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第一話 国王の頼み

 開いてくださりありがとうございます。ここから本編となります。ぜひ楽しんでいってください。

――

ディアノルト城

――


 ……。いやぁ良いオープニング映像だった。ギャラリーかなんかで見直すことが出来たりするのかな? ここまでオープニングが作り込まれてると期待も持つってもんよ。


「オッホン。ええと喋ってよろしいのかな?」


「ん? ……誰? この爺さん」


「控えおろう。このディアノルト国の王シュヴァルツ二世様をなんと心得る」


 えぇ? そんないきなり言われても困るぞ。第一どっから喋ってきたんだ今の人。気配はあるが姿が見えんぞ? てかここどこだ? 見た感じどこかのお城……なのかな? そんで目の前にいるこの爺さんが国王って言った?


「混乱しておるようじゃな、まあ無理もなかろう。そなたはつい先刻この国に召喚されてきたのだ」


「召喚? 俺さっき召喚されてきたんですか?」


「そうじゃ。つい数分前にな。ええとそなたの名前は何と言ったかな?」


「ジャロです。どうも敬語というのが苦手ですいません」


「構わんよ。混乱していたということに最初はしておこう。そうか、ジャロと言うのか。ジャロよ、そなたに一つ頼みがあるのじゃ、聞いてくれんか?」


 ということはつまり次はないってことじゃないか。それにこの流れで断ることはできないよな。


「……どうぞ」


 ……、爺さんの少し長めの話をかいつまめばどうやらこの国の安定が現在怪しまれているらしい。その原因を探るために召喚されたのが俺のようである。そして爺さんとその周りの人間の話すことを信じるならばここはディアノルトであり、ゲーム上ではたしか闇の国にあたるはずだ。


「しかし何の褒美も出さぬまま頼みを聞いてくれとは、ちとこちらも気が重い。そこでじゃ」


 お? 何かくれるのか? 多少期待した眼差しを国王に向けた。


「この封筒をやろう。そなたらのような者でもこの国のギルドに口利きが出来るものじゃ」


『“ギルドへの手紙“を手に入れた』


 どうやらギルドにただ行くだけで良い訳ではないらしい。がこの爺さんは自分を国王と言っているのだから恐らく信用して大丈夫だろう。とりあえずギルドとやらに向かってみるとしよう。そなたらのような者という言い方に若干引っかからないでもないが。


「そしてこれもやろう。この国ではありふれたものだがそこいらの物よりは強力なはずじゃ」


『“友愛のリング“を手に入れた』


 なんだかよくわからん光る石が入った指輪が手に入った。あいにく指輪なんて買う趣味は持ってないから良し悪しなんてさっぱりだがもらえるものはもらっておこう。


「何か分かればここに報告に来るとよい。なにすぐにこの国が滅ぶほどは困ってはないからゆっくりで構わん。では頼んだからの」


 頼まれたからには頑張らなくてはならない。……と言うよりこのゲームの目的達成のメインストーリーの一つなのだからやらざるを得ないのだが。


 こうしてジャロの冒険は始まった。これからジャロに数多の困難や数多くのモンスターと出会い思わぬ大きな物語が進んでいくことを彼はまだ知らない。


 ゲームが始まるときの初期アイテムってなんか特別な感じがしていいですよね。別に使うわけでもないのにずっとカバンの中に入れてたりします。これって私だけでしょうか?

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