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第二百六十一話 竜が復活する時

 読んでくださりありがとうございます。水竜様とは一体どういうモンスターなんでしょうか。


 ……ふぅ、立ち去ってくれたってことは水竜様を復活させる事が出来そうだな。果たして水竜様は力を貸してくれるのだろうか? まあ復活させてから考えれば良いかな。祠で水竜のカギの古の御守り【藍】を組み合わせれば良いんだったな。……これで良いのかな?


 ジャロは水竜のカギを古の御守り【藍】に嵌め込むと、組み合わせたもので祠にある大きなカギ穴に差し込み祠のカギを開けた。祠の中には手のひらの形をした線が刻まれた淡い水色の透き通った石板が1つ置かれていた。ジャロはその石板の線に従って右手をかざした。


[……汝、力を求めるか?]


 ん……? どこからか声が聞こえるな。汝、力を求めるか? ……まあ確かにそれはそうだな。


「……はい、お願いします」


[……良かろう。我、五大竜の一角水竜なり]


 そう声が聞こえたかと思うとジャロの目の前の祠が湖に向けて青い輝きを放った。その輝きのあまり目が眩んだジャロが恐る恐る目を開けてみると、湖がある場所に荘厳な威圧感を放つ1体の巨大な竜が姿を現していた。


 ……これはまたでっかい竜だな……。さっき戦ったアルデバランも勿論大きかったけどそれより大きく感じるな。……この竜が水竜様なのかな?


[我の名はアムニスヴェーレ。人の子らは我の事を水竜様と呼ぶ]


「え……? アムニスヴェーレという名前なんですか? 国の名前……?」


[そうだ。汝に分かりやすく言うなれば我は国の護神であり、我の名前が国の名前となっているのだ。……汝がここに来た理由は魔導石を通じて伝わっている]


「魔導石とは……? ……あぁ、あの石板が魔導石なんですか?」


[ふむ、いかにもそうである。さて、我が国の危機によくぞ復活させてくれた。礼を言うぞ。我の背中に乗るが良い]


 水竜様はそう言うとジャロとバットを背中に乗せてコールの洞穴から飛び出しアムニスヴェーレへと向かって飛んで行った。その飛ぶ姿は美しく優雅でもあり、アムニスヴェーレの水竜様が復活なされたという事が瞬く間に国中へ伝わったのであった。


――

王殿アムニスヴェーレ

――


 水竜様は王殿の屋上の広い庭園へ降り立つとジャロたちを背中から下ろした。水竜様の背中からの景色をジャロはもっと見ていたかったが素直に背中から下りた。ジャロが地面に足をつけた丁度その時庭園の扉が開くと国王ウェザリア四世が駆け寄って来た。かなり急いで走って来たらしく額には大粒の汗をかいていた。


「水竜様、此度は復活して頂きありがとうございます。私が現国王のウェザリア四世でございます」


[この男から伝わっている。この国の危機であるからして我を復活させるのは当然の事であろう。……が、しかしだ。元々我ら竜は争いを好まぬ種族である。我の力は存分に使うが良いが無用な争いは避けるようにしたまえ]


「分かっております、水竜様。必ずやこの国を護ってみせます」


 ウェザリア四世は高らかに水竜様へ向かって宣言したのであった。しかしその次の瞬間のことであった。ムーロサッケルの方面から眩い光が一閃走ったかと思うと憎悪の塊の様な慟哭がアムニスヴェーレまで響いて来たのであった。


 竜様の名前はアムニスヴェーレだということが分かりました。つまり国ごとにそれぞれその国の護神である竜が存在していると言う訳ですね。ということはムーロサッケルにいる竜は光竜ムーロサッケルだと言う訳で……。

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