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5回表:中学校入学

……スランプでした(≧ω≦)b

 信護達は焼き肉屋での打ち上げ後の試合では、大会記録を作りながら、順調にそして圧倒的に勝ち、優勝した。


 翌年は、信護達は1回戦の試合で負けた。楽に勝てる相手だったが、大事な場面でエラーが連発して、惜しくも1点差で涙を飲んだ。


 そして信護達は中学生になった。


 信護、剛士、和希、茂憲、詩緒の5人は入学式が終わった後、中学校の屋上に集まっていた。

 「みんな同じ学校だけど、信護以外、みんなクラスが違うね……」

 春休みの間で背が伸びて、別人のようになった和希がボソッと言う。

 「いいじゃんか。学校が一緒なんだから。それに、野球部に入るんだろ?いつでも会えるさ」


 これまた大きくなった信護が、和希の肩に手を置き、慰めた。

 「うん……。だよね、会えるよね。みんなで野球部に入って大会で優勝しようね!」

 「ああ……。そうだな。って詩緒っ!そこは危ないぞ!戻ってこい!」


 詩緒の言葉に返事をした剛士が、屋上のフェンスを乗り越える詩織を見た途端にマイクを使ったかのように、大きな声を出した。


 屋上のフェンスの向こう側に座った詩織は、一瞬目を見開き、ため息をつく。

 「大丈夫だよ。落ちないから」

 「で、で、でも万が一落ちたら……」

 剛士は落ち着かない様子だ。


「落ち着け剛士。だが剛士の言う通りだ。戻ってこい詩織。もし、先生に見つかったら野球部がヤバいかも……」

 茂憲が剛士の助け船を出す。下から怒声が聞こえたのは、その直後だった。



 「コラァーー!屋上で何しとるんだ!死にたいのかぁー!」


 詩緒は、試合では見せない速さとジャンプの高さで、フェンスを越えてきた。

 そして、ビビっていた剛士は下から声が聞こえた瞬間には、階段へ向かっていた。

 「ヤベッ、教頭の秋山鉄太郎だ!みんな逃げるぞ!」


 詩緒の姿が見えなくなっても秋山は下から、臆病なチワワが吠えるように声を張っている。

 「お前の名前は何だぁ!そこに行くから、逃げるなよー!」


 この状況で、逃げるなと言われて逃げないはずがなく、秋山と応援の先生達が屋上に着いた時には、信護達は、既に学校の外に出ていた。



 「あっぶねーなぁ。だから言ったじゃん。止めとけって」


 剛士が額の汗を拭いながら、詩緒を指差す。

 「むぅ。だって景色が良かったんだもん」



「オイオイ。だもん、じゃねぇよ。マジで危なかったんだぞ!」


「まあまあ、大丈夫だったんだから良しとしよう」


 顔真似して少し怒った剛士を制して茂憲があいだに入った。


 5人が入学した朱佐多中学校の野球部はあまり強くないが、校長が野球好きな為グラウンドなどの施設内は充実している。

 学校のグラウンドとは別にグラウンドを作ったほどだ。


 5人は野球部グラウンドに移動していた。

「あ、グラウンド着いたよ。やっぱり広いねぇ」


「そうだね〜」


 和希の感想に生返事する信護。信護はニヤニヤしながらカバンを漁っていた。


「ニヤニヤして何探してんの?エロ本?」

 と、剛士が信護をちゃかすが信護はカバンを漁り続けている。


「エ、エロ本なんか持ってないよ。ジャーン! これな〜んだ?」


 4人は信護が出したものに注目した。


「何これ?新聞かな?」


 信護がカバンから出したのは少し古い地域新聞だった。


「うん。新聞だよ。17年前のね。ここにある小さな写真が父さん。

 昔、朱佐多中学で父さんは野球部を作ったんだ――

次は信護父の勇の過去です!

ヾ( ̄∀ ̄)またね

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