自己紹回
サブタイトルは誤字ではありません
天井から落ちて来たのは、全体がクルクルのカールがかかったふわふわとした長い髪が特徴で、ハーフのように目鼻立ちのしっかりとした女の子だった。しかし・・・彼女の目は、ジト目でクマがあり、なんだか体調が悪そうに見えるなぁ。しかもよく見ると、彼女の髪カールがかかってるんじゃなくて、寝癖だな。きっと、見た目をキレイにしたら、美人なんだろなってのは、勘で分かる。
それにしても、キレイな土下座だな。
「えーっと・・・あなたは誰スか?もしかして、この家に住んでるんスか?」
驚きで硬直していた俺たちを代表して、リシアが言ってくれた。ナイスゥ、リシア!こういう時は、君に限る。
「質問にこ…答え…たいや…けんど、その前にそこの男の人!殺気を出すのやめてや。喋られへんやん。」
あー、ずっと出したままだった。«気配操作»を解除っと。へぇ、彼女、阿波弁なのか。
・・・そんなに俺の殺意ってキツいんだ。なんだか複雑な気持ちだなぁ。
「いやー、ほんと、おとろしいわぁ。小生の名前は、イマコラータ。いわゆる幽霊をやらしてもらっとる。よろしゅう!」
目のところで右手を横ピースにしてポーズを決めてくる。彼女には失礼だけど、・・・正直、違和感しかない。
「あっ、よろしく。えーっと、名前が長いから、イマコラータを略して。ラータって呼ぶよ。いい?」
「ええよー、ほな、あんたは・・・そういや名前はなんて言うん?まだ聞いてなかったなぁ。」
「あー、俺の名前はなぁ・・・」
俺たちは俺から順番に自己紹介した。
「それで、なんでラータはここにいるんだ?もしかして、ここに憑いてる感じ?」
「うん、あっとるよ。小生な、ここの地縛霊やねんけど、実はなんでここにおんのか分からなんのや。ほんと、おかしいやろ。あはははっはは・・・はぁ。」
ラータは。自嘲気味に笑っている。
あれっ?アイナたちが固まってなんか言っている。何を言ってるんだろう。
「(あの人、雰囲気がご主人様に似てません?わたしの気のせいですかね?)」
「(そうっスね。雰囲気がよく似てるっス。特に似ているのは目だと思うっス。)」
「(そうだね、リシアたん、目が死んでいるところなんて兄弟みたいに似てるね。少なくとも、あきらンよりかは似てると思うよ。)」
「それで旦那はん等は、何時にここ来たん?まさか、小生を退治しに来たとか?くっ、殺せ!」
・・・ラータ、そのセリフはなぁ、女騎士さんが言うから価値があるんだよ。
「いや、ちがうけど?俺たちは今日からここに住むんだよ。ちなみに、この屋敷はあそこにいるリシアの所有している屋敷だよ。」
最後までいう前に、ラータは、スライディング土下座をリシアに決めていた。ホントに早かった。
「お願いや、小生をこのままここにおらせてくれ!一生のお願いや!リシア様!」
必死過ぎてリシアもひいているじゃないか。一生とか言ってるがおまえは幽霊なんだろ?
「えーっと・・・倫さんが良いなら、私は問題ないっス。」
それを聞いたラータは、すぐに俺の方に来た。
土下座したままずりずりと地面を動いてきた。ちょっと気持ち悪い。
「・・・イイよ。だけど家事くらいは手伝ってもらうよ。」
その言葉を俺が言うと、ラータはレモンを丸かじりしたような、変な顔をした。
「ええええええ〜。・・・じゃあ、小生は、警備員やるわ、多分それやったら小生にもいけるわ。」
警備員て、部屋から1歩もでなさそうな見た目なのに?
いや、人を見た目で判断するのはダメだな。
・・・もしかして、こいつが言ってるのは、自宅警備員のことじゃないだろうな。
それにしてもコイツは本当に幽霊か?異様に元気なんだが。
幽霊ってこの世界ではいるんだな。




