エピローグ ~冒険の終わり~
読んでくださりありがとうございます。今回で最終回エピローグとなります。
…お、エンドロールが始まったか。つまりこのゲームをクリアしたってことだな。それじゃあじっくりエンドロールを最後まで見ますか。
どうやら桐山岳兎はゲームのエンドロールを最後まで見る派の人のようだ。黒塗りの画面に終わりを告げる〈fin〉が現れたのを確認してから彼はゲームを終了しVRヘッドギアを外した。
……ふぅ、とうとう終わってしまったか。結構長い間プレイしてたんじゃないかな? プレイ時間は……、26時間30分か。途中で飽きてしまうんじゃないかと思ったけど最後まで楽しむ事が出来たな。
そんな事を思いながら彼はゲームを片付け始めた。一通り片付け終わった彼はふと一枚の紙切れを見つけた。
「……これは? ……レビューをお願いします? あぁ、そうか届いたゲームに同封されていた奴だな」
彼が見つけたそれは購入者にレビューを書いてほしいと頼む紙であった。プレイしてもいないのに書くことが出来る訳がないとその辺に放置していたものである。
「……ふぅん、丁度クリアした後だしな。レビューを書いてみますか」
彼は先程までプレイしていたゲームの場面、場面を思い起こしながら丁寧にレビューを書いていった。直前までプレイしていただけあって書く内容に困る事は無かった。そうして彼は未プレイ者にネタバレをしないよう配慮しながらレビューを書き上げた。
「……とまあこんな感じで良いかな。これを読んだ人がこのゲームをやりたくなったら嬉しいね。……さて、レビューの題名をどうしようかな。……まあこれで良いかな。よし、完成。……さてと、次はどんなゲームをしようかな……」
題名に少し悩んだが彼はレビューを書き上げ投稿した。そのレビューの題名には『おひとり様用ゲームですがどうです? やってみません?』と書かれていた。
最後までお読みいただき本当にありがとうございました。これにてこの作品は最終回となります。中々感慨深いものがありますが、この作品が読者の皆様に楽しんでいただけたならば本当に嬉しく思います。それではまたどこかでお会いしましょう。