第百四十話 竜の炎の秘密
読んでくださりありがとうございます。あの装備の出番のようです。
ジャロはウェザリア四世にもらった竜の兜にカーソルを合わせていた。竜の兜を装備することで発動可能となる竜の炎に期待したからである。このスキルはSP消費が35とかなり重い分威力が100と言う火力を実現したものである。
尤も威力が100というのは決して高すぎるわけではない。ヴァンパイアになり習得した魔光弾【闇】の威力は80であり精度も竜の炎より高い。そしてドールマリアの魔導書により追撃があるためSP消費が抑えられさらに火力も上回るのである。
しかしこれは竜の炎を使わずにただ見比べただけの机上論である。単純に性能が上位互換でもある可能性もあるが、隠された性能があるかもしれないという可能性は捨てきれないのである。特にスキルの説明の後半部分“その炎は焼き尽くすまで消えない“は一体どういう意味なのだろうか。
……まあ、ごちゃごちゃ考えてもわからないものはわからないな。使ってみるのが一番早いよね。ちょっと装備を変えて撃ってみるか。バットを先頭に戻して、それから装備を変えて……と。
『デザート・アリゲーター lv.17が現れた』
よし、デザート・アリゲーターは格好の相手だな。竜の炎を撃ってみるか。
『バットの竜の炎 デザート・アリゲーターに51のダメージ デザート・アリゲーターは竜の炎にとらわれた』
『デザートでアリゲーターの捕食 バットに20のダメージ』
『竜の炎が燃えさかっている デザート・アリゲーターに12のダメージ』
ほう、ダメージは割とあるな。しかもこれなんだろ追撃? それとも状態異常なのか? ちょっとよくわからないダメージが入ったな。ええと、これで残りSPが12/71だから、お? 丁度魔光弾【闇】が撃てるな。
『バットの魔光弾【闇】 デザート・アリゲーターに40のダメージ』
『デザート・アリゲーターを倒した 経験値を246手に入れた』
よし、無事に倒せたな。バットの残り体力も少ないことだし、どうせ門の近くで戦っていたんだし素直にアムニスヴェーレまで戻りますか。
――
ギルド アムニスヴェーレ支部
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さて、ギルドに戻ってきたぞ。これでステータスが回復したな。……しかしあれだな。竜の炎はかなり威力があるな。追加効果のダメージがどれくらいかはまだわからないけどただの威力100のスキルってわけじゃないのは有難いな。
他のスキルを撃った後でもあの追加効果があるのかはちょっとわからないけどね。……そういやもうすぐアトラスのレベルが上がるのか。じゃあ実験も兼ねて次は竜の炎撃ったらアトラスに入れ替えてみようか。
次回さらに詳しくわかりますが竜の炎というスキルには追加効果が隠されています。手に入れた回でも言いましたが竜の兜は伊達に☆5の装備ではありません。