獣人国グラニース編〜必殺技はプロレス技〜
俺は盗賊に、ほんの少しだけ悪口を言った。
「ウジ虫以下が、何を言っていやがる。さっさときたねえ口を閉じろ。まともな思考回路を持ってねえ、クズどもが、さっさと消えろ。」
どうやら俺は少し理性がとんでいるみたいだ。
落ち着けー、俺。ステーイ、冷静になるんだ。
「「「「「なんだと、殺してやる!」」」」」
盗賊は全員キレた。
とりあえず、怪我をするといけないから、下がらせた。
ちなみに盗賊は今目の前にいるコイツらだけだ。
«気配察知»には、コイツら以外の反応がないから。
しかし、相手は盗賊だからアイナのほうも警戒しておこう。
まだ、俺には人を殺す覚悟がないみたいだ。
何となく勘でわかった。
向かってきた盗賊の手下は、6人だ。
どうやらこの盗賊は全部で8人のようだ。
1人はさっき真っ二つに割れた奴だ。
コイツらのレベルは15くらいで、ステータスも120くらいで、俺に比べとても低い。
リーダーは、様子見らしく、離れたところにいる。
とりあえず全員を、«影の支配者»で影を操って簀巻きにした。マジ便利だな。
生かしておいているだけありがたいと思えよ。念のため『フリーチェ王国』で買った麻痺薬をコイツらに使っておこう。とりあえず六等分して影魔法を通じて口に放り込んだ。なんかもがもが言っている。
知らん。
盗賊倒す、慈悲はない。
さて、残りはリーダーだけだな。
コイツはかなり強いらしい。
レベルが50あり、ステータスも、平均250くらいある。この世界で一番高いステータスは、500らしいのでそれを考えるとなかなかのもんだ。
ステータス500って、もしかしてこの世界の人がレベル100になると、なるんじゃないのかな?
そういえば、俺と同じく召喚された奴らの最高ステータスは、1000が最高だった。レベルも1ではなかったし。
なんで俺だけレベルが1からだったんだ?
まぁ、そんなことは置いておいてさっさと倒そう。
なんか面倒くさくなってきた。
リーダーは、魔法を使おうとしていた。こんな見た目なのに魔法が使えるのか。完全に物理攻撃だけみたいな感じなのに。とりあえず、スキル«転移»を使い背後に回り込む。«影転移»のほうはまた今度使おう。
リーダーは、俺を見失ったこととに驚いて硬直している。いまだ!必殺『チョークスリーパー』!!
リーダーは、首を絞められて意識が飛んだ。
念のため麻痺薬を投与しておく。オーバーキルかな?
あっ!殺してないよ一応ね。
盗賊を、全滅させると、馬車の中から人が出てきた。
豚の耳を持った恰幅のいいおっさんだ。
立派なヒゲをしている。ヒゲは立派だ。頭は・・・。
閑古鳥が鳴いているなぁ。
「あの人は、グラニースの国王っす。」
背中にしがみついていたリシアが言った。
あっ!すっかり忘れていた。ごめんごめん。
アイナも戻らせた。
「ご主人様!怪我はありませんか?」
「大丈夫、どこも怪我してないよ。」
アイナ、優しい。
「ありがとう、盗賊から私を守ってくれて、感謝する。警護のものは盗賊に襲われて、戦闘不能になってしまっての。」
そういえば、なんか死体のように鎧を着た男が倒れている。ギリギリ生きているみたいだ。
「お礼をしたいのだが、今渡せるのは、金しかない。それでもよいか?」
「はい、そちらの方が後腐れがないのでお願いします。」
「どのくらい欲しい?」
どのくらいにしようかな。こういう場合は、具体的にした方が良いよな。でも、相場が分からん。
うーん。
「えっと、じゃあ、一番高い奴隷が二人買えるくらいのお金をください」
この世界には奴隷制度がある。これの方がわかりやすいだろう。ちなみに2人と言ったのには特に意味はない。あっ!料理が出来る奴隷が欲しいな。
「わかった、ほれ、300万ギルだ。」
そう言って王様は、ふところから金貨が入った袋を出した。どこに入れてたんだ?
とりあえず、金を受けとったことだし、『獣人国グラニース』に向かおう。
国王は、『フリーチェ王国』に会談に向かう途中で、盗賊たちに襲われたらしい。
倒れている兵士に街を出発する前に買っておいたポーションをかけて回復させておいた。
試しに一口飲んで見たがとんでもなく不味かった。
なんか生臭かった。
盗賊は、回復した兵士に任せておいた。
ちなみにこれも、クエストとしてみなされるらしい。
王様が証拠の手紙を書いてくれた。
ギルドにみせると、報奨金がもらえるらしい。
よし!またお金を手に入れた!
さて、明日には街に着くかな?
そろそろ歩くのも疲れたんだが。




