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第百七十一話 シロガネの話はさらに続く

 読んでくださりありがとうございます。シロガネの話の続きになります。


 シロガネの推薦? 推薦を受けた自体は嬉しいんだけど確かこの推薦ってギルド以外からのって言う話じゃなかったっけ? 貰ったは良いけどあまり意味を持たない物なのか? ……聞いてみるか。


「……ええと、推薦を受けた事自体は大変ありがたいのですが。確か推薦と言うものはギルド以外からの評価を知るためのものでは無かったんですか?」


「よくご存知ですな。その通りでございます。ですが私の場合勝手が少し違いましてね、私はギルドマスターの他にも色々と顔を持っているのですよ。今回は私が営んでいる喫茶店のマスターとして推薦をジャロ様に差し上げたと言う訳であります」


「……はぁ、なるほど」


 何だか分かったような分からないような話であるが、要するにギルドマスターとしてではないシロガネにジャロは推薦を受けたという事なのだろう。


「さて、ひとまずこの話はこれで終いと言うことでよろしいですかな。ここからはギルドマスターに戻りましてジャロ様に一つお話がございます」


「……? まだ何かあるんですか?」


「ジャロ様は先程ギルドランクを上げられたと仰られました。それはすなわちギルドランクが☆4に到達したと言う事であり、この話をする事が出来るようになったと言う訳ですな。ジャロ様はクエストボードに一つ☆5クエストがあったのをご存知ですか?」


 そう言われると確かに☆5のクエストがあった。それはクエストで何をするのかも書いておらず、ただ全ての目標の達成と書かれていただけの異質な雰囲気を持ったクエストであったかとジャロは思い起こした。


「ええ、確かありましたね。確かオアシスの危機という名前でしたか」


「やはりご存知でしたか。そうなれば話は早いですな。ジャロ様折り入って私めからの頼みがあるのです。そのクエストを受注し達成していただきたいのです。……実はこのアムニスヴェーレでは少々人手が足りておらぬのが現状でして、さらにその少ない人手を使わねばならぬ事情がありましてな。そのクエストが放置状態になっているのです」


「ちなみにそのクエストを僕がしませんとなったらどうなるんです?」


 ジャロはシロガネに意地悪な質問をぶつけた。事情は分からなくも無いが詳細の分からないクエストを安請負する訳にもいかないのである。


「そうですな、そうであれば他の人に頼むしかありません。がギルドマスターと同一人物から推薦を受けられたジャロ様なら受けて下さると私は思っていますがね」


 どうやらジャロにはその話を受ける以外の選択肢は無いようである。別に断っても何ら問題は無さそうだが後味が悪くなりそうだ。


「……なるほど、話は分かりました。達成出来るかは分かりませんが、善処します」


「頼もしい限りですな。それではこちらで受注はしておきますので、是非とも達成し帰還されるのを心待ちにしております」


 こうしてジャロはギルドランクが☆4になって初めてのクエストである“☆5オアシスの危機“に挑むことになったのであった。


 ようやくクエストに動き出せそうです。どうせオアシスの危機はクエストとしてやろうと思っていたはずなんで断る理由もないですよね。ちょっと不気味ではありますが。このクエストは長期クエストになりそうなので準備が必要ですね。……あれもしかしてまだクエストに動き出さない……?

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