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影法師の悠々自適な異世界ライフ  作者: マッドちゃんぽん
フリーチェ王国編
15/309

フリーチェ王国編14〜イノシシ退治〜

3回目です。

別視点も少し書いてみましたがしっくりきませんでした

次の日、早速クエストをクリアしに、『フリーチェ王国』近郊に広がる平原にやって来た。印象としては、サバンナ感が凄い。




「ワイルドボアを発見しました。この方角の先で、草を美味しそうにムシャムシャ食べています。」


アイナさんは、手でサンバイザーのように目のところに影を作り、ある方向を指さしている。

………その方向には、全く影すらも見えない………俺自身が目が悪いのもあるのだろうが、それを引いても異常だ。

やっぱり魔眼の影響なのだろうか………それとも、アイナさんは、生まれついて目が良いだけなのだろうか………どっちなんだろう。



ちなみに、アイナさんは、汚れるかもしれないのに、綺麗なメイド服を着ていた………泥とかで汚れないかな?結構白い部分があるから、洗うの大変だろうな。



アイナさんが指さした方向へと、警戒しながら歩いていく。所々に背の高い草たちが生えているので、急に獲物が出てくるかもしれないからね。



ゆっくりと、警戒しながら進んだため、思ったよりワイルドボアがいる所へ着くのに時間がかかった。


ワイルドボア………見た目は猪をただ単純に大きくしたやつだった。わかりやすい例を挙げるなら………ドス○ァンゴか、某有名なアニメ映画に登場する巨大な猪神達の王と言えばわかりやすいだろうか。

よく見ると、額のところに、どんぐり程度の大きさの小さいツノが生えている。


………ふと思ったのだが、この魔物の子供の時の名前は、ワイルドウリ坊なのだろうか。



俺たちは、そっと草に隠れながらワイルドボアに近づいていく。アイナさん曰く、あの魔物は自分と種類の違う動物を見ると、全力で突撃して来るらしい。

上手いあの魔物の狩り方は、弓矢などで威嚇して、事前に設置しておいた罠へ誘導して仕留めるらしい。



その手順の通り、アイナさんが弓で挑発する。矢じりに何かよくわからないものを付けていたその矢は地面に着弾すると、火花と少し大きめの音を出した。

どうやら矢じりに付けていたものは火薬の類いのようだ。




ワイルドボアは、狙い通り罠のある方向へと逃げていった………意外に、見た目と違い臆病なのだろうか。




しかし………狩りは失敗してしまった。

罠に引っかかった音がしたので、確認しにいったのだが………罠はワイルドボアには効かなかった。

……正確には、ワイルドボアが罠にかかる前に、近くにいたウサギみたいな獲物が先にかかっていたのだ。

そのウサギみたいなのは、ワイルドボアに踏み潰されて、ちょっと良い子には見せられない状態になっている。



ワイルドボアは少し冷静になったのか、俺とアイナさんを見て、足を地面に擦りつけている。

なんか、興奮のせいなのか口から異様に白い息が出てるぅ………これは逃げられないな。





ワイルドボアはアイナさんを一心に見ている……どうやら狙いは彼女のようだ。

女性を狙うなんて男らしくないな………俺が相手をしよう。


この世界に来て、初めて強そうな魔物と戦う………ワイルドボアって名前は、長いからイノシシって呼ぶことにする。



俺はそこら辺で拾った石ころをワイルドボアに向かって投げる………狙いがこちらへと変わった………向こうもやる気のようである。

ようこそお肉さん………お前が晩御飯になるんだよォ!




