第三十二話 他の国に行ってみるかい?
読んでくださりありがとうございます。他の国に行くんでしょうか。一体どこなんでしょうね。
「人造……。CM・試作型がそうだと?」
「まだわからないがね。彼の研究はまりょくを用いた人造魔核の作成とそれに基づく生命体についてだから、今のところは共通点を見出せる。警戒は必要だろう」
「黒いローブの男が使って来たんだよな? ギルドでも調べてみるわ」
「そういえば、ジャロくん。教会はどうだった? 仲間は増えたかい?」
「あ、はい。二体ほど仲間に」
――
ヴァンパイア・リトル lv.13
名前:バット 経験値:61/282
ランク:☆2
ステータス:体力42/42、SP31/31
ちから22、まりょく17、まもり13、はやさ24、うん11
アビリティ:吸血、粘液、爪牙、魔弾【闇】
装備:ドールマリアの魔導書
ムラサキオオドクグモ lv.10
名前:ユカリ 経験値:100/150
ランク:☆2
ステータス:体力46/46、SP22/22
ちから17、まりょく7、まもり20、はやさ23、うん7
アビリティ:毒針、粘糸、麻痺針
装備:灰色の毛皮
クロウ・ブラック lv.9
名前:アイアン 経験値:60/150
ランク:☆1
ステータス:体力27/27、SP15/15
ちから11、まりょく6、まもり8、はやさ19、うん13
アビリティ:暗躍、加速、闇討
装備:――
――
「ほう、確かに二体増えてるね。ふふ、クロウ・ブラックの名前がアイアンか」
「何かあるんですか? おかしくはないと思うんですけど」
「あぁ、失礼。通常進化先がクロウ・アイアンっていう名前だからね。そのまんまになっちゃうなと思っただけだよ。進化すればまもりが大幅に強化されるよ」
なるほど、まもりが大幅に強化されるのか。まあ名前に鉄ってついてるくらいだもんな。今までの感じからして次のレベルアップで進化出来るのかな? どこかでレベリングしたいな。
「さて、しばらく研究に集中することにするよ。グラッドも休憩がてら遊びに来ても多分反応出来ないからよろしく頼むよ」
「あぁ、クエストも一旦取り下げておくよ」
「ジャロくんは他の国には行ったことがあるのかな?」
「いや、ないです。ここだけです」
「なるほどね、じゃあ他の国にでも行ってくると良いよ。そうだな……、風の国なんて良いんじゃないかな」
「風の国……、ですか?」
「そう、風の国ヴァルトプトルだよ。あそこは仲間モンスターになる可能性が高いモンスターが豊富だし、モンスター牧場もあるから楽しいと思うよ」
「へぇ、モンスター牧場ですか。楽しそうですね」
「行き方はディアノルトの南東の関所からずっと行けばたどり着くはずだ。関所の守衛に聞くと詳しく教えてくれるぜ。向こうのギルドマスターには俺が伝えておこう」
「なるほど、じゃあ行ってみますね」
こうしてジャロは今度は風の国ヴァルトプトルに向かうことになった。一体そこではどんな仲間がジャロを待っているのだろうか。
……ジャロが研究所を出て数分後のこと。
「あ、いけね。アイツまだ☆2ランクだった。バイク使えないじゃん。馬車か徒歩だな、こりゃ」
「国間の移動はもっと効率化しろと前から君に言ってるんだが、まだ改善しないのかい?」
「まあ歩けない距離じゃないから大丈夫って思っちゃうんだよな。そのくせ俺は移動でバイクを使うんだけどよ」
「呆れた……。ジャロくんが困ってないといいんだけどね」
アトリエは人造魔核の生成とそれによる生命体の生成について研究していたようです。泥人形でしかないクレイマリオネットを動かせる鍵がそこにあるのかもしれません。
次の国の名前が明かされました風の国ヴァルトプトルだそうです。一体どんな国なんでしょうか。楽しみですね。