第六十四話 この男の名前は……?
読んでくださりありがとうございます。今回の話で賊の男の名前が明かされることになります。
『ユカリの毒牙 CM・試作型に13のダメージ』
『CM・試作型の乱打 3回当たった ユカリに15のダメージ』
ううむ、ユカリの体力が13/50だからもう一発もらうと倒されるな。しかしここはポーションで凌ぐべきかな? ……あら? 低級ポーションってさっき使ったので最後なの? まじか、じゃあ回復手段はもうないのか。薬草……もないな。
まあ、無い物は仕方ないけども、もう少し余裕をもって回復アイテムを買っておくべきだったな。それに調子に乗って使いすぎたっていうのもあるな。ユカリには申し訳ないけど、ダメージだけでも稼ぐことにしよう。
『ユカリの毒牙 CM・試作型に12のダメージ』
『CM・試作型の魔弾【泥】 ユカリに21のダメージ』
『ユカリは倒れた』
頑張ったぞ、ユカリ。さて前回のCM・試作型にバットは倒されちゃったんだよね。バット、リベンジの時だよ。まあ相手は手負いだから余裕でしょう。
『バットの魔弾【闇】 CM・試作型に合計16のダメージ』
『CM・試作型を倒した 経験値を225手に入れた』
よし、倒せたな。ユカリでも多分惜しいところまでは削れてたんじゃないかな? この感じだとね。さてCM・試作型について聞いておかないとね。
「……、っち。なんだよめっちゃ強えじゃねぇか。いいぜ、こんな本で良けりゃくれてやるぜ」
『“星読みの調べ”を手に入れた』
「追っ手がこれほど強いとはな。俺のモンスターは骨がある奴ばかりなんだけどな」
「そりゃどうも。敵とはいえ褒められるのは気分が良いね。それに人造モンスターなら以前も戦ったし」
「……以前も? そうか貴様ディアノルトの教会にいたっていう邪魔者だったのか。ふふふ、話通りの強さだったってことかよ。貴様名前を何と言う」
「名前ねぇ……。そっちが先に名乗るのが礼儀ってもんじゃない?」
「ふはっ、違いねぇな。俺はゲッコウ団幹部ビエラ。貴様は?」
「ジャロだ」
「ジャロか……。覚えておこう。だがしかし我らの計画は誰にも止められない。なぜなら俺でさえ捕まえることが出来ないのだからな。」
そう言うとビエラは煙幕を張りバイク屋から姿を消した。目眩しとはいえ凄まじい逃げ足である。そういう点は敵ながら天晴れと言うべきか……?
逃してしまったことは残念だけど、目的の本は取り返せたし、バイク屋さんに被害が少なかったら良しとするべき……なのかな?
「バイク屋さん! 大丈夫ですか?」
「あぅ……、俺はなんとか大丈夫だ。バイクは……、幸い盗られてはないようだな。全部あるようだ。兄ちゃん、助かったよ。お礼に……そうだな。1台持っていくと良い」
良かった、無事みたいだな。バイクも盗られてはないって事で良かった良かった……。へ? 今くれるって言った? バイクって貰えるもんなの? 高いんじゃないの?
ということで賊はゲッコウ団の幹部ビエラということが判明しました。恐らくこのゲッコウ団とは今後も関わることになるんでしょうね。
バイク屋の店主からお礼にバイクをもらえるようです。バイクはお金がかなりかかるので助かりましたね。