第8話 1階層
「でもまぁ良いんじゃない?」とラルスが言う。
「おい、マジで言ってんのか?」
「最悪僕が何とかするから」
ラルスがそこまで言うならと、俺たちはこの女をパーティに加えて、パーティクエストのダンジョンへと向かった。
ダンジョンは大きく分かれて2種類ある。ある程度経験を積みパーティを組んだり、ランクの高いものがソロで潜るクエストダンジョン。初心者がレベル上げのために潜る初級ダンジョン。
俺たちは今、パーティダンジョンに向かっている。
「ここが今回のダンジョンか。」
「そうだね。」
クエストダンジョンは主にその階層でしか手に入らないモンスターのドロップ品や鉱石を売りお金に変える。もちろん強くなりより下層まで潜り貴重なドロップ品が出れば稼げるというものだ。
「じゃーさっそく行こー!」
「ちょっと待ってくれ。」
俺は入っていく3人を止めた。
「どうした?ケイン。」
「まだ自己紹介と能力を聞いてない。」
「た、確かに。」
「そうだった!私はベル・アロワ。ベルって呼んでね!ワークスキルはステータス強化だよ。魔力以外は強化出来る。」
「分かった。じゃあダンジョン開始だ。」
俺たちは洞窟ダンジョンへと進んだ。
今更だが、俺たちのパーティの説明をしよう。
俺とラルスは主に剣を使い魔物を倒す剣士タイプ。ミーナは
生まれ持った魔力値の高さから魔法使いをやっている。そしてベルが弓使いというなんとも平凡なパーティなのだ。だが、そこそこバランスはよく、
「来た!ゴブリンの群れだ。僕が奥の奴をやるから手前はミーナちゃんよろしく!」
「は、はい!」
「私も援護する!」
となんやかんや連携出来るのだ。
「いきます!龍の炎息」
とミーナが言い放つと膨大な炎がゴブリンの群れを焼き尽くす
流石は魔法使い。とても俺では魔力不足だ。
「暗黒刀」
奥にいたボスらしきナイトゴブリンが倒れる。
「ふぅ。僕の方は終わったよー!」
「よし。次行くか。今の俺らだとどのくらいまで行けるんだ?」
「そーだね……。今の僕らだと3階が限度かな。個々のスキルもまだ低いし。」
「わかった。」
「じゃあ行くよ。1階のボス部屋」
「おう。」
ボス部屋を開くとそこには、ナイトオーガの姿があった。
「な、ナイトオーガ。だが、あの時の俺とは違う。」とにやりと俺は笑みを浮かべた。
「重力付与」
ナイトオーガの動きが止まる。
「氷の煙」
氷の煙とともにラルスがナイトオーガに斬りかかる。
そして俺たちは特に苦戦することも無く、ナイトオーガを倒し、1階層をクリアした。
ドロップアイテムはナイトオーガの腕輪くらいしか無かったが、経験値はさっきのも含め大量に貰えたからレベルはすぐに上がった。
「どれどれ。ちょっとステータス見るか。」
「ん?どうゆう事だ?」
そこには、〘ワークスキル:スイッチを吸収しました 〙のメッセージが表示されていた。
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