番外編?3人の休日、リシア視点のお話っス
番外編のようなものです。
今日は、この国にいる最後の日っス。
昨日は、本当に大変だったス。アイナの、あんな表情は見たことがなかったっス。
私は今、アイナさんやシャティたちと食料品など旅に必要なものを買いに来てるっス。
どうでもいい事なんスけど、この二人と歩くと、ものすごい視線を感じるっす。二人とも絶世の美女と言っても過言じゃないほどの見た目っスから、視線を集めるのも納得っスね。倫さんもこんな感じだったんスかね。
ちなみにその倫さんは宿においてきたっス。
シャティが、『マスターはここでお留守番ね。
ウチたちが3人で お買い物に行ってくるから。ちゃんといい子にしてなきゃダメよマスター。』
と言ったからっスけど。
・・・シャティって倫さんの、奴隷っすよね?
奴隷って普通、あんな感じに主に接しないもんスけどね。まぁ、倫さんが何も言わないっスから、私は何も言わないんスけどね。
買い出しが終わり、一息つくために、カフェに入ったス。見た目はアンティークな感じで、オシャレと言うより、街の人達の心の拠り所って感じっスね。
店長は、結構な年を重ねた人だったス。
ケーキと、エスプレッソを注文すると、アイナさんの
尻尾が、ブンブン揺れているっす。この人、食欲がものすごいんス。いったいこの細い身体のどこに入ってるんスかね?特に肉を食べるときは本当にヤバいっス。
人は見かけによらないもんスね。
注文したケーキがきたっス。私たちはメニューに店のイチオシだというイチゴのショートケーキを頼んだっス。
ショートケーキは、とても美味しかったっス。
フワフワっスけどしっかりと焼き上げられたスポンジケーキ、その周りにたっぷりと塗られた甘い生クリーム。
そして、その甘さを引き立たせるような適度な酸味を持ったイチゴ。これは、どれかひとつでもかけてしまえば、この味は完成しないっス。
今までにも、ショートケーキは、食べてきたっスけど、これほど上品でかつしっとりとしたショートケーキは初めてっスね。しかも、エスプレッソと、よく合うっス。
・・・そういえば、倫さん甘党って言ってたスね。
今度、連れてこようスかね。きっと喜ぶと思うっス。
「ねぇ、アイナっちリシアたん?2人に聞きたいことがあるの。」
ケーキもそこそこ食べ終わった時、シャティが、フォークを口にくわえたまま、聞いてきたっス。
こら、シャティ行儀が悪いっスよ。
「シャティちゃん、何ですか?」
「えっとね〜、ウチはマスターのこと好きだけど、2人は好きなの?」
私は思わず、飲んでいたエスプレッソを、吹き出しそうになったっス。何を急に言ってきてるっスか!
何とか耐えて、アイナさんの方を見ると顔から火が出るほど真っ赤になってたっス。なんか、色っぽいスね。
「も、もちろんです。私もご主人様のことは、大好きです。今すぐにでも結婚したいです。」
「アハハハ、これで、マスターのお嫁さんは3人になったね。さっすが、マスター、ハーレム作っちゃったよ。本当に、女殺しな人だね♪そうだ!マスターに二つ名を付けるとしたら『女殺し』にしない?
アハハ、それは無いか。」
私がシャティの質問に答えようと思っていた時にシャティが、そう言ったっス。
「ちょ、ちょっと待つっス。私は何も言ってないっスけど。」
「リシアたんは、マスターのこと好きでしょ?もしかして、違うの?」
「えっ?違うのですか?」
2人が驚いた顔で聞いてくる。
「わ、私はたしかに、倫さんのこと気になるっスけど・・・。」
言いたいことを、言葉にできないっス。
なんだかモヤモヤするっスね。このモヤモヤはどっちなんスかね。
「決定ですね。」
「そうね、アイナっち、決定ね。そういえば、・・・」
そのあと、しばらくガールズトークをしたっス。
恥ずかしいっス。
明日から、倫さんの顔見れるっスかね?
きっとこれはそういう感情じゃないっス・・・多分。
〜勝瀬倫太郎視点〜
「あ〜すっごいヒマだなぁ。」
俺は、ベットの上で片手で本を持って『和文神』を操作する練習をしながら、俺以外いない部屋に、そう独り言を言った。
いつもなら、誰かは部屋にいるんだけどなぁ。
あれかな、週末に枯れる外では完璧な妹のお兄ちゃんってこんな気持ちなのかな?
いやー、それにしても甘いものが食べたいな。
そういえば、なんか、高齢の店長がやってそうな雰囲気のカフェがあったな、行こうかな〜。
あー、でも外に出るのめんどくさい。
仕方ない我慢しよう。
俺は再び本に目を落とした。
お昼ご飯は、«影収納»に入ってるリンゴのようなものでも食べよう。




