三日月auto?
3、4、5、6とどんどん増やしていくつもり。
1話1500字程度、数えていないため文字の多少のずれはある。
第1s『これが私の妹です』
私とあの子が出会ったのはもう半年前のこと…
日本の小さな街の2階建ての家。
玄関にたっている女性と女の子、そしてそれを逆の方家の中から見ている男性と少女、そんな状況。
「これからよろしくねツキちゃん」
そして家から見ている少女が玄関にたっている女の子に笑顔で挨拶をする。
そんな少女は16歳、高校1年になった櫻八ホタル。
この少女が初めてあった人に堂々と「よろしく」などと会話をするのは珍しいことだった。
そしてその言葉に目の前にいた13歳くらいの女の子はもじもじと少女の目の高さまでしかない小さな体を母の後ろに隠し少女の方を透き通った綺麗な大きな瞳で見つけてきた。
そして答える、小さなその口で相変わらず恥ずかしそうに…
「こ、これからよろしくお願いします…ね、ねぇさん」
それが少女と女の子の初めての会話だった。
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私は今年から高校1年になる、高校までは電車で30分。
田舎のようなこの街には高校は無いためそこが一番近いとこである。
私には半年前に妹が出来た。
とっても可愛い私よりも小さな体の妹、顔・声・体・手足、何もかもが可愛い自慢の妹だ。
このように完璧に見える女の子はこの外見の良さを簡単に覆すようなところがあった。
それはただ一つだけを除けば完璧な妹、私が誰にも話せないその妹のただ一つだけの欠点。
それは『性格』だ。
私の妹は見た目は可愛くて大人しい。
でもそんな妹の性格は簡単に言うと『ドS』だった。
その本性を発揮したのはあったその日の事…私たちの両親が新婚旅行に出掛けてたった15分くらいだった頃。
私達は新居である家の探検をしたあと一階にある喫茶店で紅茶を飲みながら話していた。
「ツキちゃん私の事は本当のお姉さんと思って何でも頼っていいよ」
「えっでも…」
「良いんだよ、お姉さんなんだもの、さぁさぁ」
「悪いですよ」
「敬語も使わなくていいんだよほら」
「ええ〜」
この部分だけを聞くと大人しそうでどちらかと言うと私の方が押しが強い。
あ、あと本当のお姉さんだったや。
「じゃあ…」
そう言いながら椅子に腰掛けたまま何か恥ずかしそうに頬を赤く染めた。
その時は何か言いにくい可愛い事…もしかしてお姉さんじゃなくてお姉ちゃんって呼ばせてって言うのかなとか馬鹿な事を考えていた。
でもそれは違った、そうここからが地獄の始まりだった…
「うんうん、いって言って」
そんなことを考えていたせいですっかり気を良くしていた私は目を輝かせながら再度聞く…
「じゃ、じゃあもう一杯紅茶を下さい。」
「うんいいよいいよ〜」
何だ簡単なお願いじゃん。
「あと私の靴を温めてくだい」
えっ今なんて。
最初の願いを聞き早速紅茶を入れていた私の目を見て、それはもうゴミを見るなんて可愛いような目で…
「秀吉さん?」
「何言ってるんですか私の靴、早く温めてください」
what?と言いたくなるような無慈悲な願いに黙り込んでしまう自分がいた。
「じゃあ待っててドライヤー持ってくる」
「だから何言ってるんですか、ねぇさんの服で温めてください」
「えっ!」
動揺が止まらない、2階の部屋まで一歩踏み出した状態で固まったまま体が動かない。
