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一気に別の時代に遡っていく時間の中で、、、。

作者: 七瀬





突然! その時がやってきた。

時間が、現在から過去に戻っていく。

いや? もっというと僕の産まれていない時代に飛ばされた。

今僕は、何処にいるのか? 

頭を強く打って、僕は気絶してしまう。

僕が目を覚ますと、、、? 

全く知らない小さな部屋で僕は寝ていた。

そして、台所から女性ひとの声が聞えた。



『あら? 目を覚ましたの? 良かった、大丈夫そうね!』

『・・・あぁ、はい! ココは?』

『私の部屋よ! 親御さんが心配してるんじゃないの? 電話した方が

いいわよ!』

『あぁ、そうですね、携帯持ってますか?』

『・・・ケイタイ? なにそれ? 外に公衆電話があるから、かけてら

っしゃいよ!』

『・・・公衆電話? どうやって使うんですか?』

『えぇ!? かけた事ないの? 今どき! 公衆電話で話した事

がない人っているのね! じゃあ、立てる? 着いてらっしゃい!』

『・・・は、はい。』




僕は、訳も分からず取り敢えず女性に着いて行った。


『ほら? これよ! ココに10円玉を入れて、番号を回すの。』

『分かりました。』

『じゃあ、私は、外で待っているわね!』

『はい。』



 

・・・一応僕は、実家に電話してみたのだけど、、、?

当然【現在、この電話番号は使われておりません】とアナウンスが

流れた。

実家の電話番号は30年前に変えたらしいんだけど、、、?

それでも、かからないのか?

その前に今は、何年なんだ? 昭和? 平成? どの時代なのだろう?

僕は何気なく、この女性に聞いてみる事にした。

それと? この人の名前も聞いてみた。


『ねえ、お姉さん! 今は、何年なの?』

『えぇ!? 突然なによ! 今は、昭和30年よ!』

『えぇ!? 昭和、30年? そんなに...。』

『あなた、この時代の人?』

『えぇ!?』

『だって! 見た事ないん服装ですもの!』

『い、いや? 僕の住んでる田舎では、流行ってるんだよ。』

『あら? そうなの?』

『ごめんね、名前言ってなかったよね! 僕の名前は、甲斐ヒサシ

27歳だ! お姉さんの名前は?』

『私の名前は、増田 由利子22歳よ。』

『・・・お、大人っぽいんだね?』

『あなたが、子供っぽいのよ! 私より年上に見えないわね。』

『アハハ~そうだね! 確かに、君の方が僕より年上に見えるよ。』


 

僕は、一つ! 気になっていた事があった。

“増田” この名前! なんだか? 若い時の僕のおばあちゃんに

なんとなく似ている感じがした。 

それに確か、旧姓が【増田】だったような、、、?

僕が、そんな風にふと思っていると、、、?

彼女も、なんとなく? 

僕に親近感が湧いたのか? 僕にこんな事を言った。



『なんでだろう? あなたとは、何処かで? 会っているような気が

するわ! なんだか他人じゃないみたい! なんでなんだろう...。』

『僕もだよ! お姉さんとは、何処かで? 会っているのかもしれない!』

『良かったわ! 変な事を言ったのかと心配していたけど? あなたも私と

同じ考えで、少しホッとした! あぁ! 行くところがないなら? 少しな

らココに居てもいいわよ。』

『えぇ!? いいの?』

『えぇ! 普段なら? こんな事、しないんだけど? あなたは別だ

と思ったから、いいわ!』

『ありがとう、お姉さん!』

『お姉さんって? おかしくない? 私の方が年下なのよ! 下の

名前で、由利子って呼んで!』

『じゃあ、僕の事は、ヒサシでいいよ!』

『じゃあ、“ヒサシさん”って呼ぶわ!』

『まあ、それでいいよ。』

『えぇ!』



まさか!? 若かりし頃の“おばあちゃん”と一緒に居る事になるとは?

想像もしてなかった。

まだ? おじいちゃんとは、出会ってないのかな?

その前に、僕は1度もおじいちゃんと会った事がない!

僕が産まれるずっと前に、病気で亡くなったと聞いていたから。

この時代に来たなら? 絶対におじいちゃんに会って見たい!

そう、思ったんだ。 でも? 何処で二人は知り合って結婚する事に

なったんだろう。

その時、由利子が僕にこう言った。



『次の日の日曜日、お見合いするの! 親が決めた人よ。』

『えぇ!? お見合い?』

『この時代では、ほとんどの人がお見合いよ! まあ、中には情熱な

的な恋愛結婚をする人もいるけどね。』

『・・・そうなんだ。』

『その人の、写真みてみたい?』

『うんうん! 見たいよ。』

『はい! これ!』

『お見合い写真だね!』

『あぁ、この顔! 僕が子供の時に写真で見た事があるよ。』

『えぇ!? どういう事?』

『・・・い、いや? 僕の知ってる人にそっくりだって事だよ。』

『あら? そうなの!』



おじいちゃんの写真を一度、見せてもらった事があったから

直ぐに、この人が僕のおじいちゃんだと分かったよ。

この時代では、おじいちゃんは生きているんだ。

早く、会って見たい!




 *




・・・だけど?

残念なことに、僕は元の世界に戻ってしまった。

自分の意思とは関係なく、強制終了されたんだよ。

僕は、こうして! おじいちゃんと会う事ができなかった。

一度でいいから、生きているおじいちゃんに会って見たかったな。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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