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第三百二十話 待ち構えるはスキンヘッドの男

 読んでくださりありがとうございます。ネシュテルーエ城の中はゲッコウ団でいっぱいのようですね。心して進まないといけません。


「……アトリエ様、申し訳ありません……」


 そう呟いたかと思うと見張りの男はどこかへ去って行った。ジャロたちがさらに奥へと進んで行くと階段が目に入って来たのである。その階段は2人を迷わせるには十分であった。


「……弱ったね。ここから上に行くか、下に行くかどちらが正しいルートだろうか……。ジャロくん僕は上に進むべきだと思うんだけど、ジャロくんはどっちが良い?」


 おっと? どっちが良いか聞かれるとは思ったけど、ロンドールさんは上が良いって言っているな。……だったら上に行けば良いんじゃないの?


「それだったら上で良いんじゃないですかね。でもなんで上に進むべきなんですか?」


「……魔力事故を起こした機械についてさっき話したよね。僕はあの時近くにいた事もあって機械自体がどのようなものかも知っているのさ。……そしてその機械の一部分に見える機械がこの建物に入る時に見えた……気がしたのさ。元々あんな場所にあった訳じゃないから違うのかも知れないけど、あの機械が上にある以上上を目指すべきと思ってね」


 ……なるほど、それじゃあなおさら上を目指すべきなんじゃないかな。……でもそれなら何で下にも行けるようになっているんだろう? まあひとまず置いといて上に進もうか。


 2人は階段を上に進んで行ったのである。階段を登る途中の階層でゲッコウ団の連中に出くわす事は無かった。その事がやや気がかりではあったがやがて階段を登り終え立派な扉の前に2人は辿り着いた。


 階層にして5階と言ったところか目の前に見える扉は中にいる人物の組織における立ち位置を示しているかのようであった。2人がゆっくりと扉を開けるとその先の部屋で椅子に座って寛いでいた人物が振り返った。


「……まったく、待ちくたびれたぜ。お前ならすぐにここに来ると思っていたからな。しかし案外時間はかかるもんだな」


 ジャロはアトリエなる人物の顔は知らない。なぜなら見たことが無いからである。しかしながらジャロは目の前で語りかけるこの人物を、黒一色の出立ちのスキンヘッドの厳つい男を知っていたのである。


「……お前は、……ビエラ‼︎」


「! ジャロくんも知っているのかい?」


「お、覚えてもらっているってのは光栄だな。俺の仲間がえらく世話になったみたいだからな。……まあそこの野郎は覚えていて当然だがな。なにせお前が連れ去られる原因を作ったのは何を隠そう俺だからな」


「……まさか道端で倒れている男を助けて自分の身が危なくなるとは思わなかったんだけどね。助けてくれたお礼だと僕に教えてくれた情報で酷い目に遭ったよ」


「ふん、他ならぬアトリエ様の頼みだ。お前らを手厚く歓迎しろとのお達し、このビエラ遂行してみせる。……覚悟しな」


『ゲッコウ団幹部のビエラが勝負を仕掛けてきた。仲間モンスターは3体いるようだ』


 ビエラと戦うのは随分ぶりだな。もはや何を出して来たかも覚えて無いや。3体いるからSPとかも考えながら戦って行かないとね。


『キングゴブリン lv.30が現れた』


 …キングゴブリン⁉︎ どこかで聞いたことがあるような……。ゴブリン系統を相手にするのがそもそも久しぶりだからな。これは注意して戦わないと。


 ビエラと久しぶりの戦闘ですね。かつては2体のモンスターを所持していましたが1体増えているようです。それに当たり前ですが進化もしています。

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