それを見た妹がにやりと不気味な笑みを浮かべたと思ったら立ち上がって私の近くまでよってきた、そして目の前に来ると顔を上げ見上げてくる。
その顔はまるで思わず女の子でも惚れてしまいそうな可愛い顔、でも目は相変わらずで口はにやりと釣り上がり視線が痛いな。
「は、ははははいやります出来ます」
つい敬礼の真似をして膝まづいた。
そしてそれを見て今度はやって見せろと言わんばかりに片足を顔の前に突き出してくる。
まぁあとはそこまで来たらもうご想像にお任せします。
「へぇ本当にやるとは思いませんでしたよ」
何故か逆らえないものいいように泣き目になりながらもやってしまった私が恥ずかしい。
そしてすぐさま立ち上がって今度は言ってやった。
「私はMじゃ無いよ」
すると何があったのか今度は急に恥ずかしそうにもじもじと体を揺さぶり、ホタルを見つめる。
そして…
「お姉ちゃんごめんね、私お姉ちゃんのこと大好きだよ」
思いもしない言葉だった。
その言葉に体を小刻みにぶるぶると震わせホタルは俯いて…
やっと通じたかというように目に涙を浮かべ妹のもとに駆け出して、でもその顔は笑顔だ。
「お姉ちゃんも好きだよー」
すると女の子はハッと顔を上げ笑顔になり…
「お姉ちゃん〜」
「サエちゃ〜ん」『妹の名前』
「お姉ちゃん〜」
「サ〜ェぢゃ〜ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ」
次の瞬間ホタルの体に激痛が走り少し間があき、ホタルは気づいた。
さっきまでサエが自分の目の高さまでの身長だったのにいきなりホタルの足元ほどの身長に縮んでいる事を。
でもそれは正確には違っていてホタルは天井に吊された縄に体ごと持ち上げられ吊るされていただけだった。
そしてそれをしたから見ていたサエがさっき見せた目に戻りホタルを見上げホタルもサエを見下ろして。
「ふふっやっぱり面白いですねホタルさんは」
「やっやめて〜サエちゃん、こんな事やめて〜〜」
これが櫻八サエという可愛い悪魔が誕生した日だった。
それから毎日からかわれ、今も朝起きたら椅子に縛られた状態なんだよ。
「やーめーてーーーーーーーーーーーーーーー」
義理の妹サエと義理の姉ホタルのお話…
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第2s『ようこそauto三日月へ』
サエちゃんは私の妹。
新婚旅行に行った両親は私たちに家を預け、旅行先で気に入った家に暮らしています。
そしてその家とは、1階は喫茶店で2階は普通の家という造りです。
「そこで思ったんだ〜サエちゃん」
「何がですか」
「せっかく出来るスペースがあるんだし喫茶店を始めようよ」
「そんなのどうでもいいですど、今のこの状況は嫌じゃないんですか?」
「逆にもっときて」
今のホタルの状況は、簡単に言うと椅子に縛られた状態でサエに拷問器具で拷問されていた。
最近は痛いのはもちろんあるけど、痛気持ちいくらいになってサエの力にも耐えられるようになってきた。
流石に半年以上もこの状態が続くと慣れってものが来るらしい。
「気持ち悪いいい方しないでくださいホタルさん、はぁもっと新しい拷問器具買ってこないとな」
でもその発言だけはホタルには最初にあった日のことを思い出させるくらい恐怖を与える。
「ダメ、それだけはやめてサエちゃん」
「嫌です、ていうか喫茶店がどうしたんですか?」
上手く話をかわされたが、まぁ多分いいんじゃないかな?
