フリーチェ王国編12〜魔眼使いのメイドさん〜
やっと投稿出来ました。まだまだします。
2021/01/11 若干修正
「では、魔眼を使わせていただきます。
……消費魔力が非常に多いので、私では一度使うとしばらくの間は使用ができません。
なので……セキニンは取ってくださいね?」
やはり魔眼というだけあって、リスクがかなり大きいのか。
かなりベタではあるけれど、それだけ強力な能力の可能性が高いということか。消費魔力が大きい……なら、魔力を急速に回復する何かがあれば継続使用も可能なのだろうか?
「あの……聞いてますか?」
「あぁ……ごめんね。それじゃあ、よろしくお願いします」
「それでは、……【ガチャ】……早速やらせていだだきます」
アイナさんは流れるように、部屋の鍵を閉めた。あまりに自然すぎて、音が鳴らなければ気が付かなかっただろう。
「……申し訳ございません。
私は他の人に……魔眼を見られたくないもので……つい、鍵を閉めてしまいました。
(……邪魔防止でもあるんですけど)」
最後の方は、小さくて聞こえなかった。
それはそうか……魔眼というものは総じて秘密にしがちだもんな。それをわざわざ見せてくれるなんて、随分親切だな。
「それでは………『摂理の眼』ッ!」
アイ……なんたらと彼女が言うと、彼女の瞳の色が変化していく。それは、太陽が沈むように……爽やかな青色から燃えるような赤色へと変化した。
髪の色とよく似合ってるな……青が似合ってないとは言わないけど。なんだか、ウサギみたい…彼女は、イヌだけど。
それにしてもカッコいい名前だ。
たしか……プロビデンスって、森羅万象みたいな意味があるんだっけ?
俺も、魔眼みたいなの持ってたら良かったのにな〜
「で、できました……これがご主人様のステータスです。急いで書いたので……汚いですが」
アイナさんは1枚の紙を渡してくれた。
かなり簡略化されているが……対応するステータスとして当てはめていけばいいのか?
えっと……一応当てはめてみたけれど……ちょっと分からないな。
『
クラス:影法師
種族:人間(男)Lv = 1(次のレベルまで…?)
体力2900/3000
魔力2000/2000
筋力5000
敏捷2500
防御力4500
知力3000』
という結果になった。知力というステータスは……どうなんだろう。IQとかそういうのとは関係ない気がする。
「ありがとうございます」
「まだまだです……スキルなどは、一切わかりませんでした。あと……次のレベルの部分は……そのまま書いただけなので私にも分かりません」
最初から文字化けを起こしていたのなら、仕方がないな。
魔眼を使ったのはほんの一瞬だけだったが、アイナさんは肩で息をするほど疲労していた。この様子だと、継続使用は少し厳しいかもしれないな。
「……分かっただけでもありがたいです。
それで……これってどのくらいのレベルなんですか?どれくらいの強さと言いますか……」
「正直に言いますと……少し怖いくらいですね。騎士が一生を掛けて鍛錬をして……ようやく全てのステータスが500を超えるくらいだと言われています」
生涯をかけてでとなると、やはりレベル一でこの値はおかしいな。おそらく、他の奴らの方がもっと異常なのだろうけど……
もしかして、いわゆる俺TUEEEEができるのではないだろうか。
少し楽しくなりそうだ。
口角が上がるのを押え、他にもいくつかアイナさんに質問をしよう。
再びアイナさんに視線を戻すと、彼女が倒れる瞬間が目に入った。
魔眼を使った影響は、考えていたよりも彼女の身体に負担をかけていたらしい。
この時彼女を上手く受け止められたことに対して、自分でナイスキャッチだと言いたい。
……お姫様抱っこのようになってしまったが。
受け止めた彼女は目をつむっていた。
かなりギリギリだったから、痛みを受けると思ったのだろう。
「あ……ありがとうございます」
「こっちこそ無理させてごめんね」
彼女の顔は上気したように赤い。
頬が桜色に染まっていて……この人が美人なのを再認識した。
なんとも言えない空気が部屋を覆う。
「倫お兄ちゃん、何してんの〜?
……開けるよ〜?」
扉の前からあきらの声が聞こえ、二人とも現実に戻る。
……なぜか変な雰囲気になっていた。
アイナさんは自分の状況に気づき、固まってしまった。
俺の首に手を回して、顔をかなり近づけた状態で。
さすがにこの状況を見られるのは非常に……非常にまずい!
「ちょ、ちょっと待っ!」
「えっ?なんて……【ガチャッ!】
……なんで鍵かけてるの〜?まぁ、関係ないけど」
外から何かが風を切るような音が聞こえる。
……ドアは細切れとなり、地面に音を立てて落ちた。
無事この瞬間から、俺の部屋のプライバシーを守ることは不可能になりました。
「夜ご飯食べに行こ……って!
その子誰!?連れ込んだの!?」
当然アイナさんを下ろす暇など無かったので、そのままの状態をあきらに見られた。
幸いあきらは一人で部屋にやってきていたので、目撃者は彼女だけだったが……
「……とりあえず、正座お願いします」
冷たい目を向けて、アイナさんを抱きしめたあきらに理由を説明することになった。
説明中、あきらのペットらしいイヌが頭を齧ってくる。あきらは彼女で、扉を切り裂いた武器だと思わしき、鞭を構えている。
扉が無いので城の人が前を通って興味深そうに見て……幸運と不幸は釣り合うようになっているんだな。
あきらのペットの名前は・・・田吾作にしようかなと、おもってます。正確には召喚獣ですが。




