プロローグ~冒険の始まり~
こんなゲームをやってみたいと思いながらちょこちょこと書いております。更新頻度はまちまちですのでご理解ください。
読んでいただければわかりますが筆者はネーミングセンスが皆無です。安直とか思っても言わないでください。無いなりに頑張ってみるので応援していただけるとすごく嬉しいです。
「こちらでお名前間違いありませんでしょうか?」
「っす。……ありがとうございます」
短すぎる約1ヶ月ぶりの生身の人間との対話は自己採点で60点の落第スレスレであろうか? 一人暮らしで人と喋る機会を失えばまあこんなものだろう。それなら置き配でもして貰えばと思うかもしれないが、それはそれでどこぞの誰かに持っていかれるのではないかといらぬ心配をしてしまう小心者なのだから仕方がない。
とはいえ長らく待ち望んだ荷物が届いたことは喜ばしいことであろう。口角をやや上げながら届いた段ボール箱を開ける。
「……これ、どっから開けたらいいんだ?」
やや苦労して開けた段ボール箱の中にはやや大きめの紙の箱に入ったVRヘッドギアとゲームソフトと思しきパッケージが入っていた。そのパッケージには“モンスターコマンダー〜星降る夜と五つの国〜“と書かれていた。
少々苦労して新品のVRヘッドギアの設定も終わりゲームを起動させた。ゲームである配慮もありながらリアルさを追求した謳い文句で一応市販のVR機器での利用も可能ではあるが、専用のVRヘッドギアが推奨されており、どうせならとなけなしの金を叩いたのである。高い金わざわざ使ってるんだ面白くなくては困る。
さて……と、
「意外とキャラクリエイトは凝っているんだな。どうせ顔なんて誰も見ないんだからどうでもいいだろうに」
ぶつくさ言いながらもキャラ設定を進めていく。出来上がるのはよくある量産型のプレイヤーキャラ。髪型を奇抜にしてみたり、性別を変えてみたりと一度だけするものの結局普通のキャラクリエイトになるのはいつものことである。
「さて、名前だけはもう決めてあるんだな、これが」
『――、プレイヤー名承りました。それではジャロ様冒険を始める前にいくつか質問がございます』
「ほえ? 質問?」
『あなたは道で人が苦しそうにしている時どうしますか?』
「……? そりゃ助けようって気はあるが周りの人に任せちゃうかもな〜。でもそう書くのもどうなんだ? “場合による“っと」
『あなたは道で美味しそうなにお……、……、……』
「これ何問あるんだ? ちょっと面倒くさいぞ? とりあえず“そうかもしれない“っと」
『お答えいただきありがとうございます。これで質問は以上です。それではどうぞお楽しみください』
このお話は主人公ジャロが“モンスターコマンダー~星降る夜と五つの国~”を楽しむのを眺めるスタイルとなっております。そのためゲームを開始するであったり終了する行程をカットしております。ちゃんと桐山君は途中で休憩してますし、ご飯を食べたりしています。桐山君がゲームをしている様子をのんびりお楽しみください。