うん、多分…
「だから喫茶店を始めたいなぁーて思ってさ」
「それは聞きましたよ、理由を聞いてるんです」
珍しくイライラしながら上目遣いでホタルの膝に座ってホタルを見ているサエは相変わらず可愛い。
でもその目は恐怖を感じるからもうやめて。
「えっとねこの前テレビでやっててちょっと楽しそうだったからかな?」
「はぁ!何ですかその理屈」
「えへへぇいいじゃない別にお父さんもお母さんも許可してくれたし」
「いつの間に聞いてたんですか」
そして珍しく戸惑うサエはやっぱり可愛い。
今日はサエの色んな表情が見れて嬉しくなったホタルはどんどんと調子に乗ってくる。
これがホタルのダメなところだとサエは思う。
「嫌です」
「えっ」
なんか今までの会話から了承してくれると勝手に思い込んでいたホタルは思わず目が点になっている。
そして我にかえりすぐにサエに飛びつく。
もちろん椅子に縛られていたので顔だけだったが。
「何で何で楽しいよ…きっと」
その体制にサエが珍しくホタルの事を引いている。
まぁいつもホタルはこんな感じなんだが。
「きっとって」
「じゃあ何で嫌なの?」
「だって私お客さんの前とかになると間違って…」
顔を少し赤らめながら…
「間違って?」
「拷問器具でいじめてしまいそうになってしまいそうになりますから」
「やめてそれはやめて」
「なので無理ですよ私には…」
すごくうなだれているのは分かるけど、何故かホタルをチラチラと見ている。
それを不思議そうに思いながら見つめ返すホタル。
「ん?何を見てるのサエちゃん」
「だから…」
「だから?」
「その分ホタルさんをいつもより倍させてくれるならいいですよ」
なんだかもう突っ込むのも嫌になってきたよ。
書くのも……!?ごほんごほん。
「じゃあバイトさんから探そう!」
「なんでですか?」
「そしたらサエちゃんの仕事も楽になって私への被害が減るかもしれないでしょ?」
するとサエは少し考えて、それからホタルを見て…
「なら…いいですよ」
「ほんと?」
「はい、でもそのバイトさんはホタルさんが集めてくださいね」
「うん分かった」
この時はまだ知らなかった。
ホタルにこれから起こることを…
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第3s『ツンデレですか?』
それから1週間が経った。
あの日から学校でも、帰ってきたらチラシ配りやポスターなどを貼ってみたが結局誰一人としてホタルやサエの前に現れる勇者はいなかった。
「喫茶店始めまーす、取っていってくださーい」
ホタルがいつものように東京にしては人通りが少なくかといって少なすぎないストリート通りにある家の前で『喫茶店始めます。高校生からの子おいでおいで、バイト募集中ですよ〜』と書かれたチラシはたまに減っていくものの、高校生はまだおらずチラシは毎日少しずつ減っていく一方だった。
それに呆れてついにサエが。
「ホタルさん、もう諦めたらどうですか?」
こんな優しい言葉をかけてくれた。
でもホタルは…
「ううんもうちょっと粘ってみるよ、ありがとサエちゃん」
「はぁまあせいぜい頑張ってくださいね、でも私あと1日しても見つからなかったらやりませんからね」
すると珍しく優しい言葉をかけたと思ったのに、それと代償でとんでもない言葉がサエの口から出てきた。
でもその顔はどこはかとなく悲しげな表情で少し寂しそうにも一瞬見えた気がした。
「ねぇサエちゃん、明日土曜だから一緒に公園にピクニックに行かない?」
「チラシ配りはもう諦めたんですか?ホタルさん」
「あっ、ううんもちろんチラシ配りもついでに入れてるよ」
「今忘れてましたよね?」
だからホタルはたった半年しか付き合いがないサエのことをつい思ってしまう。
一人の姉として。
「まぁいいですけど」
「やったー」
その思いに気づかないサエは今だけは自分の気持ちに正直になりその時だけはホタルを実の姉でないことを忘れるのだった。
そしてそのあっさりとした答えに、ホタル自身も心の底から嬉しく思った。
「じゃあ明日朝の5時起きね!」
「やっぱりいいです…」
そして次の日の早朝5時、ホタルの悲鳴がまだ静かな家の中に響いた。
「いぃーやぁぁぁぁぁー」
目が覚めると何故かホタルのベットの上、というかホタルの上に馬乗りになってサエが座っていた。
そしてホタルはそのサエに顔に氷のような冷たい冷気を出している短い棒を頬に当てられていた。
