ぺちぺちと、ベビーカステラ
サブタイトルに意味は全くありません。
そして、今回も短い
迷宮都市に入るには検問があるらしく、今馬車の列に並んでいる。
一向に進まない。アイナたちも待ちくたびれたらしい。
アイナは本を読みながら、尻尾で床をぺちぺちと、叩いていた。リシアは剣を整備していた。よくアニメとかで
剣士キャラが刀を白いポンポンみたいなのでなんかしてるけど、あれってどんな効果があるんだろう。後でリシアに聞いてみよう。彼女の場合は、アホ毛がふにゃぁとしていた。
「ラカタ焼きは、いかがですかー?」
そんな声が聞こえた。
気になって馬車の中から外に顔を出すと、小さな女の子が、大判焼きに近い見た目のものを売り歩いていた。あんまり売れてはいないようだ。周りにはそこそこ馬車もいるし危ないんじゃないだろうか?
それにしても、甘いのかな、あれ。まぁ、とりあえず買ってみよう。迷ったら撃たなくていいから、買え。女の子が近くに来た時に言った。
「すいません、4つください」
「は、ハイ、一つ150ジルですから4つで・・・
え〜と500ジルです。」
「惜しい、600ジルだよ。」
「あ、ありがとうございます。それでは600ジルいただきます。」
そういえば、アイナが言っていたが、この世界では読み書きは出来るが計算ができないという人が多いらしい。この子も、そういった子だろう。それしても、この子何歳なんだ。見た目的には小学一年生くらいだけど。
この子が将棋をしたら・・・やめておこう。
「じゃあ、はい。」
俺は1,000ジル渡した。女の子はお釣りを計算している。
「お釣りはいらないよ、君へのお小遣いにしなさい。」
女の子はお礼を言いネクタリ焼きを渡してくれた。
・・・しょうもないな、俺。カッコつけるんじゃなかった。やっちゃったなぁ。
ネクタリ焼きは、あんまり甘くはなかった。どちらかと言うとしょっぱい。全体がしんなりしていて、もっちゃりしていた。これはこれで美味しかったけど、なんだかなぁ。アイナたちもイマイチな顔をしていた。これは、好みが分かれるな。熱いお茶と合いそうだ。
宿の手配は、アイナとリシアがやってくれるようだ。
俺は、宿を選んだら、迷宮前にいてくれと2人に言い、シャティと、街を見て回ることにした。あれだけ目印がわかりやすかったら、問題ないだろう。
シャティと2人の理由は、俺もアイナとリシアに付き添おうとしたのだが、シャティが、
『マスター、街を見て回りたいの、宿の手配は2人に任せようよ。』と言ったので、別々に行動することになった。アイナたちもそれに了承したからな。
この街は、今までの街より出店の数が多い。
この街では店舗より出店の方が主流のようだ。
お祭りみたいだな。シャティが、ベビーカステラようなものを売っている店を指差し、あれ食べたいと言った。
俺もベビーカステラは大好物だ。まぁ、あくまで
ようなものなんだが。
「おっちゃん、これ一袋くれ。」
「あいよ!500ジルだ。」
俺は、袋を受け取りその中から2つ取り出し、シャティ1つに渡す。しかしシャティはイヤイヤと、首を横に振った。
「うん?どうした、シャティ。いらないの?」
「マスター、あーんして、あーん。じゃないと食べないよ。」
あ、あーん⁉︎シャティは、エサを求めるひな鳥のように口を開けている。食べさせないといけないのか?
このワガママっ子め。
「じゃ・・・じゃあ、あ〜ん」
恥ずかしい。なんで俺がこんなことを。
パクっと、効果音が出るくらいシャティは、食いついた。俺の指まで食べてる。なんだかシャティはトロけたような変な顔をしている。可愛いからいいけど。
シャティは俺の指を咥えるのをやめたあと、
お返しといい、袋からベビーカステラを取り出しあーんしてきた。
「はい、マスター、あーん」
ものすごい笑顔だ。癒されるな。
でも恥ずかしい。
「俺は・・・自分で食べるよ。」
「あんなことを、女の子にしておいて、やらせないの?」
シャティは、『あんなこと』の部分を強調した。
絶対に、人に聞かれたらやばいセリフのような気がする。俺は仕方なく、あーんされた。
結局恥ずかしい。
あと、ベビーカステラのようなものはベビーカステラだった。フワフワとしていて歯がいらなかった。
そのあとは、街をぶらついた。
シャティは、ずっと腕に抱きついていた。
恥ずかしい。コイツの見た目だと兄妹みたいに思われる気がする。
・・・なんかずっと俺、恥ずかしがってない?
次回、新キャラ登場!




