第二十四話 ムラサキドクグモのユカリ
読んでくださりありがとうございます。仲間の名前はユカリだそうです。バットみたいにユカリも特異進化するのかしらん。
『仲間になったムラサキドクグモに名前をつけてあげてください』
「ムラサキドクグモだよなぁ、名前何にしようか……。ムラサキ……、紫……。じゃあ“ユカリ“で」
早速ステータスを確認してみよう。
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ムラサキドクグモ lv.9
名前:ユカリ 経験値:0/120
ランク:☆1
ステータス:体力30/30、SP15/15
ちから11、まりょく5、まもり12、はやさ16、うん5
アビリティ:毒針、粘糸
装備:――
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わりとバットと似たようなタイプだな。バットよりちからが劣るがまもりとはやさはユカリのほうが優れている。Lv.9だから次レベルアップしたら進化するのかな? じゃあ次はユカリを戦闘で使ってみようか。バットと順番を入れ替えてっと。
……戦闘の時は気にならなかったけど結構愛嬌があるんだな。そもそも蜘蛛なんてじっくり見たことないからなぁ。そういえばさっき懐中電灯をつけたらモンスターが出てきたんだっけ? ちょっと詳しく確認してみよう。
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懐中電灯
辺りを照らす明かり。暗い場所で使うと暗い場所を好むモンスターが寄ってくることも
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明らかにこれのせいだな。使い方に気をつけないと。電灯っていうよりモンスター寄せの道具って感じだな。まあこれは説明をよく読まずに使った僕が悪いな。
まあ懐中電灯の説明って何さって思うけどね。懐中電灯に頼らずに進まなければならなくなったんだけど、視界が暗過ぎて何がなんだかわかんねえなア⁈
ゴロゴロ……、ドッシーン‼︎
視界が悪いながら進もうとしたジャロは目の前の下り階段には気づかなかったようである。
「痛てて、階段? 転げ落ちたのか」
転げ落ちた先はどうやら書庫だった場所のようだ。四列ほどの本棚の二番目の奥が何やら光っているように思える。ジャロは導かれるようにその光る本を手に取った。
『“ドールマリアの魔導書“を手に入れた』
……どうやらアイテムの類だったようである。後で調べてみよう。しかしこの本が光っていたからここに辿り着けたが、元の場所に戻れるか?
本棚をつたいながらジャロは元いた場所へ戻る上り階段を目指して歩いていった。しかしジャロの視界は階段を捉えるばかりか、ブラックアウトした。
『ブルー・スピリットlv.8が現れた』
ここで戦闘か、しかもユカリの初戦闘。ユカリがどういう戦闘スタイルかわからないけど頑張ってみようか。
『ユカリの通常攻撃 ブルー・スピリットに5のダメージ』
『ブルー・スピリットの呪詛 ユカリのちから、まもりが少し下がった』
呪詛か、なるほど。確かに背筋が凍ったような気がしたな。わら人形とかかと思ったけど普通におどろおどろしい黒いオーラに纏われるくらいだったな。ま、十分怖いんだけどね。しかしデバフかあ。ちょっと厳しいかもしれないね。
『ユカリの通常攻撃 回避された』
『ブルー・スピリットの通常攻撃 ユカリに6のダメージ』
えぇ? 攻撃が回避された上に向こうは攻撃当たるだって? これはもしかして通常攻撃は当たらない可能性あり? なのかな。じゃあスキルを打ってみますか。
余談ですがユーカリの葉には毒があります。ユカリの由来とは全く関係ありません。ユカリの由来は想像にお任せしますが作者が安直だということをヒントにしておきます。……誰かネーミングセンスを私に下さい。