第百八十一話 ギルド前で一悶着
読んでくださりありがとうございます。CM・自走型戦の続きです。
『CM・自走型の充電 CM・自走型のSPが10回復した』
『アトラスの三叉槍 CM・自走型に32のダメージ』
『CM・自走型を倒した 経験値を375手に入れた』
『アトラスのレベルが1上がった』
……ふぅ、倒せたか。ついでにアトラスはレベルアップしたな。ステータスが回復したのは良いけど、そんなに嬉しくは……無いかな。もうギルドに戻るから回復しちゃうんだよな。
「すごいですね、見事な腕前です。ギルドへヘルプをと思いましたが必要ありませんでしたね。ささ、門を通ってギルドへお戻りください」
門衛の目の前で戦闘があったため門衛も戦闘を見ていたようだ。腕前を褒められ、ジャロはややぎこちなく門をくぐってアムニスヴェーレへ戻ったのであった。
腕前を褒められたのは嬉しいけど、……あの戦闘は割とギリギリのポーション頼みの削りだったからあんまり見られて嬉しいものでも無いんだけどな。なんだかむず痒いや。ところで確かオアシスの危機クエストって何個かの目標を達成して進むクエストだよな。今までの戦闘で進んでたりするんだろうか?
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受注クエスト一覧
オアシスの危機 ☆5
場所:アムニスヴェーレ近辺
目標:全ての目標の達成(2/4)
報酬金:15000G
報酬あり
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……お、進んでるな。地味に半分まで進行しているのか。……どれだ? どの戦闘で進行したんだ? シロガネさんかキャロットさんに聞けば分かるのかな。ええと、そろそろギルドが近いんだけど何だか噴水の近くに人だかりが出来ているな。……嫌な予感がするんだけど。
ジャロが噴水の近くに出来ていた人だかりに近づくと危機迫った大きな声で辺りに叫ぶ声が聞こえてきたのである。
「良いかお前らよく聞け、俺らはなレイテントより劣っているはずが無いんだ。レイテントより俺らの傭兵を頼めば良いじゃないか。お前らがレイテントの連中の事を良く言うのなら俺はこの国のオアシスを人質にこの国におけるレイテントの行動の一切を禁ずるよう要求する。俺は傭兵訓練所カードのオーナー、スート・アニュラスだ! 今すぐ国王を呼べ‼︎」
なんか物騒な事が聞こえて来たな。……ん? 今スートって聞こえたぞ? ちょっと交流しただけの間柄だが、あんなに言葉が汚かったかな? ……本人に聞いてみるか。
「ちょっと失礼、スートさん。覚えてますか僕はジャロです。何があったかは知らないですけどオアシスを人質に取るなんて真似は止めた方が良いですよ」
恐らく苛立って冷静さが感じられないのだろうとジャロはあくまで丁寧にスートにバカな真似は止めるよう促した。もちろんこれでスートが冷静さを取り戻すとは考えてはいなかったが、少なくとも少しは落ち着くだろうとジャロは思ったのである。しかしジャロには予想外の返答が返って来たのである。
さてギルドに帰って来ましたがギルド前が何やら騒がしいですね。スートはもっと口調が丁寧で物腰も低かった印象があるのですが。この人物は何やら口調が少々荒いですね。何となく既視感がある気もするんですが……。