「な、何でサエちゃん私の部屋にいるの!?」
するとサエは珍しく恥ずかしそうに顔を赤く染め。
「な、なんでってホ、ホタルさんが今日は5時起きって言ったんですから、何方かと言えば私よりホタルさんが起きてない方がおかしいですよ?」
その言葉にホタルは動揺することなく、サエに優しく微笑みやっぱりサエは何かと言って今日という日を楽しみにしてくれていたんだ、と心の底から嬉しく思った。
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第4s『やるとは言ったけど実行するのは今とは言ってないよ』
櫻八家から徒歩約10分、メインストリートを抜けたところにある大きな広場的な場所。
そこは多くの木々が囲み太陽の光がその小さな隙間から差し込んできて風通しがよく気持ちのいい近所の公園。
いつもは子供連れの家族や運動目的で来ている大人が数多くいる賑わったところだが、今日はそんなに人も多くなく、いつもより静かさが目立っていた。
そして午前9時、その名も『三角公園』と呼ばれている公園に4人の少女達が訪れた。
「んんんぅぅー気持ちいいー」
「そうですね」
櫻八ホタルと櫻八サエ、そして…
「あの、そちらは?」
サエがホタルの横にたっている黒髪ショートの少女を丁寧に手で指し聞いてきた。
まぁサエの左どなりにもサエより少し身長が高くでもホタルよりは明らかに低い茶髪の長髪の少女を連れているが…
「ああ、まだ紹介してなかったね」
そこまで言うとホタルの隣にいた少女がホタルの前、つまりサエの斜め前まで来て自己紹介を始めた。
「私は真宮菜乃あなたがサエちゃん?ホタルちゃんから聞いてたよりずっと可愛いわねぇ」
目をキラキラさせながらサエの両手をつかみ顔を寄せている。
傍から見たらちょっと危ない状況だ。
それを見てホタルは戸惑うサエもなかなかいいなと思った。
「あ、あのよ、よろしくお願いします真宮さん」
「堅苦しいよー普通にナノって呼んでくれてもいいのよサエちゃん」
「じゃじゃあナノさん」
それに満足したのか、ナノはサエに笑顔で微笑みかけると次はサエの隣でずっとこっちを見ていた少女に目を向けた。
「あなたは何さん?」
すると優しく話しかけてきたナノに向かって少し動揺しつつも微笑み。
ホタルより落ち着いた、でもナノよりは少し子供っぽい声でこう答えた。
「私は空乃青と言います、私もホタルさんのお話はサエちゃんからよく聞いています、ホタルさんナノさん今日はよろしくお願いします」
そう言って深々と頭を下げるアオイを見てついホタルとナノも頭を下げ返す。
「じゃあ自己紹介も終わったことだし早速行こっか?」
「「はい」」「ええ」
ホタルが言うと、三人は揃って返事をし公園内に入っていった。
すると入ってすぐのところには大きな噴水があり水が流れている。
そしてそれを見たホタルは一人で噴水の方に走っていき…
「わーいきれぇ」
「あっちょ危ないですよホタルさん」
「わっ」
一人で駆け出していくホタルを見て止めに走ったサエ、するとホタルはサエが来たのを見てサエに手をふろうと思い後ろを向いた。
その瞬間、今まで見えていたサエの顔が消え変わりに青い大きな空が目に映り、それと同時に大きな水しぶきが宙を舞った。
小さな悲鳴とともに…
「いたたたぁこんなに濡れちゃった」
まだきずかないホタルは笑いながらさっきサエがいた場所を見る、でもそこにはサエの姿がない。
そして不思議に思い次にその隣にいたナノとアオイの姿を見る。
するとナノとアオイは恐ろしいものでも見たようにこちらを見ていた。
流石に何かあったのかと思い立ち上がろうと手をついた時、ホタルの手に生暖かい何か柔らかいものが当たった。
「わぁ!」
サエの声が聞こえた。
恐る恐るその声のした方を見ると、案の定ホタルと同様ずぶ濡れになったサエが顔を真っ赤にしながら何故か両手でその身長や体格に似合った胸を抑えている。
「えっあっごめん」
普段とは違って小さな声で謝りつつ、自分が触ったものを理解し顔を真っ赤に染めながら。
下を向きぷるぷると小刻みに震えているサエに畳み掛けるように「ごめんサエちゃん」と言っている。
でもその言葉にサエはビクともせず。
「大丈夫?」
「大丈夫ですか?」
そんなことをしている間にナノとアオイが追いついてきて手を差し伸べている。
それでもサエは全く動く気配を見せずにいた。
するとサエは顔を下を向いたまま口を開いた。
