第二百八十一話 赤き星は光り輝く
読んでくださりありがとうございます。いよいよハレー戦も大詰めです。赤光ベテルギウスを撃破することは出来るんでしょうか。
『ファングの狼牙【疾風】 ベテルギウスに41のダメージ』
『ベテルギウスの魔光弾【極光】 ファングに121のダメージ』
『ファングは倒れた』
前言撤回だわ、これは。何だこのダメージ量。確かに派手な演出だとは思ったけどここまでダメージが出るとは……。このスキルがメインで何発も飛んでくるなら悠長に戦う余裕は無いな。……次誰で行こうか。そうだね、一旦相手の体力を探っておくか。
『ユカリの毒匕首 ベテルギウスに14のダメージ ベテルギウスは毒になった』
『ベテルギウスの高速研磨 ベテルギウスのはやさが上がった ベテルギウスのまもりが少し下がった』
『ベテルギウスは毒におかされている ベテルギウスに14のダメージ』
……悲しいなぁ、これでもユカリが出せる最大火力なんだよ? 毒のダメージと一緒は厳しいものがあるなぁ。まあ良いや、毒のダメージからして相手の体力は140前後って事だ。大体100くらいのダメージは入っているから結構削れてはいるはずだ。
そして相手ははやさにバフを掛けてきたか。ユカリで上を取れるかが分からなくなったな。出来れば毒沼でダメージを稼いでおきたいところだが……どうなる?
『ベテルギウスの魔光弾【極光】 ユカリに73のダメージ』
『ユカリは倒れた』
『ベテルギウスは毒におかされている ベテルギウスに14のダメージ』
あぁ、ダメージを稼げなかったか。まあこればかりは仕方ないな。相手がどれくらいのはやさかわからなかったもんな。しかしまた魔光弾【極光】を撃ってきたか。連発されると中々困る火力なんだけどなぁ。どうも連発が可能らしい。クリティカルヒットさえ引かなければアトラスなら耐えてくれるはずだ。
『ベテルギウスの天光 ベテルギウスは閃光を放った ベテルギウスのまりょく、まもりが上がった』
『アトラスは目がくらんで動けない』
『ベテルギウスは毒におかされている ベテルギウスに14のダメージ』
おっと、このモンスターにもそう言う行動があるのか。アルデバランの大咆哮みたいなものだな。……ただ、ただでさえおっかない火力なのにまりょくが上がるとどうなんだ? 流石にアトラスが1発で倒される事は無いと信じたい。
『ベテルギウスの魔光弾【極光】 アトラスに71のダメージ』
『アトラスの三叉槍 ベテルギウスに20のダメージ』
『ベテルギウスを倒した 経験値を1158手に入れた』
『アトラスのレベルが1上がった』
良くやったアトラス! 倒しきれるか微妙なところだったけど何とか倒しきってくれた。良かった良かった。
「……まさか! この私でさえ敗れてしまうとは……。申し訳ありません、我が主よ」
ベテルギウスが撃破された事はやはり予想外だったのだろう。先程までの冷静な姿から一転してハレーはやや狼狽えているような姿へと変わっていった。やがて落ち着きを取り戻したようだ。こちらへ向き直るとひとりでに拍手をし始めたのである。
ベテルギウスは高速研磨や天光などのスキルを持つ上にそこから1発でも厄介な魔光弾【極光】を連発してくる非常に厄介なモンスターです。やはり冠を持つモンスターはどれも筋金入りですね。