第百八十三話 消えて無くなる
読んでくださりありがとうございます。ファトーレの2体目のモンスターであるナイトメア・ブラッドはかつて戦った頃と変わり進化していました。それはすなわち最後の1体にも言えることなのです。
『バットの竜の炎 ナイトメア・ブラッドに41のダメージ』
『ナイトメア・ブラッドを倒した 経験値をそれぞれ181手に入れた』
お、倒せたか。とは言え、ここからが本番だな。なんて言ったって次は多分ミラージュだからな。何なら進化している可能性すらある。
「っち、やっぱりコイツらじゃあ倒せねぇわな。だかコイツを目の前にしてまだ余裕で居られるかな? 絶望するが良い」
『バニッシュ lv.24が現れた』
……バニッシュか。名前は変わってはいるが、姿かたちはミラージュと変わらないな。つまり目の前のコイツはミラージュの進化形ってことだ。バニッシュ……ねぇ、確か意味は消えるとか見えなくなるだったか?
『バットの竜の炎 バニッシュに36のダメージ バニッシュは竜の炎にとらわれた』
『バニッシュの幻影 バットの精度が下がった』
『竜の炎が燃えさかっている バニッシュに9のダメージ』
むぅ、精度を下げて来るのか。これは長期戦がかなりしんどくなったな。技が外れ出すと途端に面倒になって来る。精度が下がったのはバットだけだから素直に退くか。
『バットとファングを入れ替えた』
『バニッシュの霞撃 ファングに28のダメージ ファングの精度が少し下がった』
『竜の炎が燃えさかっている バニッシュに9のダメージ』
結構ダメージも重いな。やはり長期戦は厳しい、一気に攻めるぞ。
「おっと、忘れたか? 勝負はこれからだ」
『バニッシュはまばゆい光を放っている バニッシュの投影 バニッシュは姿を変えた』
『マザー・スネーク lv.24が現れた』
『ファングの狼牙【疾風】 マザー・スネークに22のダメージ』
『竜の炎は消え去った』
ここで竜の炎の効果が切れたか。投影で姿は変わったとはいえ、マザー・スネーク自体は何度か戦った事があるからきっと何とかなるだろう。それに投影スキルを使ってきたと言うことはそれなりに削れている証拠に違いない。あと一押しだ。
『ファングの狼牙【疾風】 マザー・スネークに21のダメージ』
『マザー・スネークの霞撃 ファングに40のダメージ ファングの精度はさらに下がった』
危ない危ない。やっぱりマザー・スネークに変わったらさらにダメージが重たくなったな。体力の半分持っていかれたじゃないか。ここで回復するのは悪手だな、どんどん攻めるぞ。
『ファングの狼牙【疾風】 マザー・スネークに21のダメージ』
『マザー・スネークを倒した 経験値をそれぞれ255手に入れた』
よし、倒せたな。これでファトーレに勝った訳だ。……って言うかなんでファトーレがこんなところにいるんだ? 確かコイツは捕まっていたはずなんだけど。
「かぁ、俺じゃ時間稼ぎすら怪しいぜ。参ったよ、お手上げだ」
そう言うとファトーレは降参とばかりに大袈裟に両腕を掲げた。その姿は見る者にこの人物は勝負に負けたのだとありありと示したのであった。
かつてのファトーレとの戦闘から仲間モンスターが進化しているのはジャロも同じです。前回と比べて遥かに早くファトーレを撃破しました。ファトーレは戦闘に敗北したため素直に降伏のようですね。