彼女が欲しかったものは・・・
すいませんでした、更新?が遅くなりました。
宿に帰る途中、俺はアイナたちに言い忘れていたことを思い出した。そこそこ大切なことである。
「あー、お前らに話があるんだけど。結構大切な話だ。」
2人は見た目から見ても分かるくらいに驚いた。
分かりやすかったのは、リシアだ。察しの良い人だったら分かるだろうが、アホ毛がはねた。というか、上に立った。妖怪レーダーかな?
「り、倫さん、それってまさか・・・。」
「マスター、やっと・・・。」
2人も楽しみにしてたみたいだな。まぁ、当然だよな。
俺も楽しみにしてるからな。
「そろそろ次の国に行こうと思う。」
「あっ、そっちスか。いいと思うっスよ。」
「まぁ、そんなことだろうとは思ってたけどね。」
あれ?なんでそんなにテンション低くなってるの。
次の国楽しみじゃないの?2人とも。
そう言えば言うのをアイナは俺の背中に乗っている。
彼女はまだ、身体が上手く動かないらしいからな。
アイナは少し前から眠っている。
くうくうと小さな寝息を立てて、尻尾はフリフリと揺れているのが分かる。意識が無くても尻尾が揺れるのは、さすがは犬の獣人なことだけはある。
ふと、後ろを見てアイナの顔を確認すると、綺麗な寝顔だ。彼女の寝顔もとても美しく、細い白髪が、白いキレイなお肌にかかって、表情には1点の曇りもない。
この笑顔を見ると、マンガで例えるなら擬音で『ドキッ♡』とか付くんだろうなと思ってしまう。
彼女の笑顔を消えるようなことにならなくて良かったと、心のそこから思う。本当に思う。
「アイナちゃんよく寝てるっスね。まるで赤ん坊みたいッスね。」
「やっぱりマスターの背中は安心するんだろうね。」
「肩幅には自信があるぞ。昔から水泳をしていたからな。」
そんな感じの他愛もない会話を宿に着くまでしていた。
そのあと、いろいろあったけどここは省略しておこう。
ただ、俺がひとつ言えることは、俺は本当に幸せなんだろうなってことだけだ。
次の日、いつもなら、起こしても起きないリシアが珍しく、リシアが早起きしていた。俺は毎朝必ず6時に起きるが、それより彼女は早かった。
彼女は、宿の馬を停めている?でいいのかは分からないが、馬たちがいる馬小屋にいた。
「おはよう。珍しいな、リシアが早起きなんて。何してるんだ?」
「おはようございますっス。今、馬と馬車の点検をしてるっス。小さなことかもしれないっスけどこういうところで手を抜きたくないんス。」
リシアは、歯を見せて笑った。心の底から笑っているのが伝わってくる笑顔だ。
「そういえば、次の国ってどこなんだ?」
「えーっとスね。たしか次の国は『港町ケルプ』スね。他の勇者様たちはそこで船に乗り、次の国に行くらしいっス。」
「次の国は港町か・・・。」
「ん〜、倫さん、ひとつ提案なんすけど、『港町ケルプ』に家を建てないっスか?拠点は必要っスよね?旅に出ても、いつでも倫さんの«影転移»で、戻ってこれるっスから丁度いいんじゃないっスか?」
家を建てる、か・・・イイな。かなりいいと思う。
「よし、買おうか。でもお金とか足りるかなぁ?」
「あっ、お金なら心配いらないっスよ。実は私、『港町ケルプ』に家を持ってるスからそこに住みましょう!私が欲しかったのは、倫さんの家が欲しいという意思っスから。」
「ちょっ、ちょっと待てリシア。なんで家持ってるんだ?」
俺とほとんど同じ年齢で家持ちとか、コイツ本当に何者なんだ?
リシアは頭を恥ずかしそうに掻きながら、
『昔の知り合いに貰ったんすスー。その友人が言うには、ワケありみたいっスけどね。』と言った。
異世界モノで、ベタなワケアリの家か。
俺の異世界に行ったらしたいことランキングに入るじゃないか!
それは、楽しみだな。
それからしばらくして、
俺たちは『港町ケルプ』に向かって馬車を動かす。
俺たちの旅はまだこれからだ!
・・・なんか、打ち切りみたいになってるが、気にしないでくれ。




