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第二百十話 寂れたギルド

読んでくださりありがとうございます。ようやくムーロサッケルへ到着しました。ムーロサッケルではどのようなクエストがジャロを待ち受けているんでしょうか。


――

ムーロサッケル

――


 さて、ここがムーロサッケルか。国って言うよりは城壁に囲まれた都市国家って感じの所だな。……ところでなんで関所が1つのルートにつき2個もあるんだろう? ムーロサッケル直前で1個関所があれば充分な気がするけど……。


「グリオさん、ちょっと良いですか?」


「んあ? なんだ?」


「ムーロサッケルってなんで関所が道なりに2箇所あるんですか? 別に1箇所あったら良くないですか?」


 ジャロの問いにグリオは少し考えた後すぐに口を開いた。


「オレはあんまり詳しく無いから間違っているかもしれないが、昔ここはモンスターに侵略されたから防衛のために壁を設置していると聞いた事がある。さらに外側に関所があるのは何にも話に聞いたことが無いから分からん」


「なるほど……」


「どうせ滞在するんだからこの国の誰かしらに聞くとさらに詳しい事が分かると思うぜ? ところでよぉ、ジャロの指令って何だったんだ? オレの指令は時間がかかりそうだからすぐ済みそうならそっちから先に片付けようぜ」


「ええと、ムーロサッケルで受注出来るクエストを適当に見繕ってクリアして来いって言うものです。多分すぐ済みます」


「よし、行くか」


――

ギルド ムーロサッケル支部

――


 ジャロたちがギルドの扉を開けるとギルドの中に人は殆ど居なかった。居るのは受付らしき場所に女性が1人、奥の方で柱にもたれる男性が1人、入り口付近のテーブルで酒を呑んでいるのだろうか赤い顔をしながらグラスを握りしめる男性が1人居るだけであった。他の国のギルドでは到底有り得ないほどの廃れようであった。ジャロたちがその様子に戸惑っていると酒を呑んでいたらしき男性がジャロたちに絡んで来た。


「なんだおめぇら、見せもんじゃねぇんだ早く帰んな。それに後ろの若えのはコマンダーか? こんなとこにおめぇのやることなんざねぇよ」


「やることが無いとはどう言う意味ですか? 僕はここでクエストを受注しに来たのですが」


「そのまんまの意味だよ。なんだおめぇなんも知らねぇのか? 今ムーロサッケルでコマンダーが受注出来るクエストは存在しない。分かったら帰んな」


 凄い剣幕でジャロたちはギルドから追い返されてしまった。しかし追い返されてしまったよりも大きな衝撃がジャロに走っていた。


 受注で出来るクエストが存在しないとは他のコマンダーが進行しているためクエストが無い状態とは訳が違うのである。コマンダーが受注できるクエストが存在しないのはスートが予想してはいた事態だが異常な事なのである。

ジャロたちは酒を吞んでいたらしき男性に追い返されてしまいました。彼は何者なんでしょうか。

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