「ホタルさん…」
「ん?何?サエちゃん!…」
それを見てビクビクしながらホタルはサエを見て…心臓の鼓動が自分でも分かるようになった。
サエは先程とは違い切なそうに顔を赤らめホタルを見つめた。
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第5s『いつもとは逆の展開!?』
「ホタルさん…」
急な展開。
澄んだ綺麗な瞳でホタルを見つめ、頬を紅潮させている。
それを近くで見ている少女2人ととうにサエの視線の先にいるホタル。
「サエちゃん…っっ!」
いつもとは逆の展開。
こんなに可愛さ的なものはないものの、いつもはサエに向けている視線を逆に浴びているホタルは思わず動揺している。
「っっえ!?どうしたの?何かあったの?……っ!確かに今私変なことしたけど、大丈夫?」
それでもサエはホタルを見つめたままだがホタルはひどく動揺しながらバタバタとしている。
そこに…
「ホタルちゃん、サエちゃん、大丈夫?」
「大丈夫ですか?」
それを隣で見ていた少女2人、ナノとアオイが心配そうに言ってきた。
でもその声は今まさしく噴水でびしょ濡れになって変な空気になっているホタルとサエには届いていなかった。
そしてまだ続いている状況。
そこでホタルはある違和感に気づいた。
(サエちゃん何か顔が赤い…)
とっさにこの前自分が風邪をひいた時のことを思い出した。
顔は熱を持っているため赤くなり、目は完全には開けず半目状況、頭がぼーっとするため意識は朦朧として、そしていつもとは何か違う。
「サエちゃんちょっといい?」
「ん………」
「あっつい、やっぱりサエちゃん熱あるよ!」
恐る恐るサエのおでこを触るなり体感的に38度近くありそうな熱さを確認した。
するとサエは…
「ごめんね……おねえちゃ…、ん……」
ホタルの方にもたれ掛かるように倒れた。
時間は過ぎ、夕方になって辺りはもう暗くなり始めていた。
櫻八家のサエの部屋にて。
サエはベットに眠っている、ホタルは隣にあった丸い小さな机にお粥と薬を置いて疲れてそのまま伏せて寝ていた。
あれから熱があるとわかったホタルとナノとアオイは三人で手分けしてサエを家まで送り着替えさせ、ベットに寝かせたところで二人は帰った。
「…サエ……ちゃん………大丈夫?……むにゃ…」
夕方5時半過ぎ、あるホタルの寝言によって、今までずっと眠っていたサエはふらふらとしながら目を覚ました。
「…ん?……ホタルさん…」
目を開けたが、まだはっきりとしない意識の中。
「私、あの時…ホタルさんを追いかけて水に飛び込んでそれから…どうしたんだろう……?」
ホタルが起きないように小さな声でつぶやく。
そしてだんだん取り戻していく記憶をたどっているとあの時のことを思い出した。
倒れた拍子にホタルがサエの○っ○○を触っている場面、サエはいち早くきずいたが数秒後意識がうっすらとしてきてそこから先は覚えていない。
思わず顔を真っ赤に染める、それを誰も見ていないとわかっているのに被っていた布団で顔を隠した。
でもそれは熱から来ている熱さなのかサエには分からなかった。
「……ホタルさん…」
無意識に呟いた。
するとサエと同様、その聞こえないような小声でホタルは目を覚ました。
でもそれに布団を顔まで被っているサエは気が付かない。
目を覚ましてすぐにサエの方を見る。
でも顔が見えない限りまだ眠っているのかと思い、そのまま机に肘をつき頬杖をつきながら…
さっき言ったホタルがこの前ガゼを引いた時の話はまだ続きがある。
その時はいつもいじめてくるサエも流石に鬼では内容でその日だけホタルの面倒を優しく見てくれた。
そんなことを考えながら…
するといきなり、机に置いてあったホタルの携帯がなった。
「ん?…なんだろう」
それを確認するために手に取り、メールの履歴を見た。
見たところナノらしくサエの心配かなと思いメールを開いた。
するとそこには…
『ホタルちゃん、今日サエちゃんを送ってった時にホタルちゃん達の家の壁にバイト募集の貼り紙を見つけたんだけど、その後アオイちゃんと話し合ってやって見ないか?ってなってね、だから今度行ってもいいかしら?』
と、そんな内容だった。
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第6s『開店、auto三日月へようこそ!』
誤字脱字はきずいた時に直す予定。