第十一話 気になる宝箱の中身
読んでくださりありがとうございます。気長に書いていくんでよろしくお願いします。
「あの、……すいません。宝箱取ってきちゃいました」
「ん? 取って来た? お前よく無事だったな。ギルドに来るまでに宝箱取ってもあんま意味ないだろ。ここでしか鑑定出来ないんだから」
「鑑定ってここで出来るんですか?」
「ああ、何なら今してやるぞ。そんで教えてもらいたいんだが、宝箱取った後何が出てきた? 一応それ規則性があるのかないのか調査してるんだよ」
「あ、鑑定お願いします。出てきたのは確か怪光コウモリでした」
「おおーい、そこのお前。鑑定屋呼んでこい。怪光コウモリか、今のところそれしか確認されてねえな。……ん? お前さっきハイイロコウモリ以外仲間モンスター書いてなかったから仲間モンスターはそいつだけだろ? よく勝ったな」
「クリティカルヒットが運良く出て倒せたんですよ。たまたまです」
「あのモンスターは吸血行動を時たま連続して行うから中々倒し切れないんだよな。クリティカルヒットならわからなくもない」
「ギルドマスター、呼びましたか?」
「おう、こいつの持ってる宝箱を鑑定してやって欲しいんだ」
「へえ、宝箱っていうとクルールの横穴のやつですか。ちょっと待ってくださいね。…………。はい、開きました。中身はこんな感じでしたね」
『ジャロは“窃盗の書“を手に入れた』
「スキル本か、悪くないな。でもお前のモンスターにはもったいないな」
「どうしてですか? 覚えられない訳ではないですよね?」
「スキルの書は基本使い捨てで使ったらなくなっちまうからな。良く考えて使うんだが、そもそもそのスキルは怪光コウモリの固有アビリティだからハイイロコウモリが進化したら覚えられる以上はもったいないってことよ。まあ性質変化の方が起こるかもしんないけどな」
「なるほど。進化ってどうやったら起こるんですか?」
「進化の仕組みはまだわからんことが多い。その辺りはモンスター研究所に聞くと良い。基本的なことなら図書館に行ったらそれなりに情報は揃うが、モンスター研究所に行く方が早いと俺は思うぞ」
「わかりました、行ってみます」
「じゃクエストを受注してから行くんだな。ついでにゴブリン討伐も受けとけ。どうせすぐクリアできるだろ?」
ということでクエストを2つ受注して、モンスター研究所に向かうことにしよう。しかしギルドに来て色々なことがわかったな。さっさと行っておくべきだったよ。
モンスター研究所はここかな? 入ってみよう。
研究所の扉を開けると中には沢山の書類にまみれた長身の眼鏡をかけた優男が分厚い本を持ちながらこちらに振り返ってきた。
次回はモンスター研究所となります。研究所と言ってもそんな大きなものではないです。イメージはその辺の民家ですね。ハイ