チキンパーティと、スライディング土下座
敵の扱いが雑なのは許してください。
あと、昨日投稿しなかったのは結構高い熱が出て寝込んでいたからです。すいませんでした。
さっき土下座してきた口調が某有名なラノベのヒロイン?と同じ女の子は彼女の村の代表のようなものをしていたらしい。ああ、彼女の見た目について言うのを忘れていた。彼女は、・・・おさげ・瓶底メガネ・小柄と、アニメのキャラでしか見えないような感じだった。
こいつが高校を舞台にしたアニメに出たなら十中八九
図書委員か、学級委員長になってるだろうなという感じだ。髪の色は、灰がかった暗い黄緑色の柳煤竹って感じの色だ。柳煤竹は、色の名前だ。
こいつの背がもっと高くて、語尾がござるだとこれまた有名な兄と妹のラノベに出てくるとお嬢様の下手なコスプレイヤーみたいになるんじゃないかな。
「あのー、すいません、彼女の話を聞いてますか?ご主人様。」
「ご、ごめん。考え事をしていた。もう1回言ってくれるかな。」
しまった、こんなことを考えている場合じゃなかったな。
「はい、今、わっちたちの村は不作による食糧不足で、みんながお腹を空かせているのです。だから、わっちたちにはもう、盗賊をすることでしか生きていけないのです。」
女の子は正座して、ブルブル震えている。
それにしてもあれだなぁ、異世界モノのラノベでよくある展開だな。困ってるなら、力を貸そう。本当なら、無視をするところだけど、興が乗った。
「そういうことか、理解した。シャティ。」
「何?マスター。」
俺はシャティに、ボソッと小声で聞いた。
「(この人数分の炊き出しって出来る?)」
「(くすぐったいよ、マスター。)」
「(ふざけてるのか?)」
「(ごめんなさい、マスター。)」
シャティは、こめかみに指を当ててうーんと考えている。可愛いな、その仕草。
「(材料がたりないかな?野菜は、街で大量に買ったから余裕であるんだけど、お肉の方がねー。)」
そういえば、木箱みたいなのに大量に野菜が入っていたな。«影収納»に入れたっけ。
お肉が足りない、なんだそんなことか。
「(じゃあ、狩ってくればいいじゃないか。
なんの動物の肉が欲しい?)」
「(えっ!じゃあ、ちょっと強くて苦戦するかもしれないけどアイシクルチキンをお願い。わかりやすくいうならニワトリだよ。チキンスープを作ろうと思ってるからね。)」
なるほど、アイシクルチキンか。アイシクルということは氷を操るのかな?口からやっぱり出すのかな、氷。
俺はアイナとリシアを呼び、それぞれに頼みごとをする。アイナ?なんで不機嫌になってるんだ。
「俺はこれから炊き出し用にアイシクルチキンとやらを狩りに行く。リシアは俺がいない間、シャティを守っていてくれ、何があるかわからないからな。アイナには俺に付いてきてもらい狩りの手伝いをしてもらう。アイナは目がいいから、獲物を見つけやすいだろう。それでいいか?」
2人は首を縦に振ってくれた。ありがとう、二人とも。
あっ・・・アイナの機嫌が治った。
アイシクルチキンとやらは森の奥深くにいた。
ここまで来るのに一時間くらいはかかった。
体感時間なので、もっと短いのかもしれないが。
アイシクルチキンは、わかりやすくいうと、巨大なニワトリだ。体長は2メートルくらいあるのかな。あと、特徴としては、鶏の胸の部分になんか赤いところがあるけど、コイツらはそこが青い。あと鶏冠も。ていうか全体的に青い。それが二十体くらいの群れを作っていた。
やったね。今日はチキンパーティだ。あんまり美味しそうに見えないな。
あまり時間をかけると、村の人たちが死んでしまう可能性があるので、一気に殺す。シャティたちも、村人に襲われるかもしれないし。
俺は、サバイバルナイフを構え、«影転移»で、ニワトリたちの背後に回り、一匹一匹首を狩っていく。
あれ?首がないのに動いてる?そういえば、ニワトリって首を飛ばしてもほんの少しだけ生きているんだったな。まあ、すぐに死ぬんだが。
1分くらいで全てのニワトリの首を飛ばすことに成功した。アイナには殺したニワトリたちの解体をしてもらっている。
5分くらいで全てのニワトリが、解体できたので、«影収納»に放り込んでいく。アイナさん、マジで凄い。
念のため内蔵とかももらっていく。なんかの餌に出来るかもしれないし。羽根はどうしようかなー。要らねえや。地面にでも埋めておこう。
帰りは、一時間も歩くのがしんどいので、
«影転移»で帰る。これ、成功するかな?遠いところに向かって使うのは初めてだけど。行き先をあの村の入り口にしよう。出来るかな?
