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影法師の悠々自適な異世界ライフ  作者: マッドちゃんぽん
迷宮都市ラカタ編
55/309

テヘペロは、魔法の言葉?

宿に着いてリシアをベッドに寝かせた。

よく眠ってるなぁ、見ていて気持ちいいくらいだ。

そうだ。アイナに初めて会った時に渡したリンゴのようなものを切って出してあげよう。

お腹が空いているかもしれないからな。

昼前だったかもしれないし。


俺は«影収納»から、『フリーチェ王国』で、買ったリンゴのようなものを取り出し、影で包丁を作った。一応、シャティが使ってる包丁が«影収納»に入っているんだが、使わない。勝手に包丁とか使ったら怒られるからな。これは俺の経験によるものだ。昔、怜の包丁を勝手に使ったらめっちゃ怒られたことがある。


リンゴもどきは新鮮なままだった。やっぱり、«影収納»の中では時間が止まってるぽいな。


さて、俺はリンゴをむいていく。あらゆる武器を使いこなせるようになるというスキル«至妙の腕»のおかげで、キレイに剥くことが出来るようだ。

・・・包丁も武器に入るんだぁ。線引きが分からないな。リンゴはウサギの形にしてみようかな。

いっそのこと、本当にリンゴをうさぎの形にしてやろうかな。どこかのカフェの常にモデルガンを持った店員さんのように。


«影収納»から皿とフォークを取り出して部屋の机の上に置いておこう。

・・・あー、いつ起きるかわからないから、

皿と切ったリンゴは«影収納»の中に入れておいた方がいいのかな?

・・・入れておこう。傷むといけないから。


10分くらいしたあとリシアは気がついた。

起き方は、ゆっくりと目を開ける感じではなく、マンガとかでよく見る悪夢を見た後の起き方だった。まぁ、飛び起きたってことだな。

「おはよう、リシア。痛かったか?ゴメンな、変な頼み事して。」

「あぁ、倫さん、大丈夫っス。傷は倫さんが治してくれたんスね。ありがとっス、おかげで元気100倍ッスよ。」

リシアは、ニカッと笑い、力こぶを作るみたいなポーズをした。あー、笑顔っていいよね!それにしても、なんていい子なんだ、リシアたんは!


「きゅう〜〜〜」

リシアのお腹が鳴った。見た目に反して可愛らしいお腹の音だな。もっとこう!『グギュゥー』みたいな悪魔の鳴き声みたいな音かと思ってた。

「すいません、倫さん。変な音を聞かせてしまって。」

「じゃあこれ食べな。10分くらい前に剥いて、«影収納»に入れておいたから、多分傷んではないと思うよ。」

俺は«影収納»から先程のリンゴを取り出した。

「ありがとっス。じゃあいただくっス。」

・・・今思ったんだが、そういえば、リシアと二人きりって初めてだな。


「倫さーん」

考え事をしていると、リシアが、悲しそうな声で俺を呼んだ。なんか、捨てられた子猫が出すみたいな感じだ。

「どうした?リシア、何か問題があったか?もしかして、リンゴ?が苦手だったか?」

「いや、リンゴは、大丈夫なんスけど、・・÷この鎖外してくださいっス、このままじゃ犬食いするしかないっスよ。」

あ、忘れてた。鎖を壊すと、リシアを傷つけそうだから«影収納»に鎖を入れる。鎖は«影収納»に、掃除機に吸い込まれるように入る。

これでいいかな?

「これで大丈夫か?リシア。」

「ごめんなさいっス。身体が痺れて上手くフォークを持てないっス。」

確かにシャティに黒焦げにされてたもんな。

ていうか、よくあれで死ななかったもんだなぁ。


「うーん、じゃあ、俺が食べさせるよ。はい、口を開けてー。あーん。」

「えっ、わかったっす。あ、あーん。

『シャクっ』・・・美味しいっス。」

リシアの顔はあかい。可愛いなぁ。

アホ毛がふーりふーり揺れている。

普通のリンゴだけど、美味しいって言ってくれてよかった。食べ物を美味しいっていう子に悪い子はいないと思う。中学の時に食べ物を食べると、必ず美味しいと言っていた奴がいたが、本当に立派な人だった。高校は違うところになってしまったが。


「倫さん、なんで笑ってるんすか?」

「あ、ああ。リシアを見ていると幸せな気持ちになったからさ。やっぱり、リシアは笑顔が素敵だなぁ。」

「へ・・・へふぇぇ」

リシアは手を顔に当てて隠している。耳まで真っ赤だ。・・・少し、遊びすぎたかな?

「そ、そういえば倫さん。結婚相手はどんな人がいいんすか?」

何を唐突にきいてくるんだリシアは。

結婚したくても、俺はまだ16歳だから出来ないしな。

「そうだなぁ。・・・俺のことを愛してくれて、一緒にいると幸せな気持ちになる人がいいかなぁ。あと、笑顔が素敵な人かな。」

「そ、そうっシュか。」

リシアは布団を頭までかぶった。

・・・どうして、布団をアホ毛が貫通してるんだ?

あのアホ毛そんな硬いのか?


しばらくして、アイナとなんだかやつれているシャティが宿に戻ってきた。シャティの服は大丈夫だったが。

シャティは、『くそっ、ウチの魔法があまり効かなかった。まだまだ弱いなウチ。今度はちゃんと対策をしないのね。』と、弱弱しく言っていた。

やりすぎだぞ、シャティ。

「シャティ!ケンカするなと言っただろ。」

シャティは、考えてこう言った。

「テヘペロ♪」

あら、可愛い。・・・ふざけてんのか?

俺はこの後めっちゃシャティを怒った。

彼女は、途中で疲れて寝てしまったから、なんとも言えない気持ちになった。


明日もダンジョンに行こう、今度は湿気対策をして。

あと、シャティへの罰として。


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