるでしょう?あの男が眠らなくなったら、神で無くなったのなら、私が巫女をする事なんてありませんもの。」
「それじゃあ、ハルお前まだ…」
ハルはそれを遮った。
「やってくれますね、佐伯さん?」
悪くない相談だ。私は生きてここから出られるし、研究もできる。
「わかりました。良いでしょう。」
「よろしくお願い致します。」
ハルは深々と頭を下げた。