「アイナ、帰るよ。帰りは俺の持っているスキルで帰るから。」
「はい、ご主人様。」
・・・いやまぁね、スキルを使うんだから体のどこかには触れてもらうけど、抱きつくのはちょっとねー。
アイナは俺の胸にくっついて顔を埋めている。
彼女の尻尾は、揺れているが顔は見えない。
きっと、シャティの、料理が楽しみなんだろうな。俺も楽しみだ。アイナが、俺の匂いを嗅いでいるようにおもえるのは気のせいだろう。自意識過剰か。
「(すーはーすーはー。)」
・・・気のせいだろう。
スキルを使うと、地面から影が伸びてきて俺たちをのんだ、そんな感じだった。なかなか怖いな。
気がつくと村の入り口にいた。
村の中央にいるシャティに、鶏肉を渡すと、手際よくチキンスープを作った。
スープは、鶏肉の旨味と、野菜の甘みや酸味、
それらが、スパイスによって引き立てられていて、とても美味しかった。
ちなみに、村の人たちは、泣きながら食べていた。
小さな双子の女の子たちが空になったお皿を眺めて、
ボーッとしている。そして、俺の顔をチラチラ見ている。
「あれ?君たち、おかわりはいらないの?このままだと、余っちゃうよ。俺は余るのが嫌いなんだ。」
チキンスープは、村の人たちがお代わりをしてもあまりあるほど大量に作ってある。鍋や食材は、何故か足りた。あれ?こんなに買ったっけ?あまり確認しなかったけど。
俺のその言葉を聞いた双子ちゃんたちは、見ている人を幸せにするような笑顔を見せてくれて給仕をしているシャティと、リシアの方に走っていった。
・・・アイナ、睨まないでおくれ。
周りを見渡していると、さっきリシアを矢で狙った奴が近づいてきた。スライディング土下座で。砂埃凄い。
擦れて痛くないのかな?
ていうか、この村の挨拶は土下座なのか?
「旦那!さっきはすまねぇ。
許されることじゃないが、謝らせてくれ。それから、
ありがとうございます!」
コイツを皮切りに村人全員が感謝の言葉やお詫びの言葉を言ってくる。
少々ウザいな。謝ればいいってことじゃないんだがな。
そして、俺はまだ許してないがな。ていうか、さっきの奴俺じゃなくリシアに謝れよ。
まぁ、色々と考えたが、謝ってきただけまだマシかな。
給仕をしていたリシアがニコニコとしながら横に来た。
「うん?どうしたリシア。」
「子供って可愛いっスよね。」
「うん、ソウダネー。」
俺は少し子供が苦手だ。そういえば、中学のころ保育実習に行った時何故か子供に寄ってこられたな。なんでだろう。
リシアがコソコソっと言ってくる。
「(この村の不作どうにか出来ないっスかね?)」
あ〜、確かにこれは、くすぐったいな。
しかし、不作をどうにかするか。出来るかなぁ?
やるだけやってみよう。




