第7話 パーティクエスト
「当然さ!もうキミは僕たちのパーティメンバーだからね。」
「じゃあ宿取り行くか。」
俺たちは宿屋へと向かった。途中で別の宿を取ってるというラルスとは一足先に解散した。
一人部屋の中を見ながら俺たちは呟く。
「ま、そーだよな。」
「そーなりますね。」
何故こうなってしまったかと言うと、昼間のナイトオーガの一件でここに滞在せざるを得ない冒険者達がこの宿に集まってしまったらしい。その影響で一人部屋1つしか取れなかったのだ。
「俺は床で適当に寝るからベッドを使ってくれ。」
「いえ、私の方こそ床で良いです!」
「いや、いいんだ。それに明日初パーティクエストに行くから休んでおいて。」
「分かりました。」
次の日になり、俺とミーナは冒険者ギルドに向かった。
先に着いていたラルスがこっちに手を振る。
「おーいケイン、ミーナちゃん!」
相変わらず元気だなと思い、ため息をついて合流する。
「よし!揃った……んだけど1つ問題があって」
「何だ?問題って」
「それが……パーティクエストって4人以上のパーティしか受けられないみたいなんだ。」
「え?ラルスもミーナも知らなかったのか?」
「はい、私実はパーティクエストには参加させてもらってなかったので詳しい条件はあまり知らなくて……」
「僕は基本ソロだったからね」
「まさかそんな条件があったとは。そもそもパーティクエストってほかのクエストとどう違うんだ?」
「それはね〜パーティクエストはダンジョンクエストが多いかな。」
「なるほどな。ありがとうミーナ」
「いえ、私喋ってないですよ?」
「え?」
後ろを振り返ると1人の女性がいた。
「これはご親切にどうも。ラルス、ミーナ行こう。」
「いや、ちょっと待ってよー!」
「まだ何か僕たちに用ですか?」とラルスが尋ねる。
「そのとーり!3人しかいないってことだったから私をパーティに加えるってのはどう?」
「却下で」
「即答っ!そんな事言わないでさー」
「ラルスくん、ラルスくん」
「何でしょう?」
「どう見ても怪しいに1票」
「確かにいきなりパーティに入れては怪しいねぇ」
「何か企んでるに違いない。ここは聞こえなかったフリだ」
俺たちが歩き出すと、また話しかけてきた。
「君たちにも私をパーティに入れるメリットあると思うけどなぁ。だからお願いだよー。」
確かにコイツの言う通り、俺たちは1人足りず、コイツは1人しか居ない。俺達が加えれば両方の目的が達成されるのはわかってるが……。だが、素性知らない奴をパーティに入れてダンジョンに行くのは危険すぎる。もし裏切られた時対処するだけの力がまだ俺にはない。
「でもまぁ良いんじゃない?」とラルスが言う。
「おい、マジで言ってんのか?」
「最悪僕が何とかするから」
ラルスがそこまで言うならと、俺たちはこの女をパーティに加えて、パーティクエストのダンジョンへと向かった。
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