「ブゥモォオォオオォオ!」

俺は、突進してきたイノシシを受け止めた。

その衝撃は軽トラック1台分程度のもので、かなり重い一撃だった。

俺のステータスが、高くて良かった………もし低かったら、今頃空中をグルグルと回っていたか、足に踏まれてハンバーグの素材になっていたことだろう。



何とかイノシシを受け止められはしたが、ちょっと踏ん張れず、5メートルくらい俺は電車道を作ることになった………靴の中が土まみれだよ。

まぁ、結構長いこと使ってるから汚れても気にはしないけど。



「うわっ!重た!コイツすっげぇおもい!」

俺は誰に言うでもなくそんな声をあげていた。


……かなり重たいが、何とかイノシシを持ち上げた。

噛み締めている自分の奥歯に物凄い力がかかっているのが分かる。身体の骨がミシミシと嫌な音もたてている。

イノシシは、足をバタバタさせて必死に抜け出そうとしている。その姿は先程までの怖い雰囲気などなく、まるでゆるキャラのようでかわいい。



俺は、重心を右に傾けて、デスバレーボムをかける。

相手は頭部から落とされるため………かなり痛いと思う。

地面が柔らかかったのだろうか…………イノシシは鼻から地面に埋まり、まるで犬○家みたいである。


地面に埋まって自然の一部になっているイノシシの両足は、ピクピク痙攣している。

………あっ、動かなくなった。

衝撃か窒息かは分からないが、上手く仕留められたようだ………これって食えるのだろうか……今更だけど。せっかく食べられそうな獲物を狩ったんだ、食べてみたい。




靴の中の土を取っていると、唐突に頭の中で、某RPGで、お馴染みのレベルアップ音が聞こえた。

どういう意味があるかはわからないが……なんだか嬉しい。


さて、服に着いた汚れや靴に入った土も取り除いたことだし、アイナさんにこのイノシシ食えるかどっか聞こう。

もし食べることが出来るなら、お昼には少し早いが食べさせていただこう………料理は苦手なのでただ焼くだけだが。


少し遠いところに避難してもらっていたアイナさんが、涙目になりながら近づいてきた………なんだ?気持ち悪い虫でもいたのだろうか?




〜アイナ視点〜


失敗しました………私はこの言葉を何回も心の中で復唱しています。いつもなら、こんなミスはしないのに………少しご主人様の前でいいところを見せようと、油断してしまいました。

ワイルドボアは、私に狙いを定めています………その眼光に情けない事なのですが、恐怖を覚え足が動きません。

いつもならもう狩っているため、直接向き合うことがないので………言い訳をするのはやめておきましょう。



私が動けないのを察してくれたのか、ご主人様は挑発し、狙いを自分に向けました。


私は故郷に居る時、ワイルドボアの前に絶対に立ってはいけないと、教えられていました。理由は、その体重と出す速度により、対面した相手は吹き飛ばされるか踏み潰されるかして………悲惨な未来を迎える、と聞かされていました。

そんなワイルドボアに正面から向かい合っているんですから………命知らずにもほどがあります。




ワイルドボアが勢いよく走り出します………ご主人様は避けようとする素振りすら見せず、少し笑いながらワイルドボアを見ています。

ご主人様と、ワイルドボアが激突する瞬間、私は………また情けないことに目を瞑つてしまいました。


再び目を開けると、先程までご主人様がいた場所に、彼はいませんでした。同じくワイルドボアも………私は慌てて周りを確認しています。



不安が頭をよぎりました。

…………ご主人様は、大丈夫なのでしょうか……いえ、大丈夫なはずがありません。

いくらステータスが異常に高いからと言っても………真正面から受け止めて無事でいるわけがないと思います。

………もう、私は未亡人なのですか?

………ごめんなさい……まだ、結婚してませんでした。




自分でも、目に涙が溜まっていくのが分かりました………突然、後ろで、爆発したような音が聞こえてきました。

若干パニックになりながらその方向を見ると、大きな土ぼこりが起きています。



パニックになっていても、身体は動くみたいで、無意識に矢を番えて、いつでも放てるようにしています。

少し時間が経って、土ぼこりが晴れると………。


「あっぶねぇ、コイツマジで強かった………なんか、卑怯な気もするけど………勝てば官軍だから気にしないでおこう。

………あっ、アイナさん、この魔物って食べること出来ますか?」


ご主人様は、服の汚れを手で叩きながら呑気に聞いてきます。

彼の体には汚れが目立つものの、傷などを負っている雰囲気はありません。

………規格外ですね……早く慣れたいです。

でも本当に無事でよかった。



心の中で悪魔が囁きます………今がチャンスだ、抱きつけ!、と………私は恥ずかしながら悪魔の言葉の通りの行動をすることを決めました。



「ご主人様……心配したんですよ………無茶をしすぎです。」


抱きついてご主人様の顔をじっと見ていますが、表情は変わりません………いえ、よく見ると、耳が真っ赤で、口元がほんの少し上がっています。


意外に顔に出るタイプなのでしょうか?



心配したのは本当なんですよ………ご主人様?

土日で7回更新できたらします。

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