第七十七話 ファングの初陣
読んでくださりありがとうございます。ファングの初陣です。応援してあげて下さい。
あ、SPは一応消費するんだ。じゃあ撃ちすぎには注意がいるな。爪牙もSP消費しちゃうからSPの管理が結構難しいな。頑張ってバフとデバフかけても通常攻撃だけじゃあなんか味気ないよね。……って考えるとSPちょっと低いかもしれないなぁ。まあ戦いながらいい感じの配分を覚える感じで今はいいかな。
さて、仲間モンスターが増えるとはちょっと予想してなかったな。とはいえユカリはレベルアップ出来たからステータスは結構余裕あるんだよね。そうだな、一回ファングで戦闘をしてみてからギルドに戻ることにしようかな。ユカリとファングを入れ替えて……。
『軍曹ゴブリン lv.13が現れた』
ほう、軍曹ゴブリンね。レベルは結構高いけど、まあ強敵ってほどでもないかな。咆哮してから爪牙連打っていうパターンでいってみましょう。
『ファングの咆哮 ファングのちからが少し上がった 軍曹ゴブリンのまもりが少し下がった』
『軍曹ゴブリンの鼓舞 軍曹ゴブリンのテンションが少し上がった』
『ファングの爪牙 軍曹ゴブリンに21のダメージ』
『軍曹ゴブリンの通常攻撃 ファングに11のダメージ』
おお、結構ダメージ入るな。これこの分だと別に咆哮しなくてもある程度はダメージ入るんじゃないかな? いやかなりの火力だな。
『ファングの爪牙 軍曹ゴブリンに21のダメージ』
『軍曹ゴブリンの通常攻撃 ファングに9のダメージ』
お、加護スキルが発動してるねぇ。これ発動すれば結構戦闘が楽になるな。発動すれば……だけど。
『ファングの爪牙 軍曹ゴブリンに21のダメージ』
『軍曹ゴブリンを倒した 経験値を144手に入れた』
うん、申し分ない火力だな。うちのメンバーの中だとアトラスの次に火力が高いんじゃないか? 即戦力ってことで間違いないな。SPがもう心許ないんだけど、まあギルドに近い所で戦ってたからね。素直に戻りますか。
――
ギルド ヴァルトプトル支部
――
ギルドに戻りました……と。これで全員のステータスが回復した訳だな。回復はギルドで出来るから助かってるけどポーションの在庫があんまりないのは結構大事かもしれないな。低級ポーションが残り二つしかないから節約しながら戦わないとな。
「ジャロ、ちょっと今話いいか?」
そう声をかけてきたのはギルドマスターであるカナリアである。
「カナリアさんじゃないですか。そういえばロビンさんに会いましたよ」
どうやらカナリアはロビンのことを話す気では無かったようで苦笑いしながらもジャロの言葉に答えた。
「あぁ、牧場に行って来たのか。アイツ変なこと言ってなかったか?」
「変なこと……ですか? 姉貴が世話になってるとは言ってましたが」
「まあアイツも悪い奴じゃあないから仲良くしてやってくれ」
「わかりました」
ジャロの返事を聞いたカナリアは本題に入るようである。余程重要な事柄なのだろうか、いつもよりカナリアの顔は神妙なものになっていた。
ファングは結構強いですね。積み技は往々にして強力です。能力が仮に低くても何とかするのが積み技ですからね。
ジャロも気付きましたが加護スキルはかなり有用なスキルです。まあ時々と言っても一回の戦闘に1回でればラッキーな程度の確率ですけどね。長期戦になるとどんどん効いてくるスキルです。
さて、カナリアが何やら神妙な顔をしています。どんな話をするんでしょうか?