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第九十九話 ロビンの気になること

 読んでくださりありがとうございます。ロビンは何を気にしていたんでしょうか。


「君も知ってるとは思うけど、うちの姉貴は結構豪快というかあっけらかんとしている節がある」


「……えぇ、まあ知ってます」


「そしてその言動からか結構人を怒らせることも多くてね。昔は僕も一緒に謝りに行ったもんだよ。その姉貴が依頼者に向かって敬語を割としっかり使っているのがわからないんだよ」


 そう言われれば確かにカナリアにしてみれば丁寧な言動が多かった気がする。まあ人の口調なんていちいち気にしてられないから気にも留めなかったが。


「まあジャロ君は物腰が丁寧だから多分大丈夫だと思うけど、下手なことは言わない方が身のためだよ」


「わかりました、気をつけます」


 そうジャロが言い終えた瞬間黒い服に身を包んだ年老いた男がモンスター牧場に入ってきた。


「すまないが、ここにジャロという者がいると聞いたが」


「……はい、ジャロは僕ですが」


「あなたがそうでしたか。では我々の護衛よろしくお願いしますぞ」


 そう言う男はどこか品のある端正な身なりをしていた。


――

ヴァルトプトル東の関所

――


 ジャロとその男性が東の関所に向かうとそこには一般人には立派な馬車とその近くに屈強な若者数名と黒い服の男が1人、そしてその中心に幼い女の子が1人待っていた。


「遅いですわよ。一体何をしていたのです」


「申し訳ありません、お嬢様。ただいま護衛の者を呼んでおりました」


「ええと、お嬢様とは一体?」


 そうジャロが問いかけるとやや男性が驚いた顔をしたがすぐに顔を戻すと自己紹介を始めた。


「これは失礼いたしました。カナリア様より聞いているものかと思っていました。私めはアムニスヴェーレの王殿で執事長をしておりますアリエテと申します。そしてこちらにいるのが執事のテスタでございます。それからこの若者たちはアムニスヴェーレの傭兵たちでございます。そしてこちらにいらっしゃるのがアムニスヴェーレ第三王女ダリア・ウェザリア様でございます」


「ありがとうございます。ええと何とお呼びすればよろしいでしょうか?」


 依頼主が王女とは知らなかったが流石に呼び名がわからなければいざと言う時に困ってしまう。とはいえまだどう接していいかわからないためダリアにジャロは直接聞いたのである。このような人はいなかったのだろうかややダリアの横でアリエテはうろたえていた。


「ダリアで構いませんわ。私変に畏まられるのは好きじゃないの」


「かしこまりました、ダリア様。私が今回護衛のジャロと申します。今回はよろしくお願いします」


 ダリアに自己紹介を済ませるとアリエテが口を開いた。


「護衛と申しましても傭兵もおりますので、モンスターと数回程戦闘になるくらいかと思っております。と言っても片手で足りるとは思いますよ」


 こうしてジャロにとって初めての護衛クエストが始まったのである。

 護衛クエストが次回より始まるようですね。ロビンの気になったことが当たったのか護衛対象は王女ダリアでした。いきなり王女の護衛なんてジャロに務まるんでしょうか。お楽しみに。

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