第二百二十七話 竜神石の隠れた効き目
読んでくださりありがとうございます。金の宝箱が手に入りました。中身が気になりますね。
やったぜ、金の宝箱って本当に有るんだな。クエストにあるから実在はしているんだろうけどまさかこんな風に見つかるとはな。その近くにめちゃくちゃ強い強敵モンスターがいるとかあるかなと思ったけど……。あっ、そうか。アルミュール・ブラッディがそうなのか。道理で強いと思ったよ。ならアトラスが倒されただけで済んで良かったよ。それじゃあルインの体力とファングのSPを回復させようか。
『ジャロは中級ポーションを使った ルインの体力が70回復した』
『ジャロは携帯食料を使った ファングのSPが20回復した』
さてとルインとファングはこれで全回復したとして、アトラスはどうしようか。……今ふと思ったんだけどさ、竜神石ってさレベルを1上げるアイテムだよね? そしてこのゲームではレベルアップすれば状態異常を除いた大体のステータスは回復する。この2つを考えると、もしかして竜神石は完全蘇生薬としての運用が可能なのではないか? 一回やってみよう。
『ジャロは竜神石を使った アトラスは経験値を924手に入れた』
『アトラスのレベルが1上がった』
あ、やっぱり使えるんだ。ステータスを確認してみよう。
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トライホーン・カブト lv.26
名前:アトラス 経験値:0/1495
ランク:☆3
ステータス:体力104/104 SP66/66
ちから70、まりょく37、まもり57、はやさ38、うん44
アビリティ:鼓舞、飛翔、居合一閃、刺突、加速、三叉槍、凶連撃
装備:古びた棍棒
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おお、これはキタな。大発見じゃないか。つまり竜神石はレベルアップアイテムであり蘇生アイテムでもあったのか。倒された状態でも使えるのは盲点だったな。竜神石が急に貴重なアイテムに思えてきたな。これからは報酬でもらえる時にいつものなんて思わないようにしないとな。
さて、宝箱も手に入ったことだしさっさとダマッカの洞穴から出ますか。長居する用事ももうないでしょう。
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スレド砂漠
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ふぅ、スレド砂漠に出れたな。後はギルドへ帰るだけだ。先頭は誰にするかな……、ルインがもうすぐレベルアップではあるんだけどな。この間みたいにクロウ・ネクロマンサーがいきなり出現するパターンもあるからせめてギルドが近いことを確認してからだな。それじゃあファングに頑張ってもらおう。
『ブラック・ナイトメア lv.19が現れた』
お、ブラック・ナイトメアか。こいつもクエスト対象モンスターだな。
『ファングの狼牙【疾風】 ブラック・ナイトメアに65のダメージ』
『ブラック・ナイトメアの毒牙 ファングに20のダメージ ファングは毒になった』
『ファングは毒におかされている ファングに17のダメージ』
あ、やばい。毒のダメージも倍か。……それはまあしょうがないよね。さっさと倒して回復させよう。
レベルアップのシステム上レベルアップアイテムである竜神石はそうした側面を持ちます。ですから貴重なアイテムであるとも言えましょう。つまり使いどころに気を付ける必要があるということです。