第二十七話 初めての対人戦
読んでくださりありがとうございます。どうやら対人戦があるようです。相手はどんな人でしょうね。
『バットの魔弾【闇】 クロウ・ブラックに21のダメージ』
『クロウ・ブラックの通常攻撃 クリティカルヒット バットに11のダメージ』
クリティカルは痛いなぁ。吸血で回復しながら戦いますか。多分結構体力も削れてるはずだしね。
『バットの吸血 クロウ・ブラックに10のダメージ バットの体力は5回復した』
『クロウ・ブラックを倒した 経験値を85手に入れた』
『クロウ・ブラックが仲間になりそうだ。仲間にしますか? ▶︎はい いいえ』
どうやら仲間にできるようだ。3体目の仲間だな、これで。
『クロウ・ブラックに名前をつけてあげてください』
「ブラック……、黒……。黒ってなんかあるかな? ……鉄とか黒いな……。よし、“アイアン“で」
さてステータスはどんなものかな?
――
クロウ・ブラック lv.8
名前:アイアン 経験値:0/120
ランク:☆1
ステータス:体力25/25、SP14/14
ちから10、まりょく5、まもり6、はやさ17、うん12
アビリティ:暗躍、加速
装備:――
――
なるほど……。はやさとうんは高いが……それくらいだな。しかもアビリティの加速は使っても意味ないんじゃない? 同じレベル帯なら先制できると思うけどな。
お、この扉が出口だな。言われた戦闘数はクリアしてるから出ても問題ないね。
ジャロは扉を開けて地下室から出たが、教会長の姿は見えなかった。一体どこに行ったのだろうか?
――
ディアノルトの教会 礼拝堂
――
「やっと出てこられましたか。申し訳ありませんが、説明している時間がないんです。すぐに教会の入り口まで行ってください」
髪がやや乱れたシスターが扉から出てきたジャロにやや焦り気味に伝えてきた。どうやらトラブルが発生したようである。とりあえず言われた通りに入り口に向かう他ないので急いで向かうことにする。
「この教会にある文献をさっさと渡してもらおうか。我々のボスがそれを欲しがっているのでな。抵抗するならば容赦しないぞ。」
「あいにくここにはあなた方に渡すような文献なんぞござりません。お立ち去りください」
「ここにあることはすでに調べがついている。この国の蔵書館から2年前に我々の求める文献を教会長、貴様が買い取ったことはこちらも知っているのだぞ?」
「あなた方に渡すような文献を買い求めた覚えがございませんがねえ。おやジャロ様、丁度良いところに。あやつらを追い払ってくださりませんか?」
文献ってのがなんだかわからないけどここは追い払うのを手伝うしかないよね。
「わかりました」
「教会の人間かと思えば、さては貴様はコマンダーか。面白い、我々を止められるかな? 容赦はしないぞ?」
『黒いローブの男が勝負をしかけてきた。仲間モンスターは3体いるようだ』
『歩兵ゴブリンlv.9が現れた』
相手はどうやら3体いるようだ。最初の1体は歩兵ゴブリンか、lv.9ならバットの敵じゃないな。
仲間が増えました。黒いカラスのようですが、これまでのモンスターと比べると少しステータスが低いようです。活躍の場はあるんでしょうか。
初めての対人戦は、ある文献を求める黒いローブの男が相手のようです。でも名前も名乗らずどんな文献を求めているのかも明かさず、ただ文献を渡せとは不親切だし、あまり賢くはないのかもしれません。ところで地下室でジャロが魔導書を手に入れてましたが関係はあるのでしょうか。