ケチャまみれ
さて、自己紹介も終わったことだし、そろそろ本命の掃除を始めようかな。
「はーい、皆さーん。今から、この屋敷の大掃除始めまーす。」
俺は、子供番組のお姉さんのような感じでそう言った。理由?ただの気分です。
「「「は〜い!」」」
アイナ、リシア、シャティの3人は、似たようなノリで返してくれた。ノリのいい子たちは、好きだぜ。
「よし。じゃあ、俺は庭とか屋敷の外を中心にして来るから、四人は屋敷の中を掃除してくれ。頼んだよ。」
「あれ?4人?1人足りないんや無いの?旦那はん。
アイナはん、シャティはん、リシアはんの3人しかおれへんやないの。」
ラータは、どういう意味かワカラねぇといった表情で俺を見てくる。なんか、ムカつくなぁ、その顔。
「はぁ?何を言っているんだ?ラータ、お前もやるんだぞ、掃除。」
「えっ?・・・は、はたらく・・・?小生が?」
ラータは、膝から崩れ落ちた。うわぁ、すっごい痛そう。マンガとかだと痛くないように見えるんだけど、現実でやるとすっごい膝痛くなるんだよな、あれ。やっぱり、痛かったのか、彼女は涙目になっている。あれ?働くのが嫌だから泣いているのか?どっちだ?
「あたりまえだろ、この屋敷に居候するんだろ?働かざる者食うべからずって言うしな。きちんと手伝ってもらうよ。」
そう言うとラータは、床をバン!と叩いて叫んだ。また、痛そうなことをしたなぁ。
「旦那はん!あったかい布団で寝る!こんな楽しいことが他にあるけ?無いやろ!あんたも分かるやろ!」
お前は、未来から来た青狸と生活しているメガネくんかよ。もうダメだコイツ、早く何とかしないと・・。
「マスター、ウチ達が見張ってるから大丈夫よ。お外はお願いね。」
彼女の行動を見かねたシャティが言ってくる。見た目でいえば彼女の方が幼・・若いのにしっかりしてるんだよなぁ。
「ありがとう。じゃあ、終わったら屋敷の中を手伝うな。掃除が終わったら、ご飯にしよう。」
「「「はーい」」」
「ちょっと、旦那はん!まだ小生の話は終わっとれへんよ!」
外へ向かおうとする俺の足をラータは、掴んできた。歩きにくいからやめて欲しい。そんなに働きたくないのか。
「すいません、ラータさん、ちょっといいですか?」
「うん?アイナはん、どしたん?・・・ちょっと、掴んでる手が痛いねんけど。」
アイナがラータを連れてお風呂場に入ってく。
すれ違った時に見たんだが、アイナの顔はすごく怖かった。
2分ほど経つと。ラータが半泣きで出てきて、『ウチ、精一杯働くよ。働きます!』と言った。
一体、何をしたんだアイナ?
「少し、注意しただけですよ。ご主人様。そう、ただ注意しただけですよ。」
俺たちはこの時心に決めた。
アイナは怒らせてはいけないと。
「さて、やっぱりこの屋敷広いなぁ。」
俺は庭に出て独り言を呟く。いや、本当にもうでかいんだってこの屋敷。
この屋敷の前の持ち主はきっと、不幸すぎる男を執事として雇っている金髪ツインテールだったんだろうなぁ。
まぁ、冗談はこれくらいにして始めようかな。
さすがにこの広さを草むしりするのはちょっとキツいかな。1日では終わらねえなぁ。幸い、雑草などは生えておらず、芝が以上に高く伸びているだけだった。
・・・あっ、閃いた!
俺は影を地面から数センチほどの高さから横に広げる。もちろん草は切れるようにして。わかりやすく言うと、あれだな、大きなナイフ?みたいな感じだな。
危ないので屋敷の方までは向けないようにする。
おぉ、一気に切れた。今は、薄くした影の上に伸びすぎた芝が、のっている状態だ。それを繰り返し、五分もしないうちに草むしりは終わった。草むしりっていうか剪定だな。ゴミは«影収納»に入れてある。後で燃やそう。
屋敷に絡みついているツタは、そのままにしてある。その方が雰囲気出るしね。俺が屋敷に戻ると、中は見違えるくらいピカピカになっていた。なにこれ?
後でリシアに聞いた話ではアイナが物凄い勢いで掃除したらしい。いや、これ掃除とか言うレベルじゃないよ、リフォームの域だよ。、
お昼ご飯はシャティではなく、俺が作った。一応、俺は焼き飯とかナポリタン、お菓子などを作ることが出来る。今日作ったのはナポリタンだ。
何故シャティにやらせなかったかと言うと、魔力の使いすぎで、疲れて動けないのだそうだ。
アイナに魔法を無理やり使わされて、掃除に貢献していたらしい。
とりあえず、3人の頭を撫でて、褒めておこう。
ラータは、ソファでとろけながらナポリタンの入った皿に顔を埋めていた。すっごい行儀が悪いがコイツも頑張ったらしいし、許そう。あーあー、顔がトマトケチャップで真っ赤だよ。




