第三百二十六話 重砲型
読んでくださりありがとうございます。CM・重砲型戦の続きです。
『ファングの狼牙【疾風】 CM・重砲型に38のダメージ』
『CM・重砲型の砲撃【絶】 ファングに141のダメージ』
『ファングは倒れた』
……うん、絶対そんな事は無いのは分かっていたよ。体力全快でも倒されているじゃん。けどまあそこそこダメージは稼げたな。それに情報がどうやら正しそうってことも分かった。……ならはやさが低いってのを信じて、毒……狙っていきますか。
『ユカリの毒匕首 CM・重砲型に12のダメージ CM・重砲型は毒になった』
『CM・重砲型の砲撃【絶】 回避した』
『CM・重砲型は毒におかされている CM・重砲型に15のダメージ』
お、ラッキー回避したじゃん。相変わらず攻撃のダメージより毒の方がダメージが多いな。……それなら毒沼でダメージを稼いでいこう。
『ユカリの毒沼 CM・重砲型は毒沼に引きずり込まれた』
『CM・重砲型の砲撃【絶】 ユカリに88のダメージ』
『ユカリは倒れた』
『CM・重砲型は毒におかされている CM・重砲型に30のダメージ』
うん、これは仕方ない。むしろレベル差を考えると大仕事だよ。これくらいダメージが入っているならアトラスで大丈夫なはずだよ。
『アトラスの居合一閃 クリティカルヒット CM・重砲型に合計61のダメージ』
『CM・重砲型を倒した 経験値を945手に入れた』
よし! 倒せたな。前情報が有った分有利に戦えたな。まあそれでも結構消耗しちゃったけどね。
「…………、また負けたのか。……情けない」
ハレーは素直に敗北を認めたようだ。悔しそうに唇を噛んでいたがジャロに敗北したという事実は消えない。ハレーは大きく息を吐くと建物の奥を手で示した。
「我が主、アトリエ様はこの奥にいらっしゃいます。……止めたければどうぞご自由に」
どうやら2人が進んだ道に間違いは無いようであった。つまりこの先に進めばロンドールの弟子であり、クレイマリオネットの生みの親であるアトリエに遭遇出来ると言う事である。ハレーのその言葉に2人は顔を見合わせその建物の奥へと足を運んだ。
歩きながらロンドールは先程までの話の続きを話し始めた。
「それで、……どこまで話したんだったかな。……あぁ、そうか。そしてアトリエは人造魔核の作成の研究を独自に始めたのさ」
「……それで人造モンスターの話が出てくるんですね?」
「そう、彼は人工生命体をつくりたがっていた。……目的までは分からなかったけどね。……ジャロくんはディアノルトに召喚された時に国王様から何か言われたかい?」
「……何かと言われましても、確かディアノルトの安定が怪しまれているらしくて、不安材料の原因を探り解決して来てくれ……だったような気がします」
ジャロのその言葉を聞きロンドールは頷きながらさらに話を続けた。
「……なるほど。やはり大体皆同じ理由で召喚されるんだね。だったらジャロくんの役目は僕と同じだ。……僕の予想が正しければ、アトリエは招き人でありながらこの世界を乱そうとしている。人造モンスターを使ってね。それにレイテントやゲッコウ団の動きも彼の考えに基づいているだろう。早く彼を止めないとこの世界が大変なことになる。……改めて、僕はアトリエを止めるためにここに来た。……ジャロくんも僕と共に戦ってほしい」
なるほど、レイテントは国を乗っ取ろうとしていたし、ゲッコウ団もまたこの世界になんならかの悪影響を及ぼす存在なんだな。つまり僕がやるべきこともまたロンドールさんと同じって事だ。
……まあ、どっちにしたってロンドールさんを助けようとしているんだから一緒に戦う以外選択肢は無いんだけどね。
「もちろんです。……一緒にアトリエを止めましょう!」
何とか幹部ハレーとの戦いを勝ったジャロたちはようやくアトリエの所へたどり着くことが出来そうです。
ロンドールの話からやはりアトリエは止めなければいけない存在だと言うことが分かりました。この世界における最初の目的を果たすためにもジャロは頑張らなければなりませんね。