4話 どきどき襲撃
あれから自分の能力について調べた。
物を小さくして自由に運べる、また数に条件はないのかな?まあそんな感じ。
信じられないけど実際にこんなことができるようになっていた。
この世界は一体何なんだ?
それから俺の力を見て考えを実らせた彼らは、より白髪女撃退作戦を具体化していった。
今、俺達は映画館の裏にいる。どうやらあの女は毎日ここに通っているらしい。
「ねえ、俺気になったんだけど、なんであの子はみんなのことを攻撃してくるの?」
俺は近くにいた仲間に聞いた。
「さあな、俺達がこの町に来た頃にはあんな感じだったぜ。もし見つかってしまったら、言うことを聞かないと殺される。俺はすでに2回殺された。まあ色々狂ったやつなのさ。」
そうなんだ、と相槌を打っていると、あの女が来た。
ここで作戦会議を思い出す。
二時間前
俺達は拠点に戻って話し合っていた。
アイリが前に立って話している
......ということよ、これで流れは分かった?」
俺はここで今まで思っていたことを聞いた。
「疑問なんだけどさ、なんで倒すこと前提なの?この町から逃げれば良くない?」
「それは、不可能よ。この町はやつの力で囲まれている、いわば結界よ。それに触れると体が切り刻まれる......」
結界?聞き馴染みのない言葉を聞いて困惑する
「やつの能力は私達とは桁が違うの、......神格......彼女の力はおそらくそう呼ばれるものだわ。だけど一度死ねば、その前に発動した能力は解除される。だからやるの」
そして現在に戻る。
さあここからが本番、あの女が映画館に入っていくのが見えた。
俺も後を追って入る。
初めは、
ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロ........
圧縮した「エンジンのかかった車」を、女の直線上になるよう、もとに戻した。
「!?」
彼女は驚いた顔で振り向いた。
ブオーーーーーーー
そのまま車に乗って、激突した。
ドオン!!
女は車と壁に挟まれた。しかし、かなりの勢いでぶつかったはずなのに、死んでいないどころか、傷一つついていない。
「チッ」と彼女が舌打ちをして自分を動けなくしている車に腕を振りかざした。
それを見て俺は再度圧縮して、攻撃を空振らせた。
彼女の手はそのまま地面に触れると、そこら周辺は白くて薄い物で切断された。
「やば!?」
この隙を見て、外で待機していた仲間たちが女を囲み攻撃を放った。
ある者は入口から槍のようなものを飛ばし、ある者は裏口から光の玉を放ち、
ここにアイリはいなかった。
ドドドドドド!!と衝撃がくる
しかし、攻撃も虚しく、物体によって防御されてしまった。
「お前ら腹が立つな」
女は大きく腕を横に振った。なにか来ると思い俺は伏せた、
すると、建物すら貫通して、大きな紙がベラリと現れる。
それに巻き込まれた彼らは一瞬で、きれいに切断された。
ヒッ......
彼女は俺を睨んで、ドッと蹴り飛ばした。
うっ!!
壁まで飛ばされてしまい、衝撃が背中から肺に伝わる。
力がおかしい、決してあの細身の少女が出したものだと思えない。
「ッ......君重機?」
無言でこちらを冷たく見ている。
女は手を俺に向けて、クイッと動かす。
やばいと思い横に飛び避けた。すると、小さい紙がとんでもない速度で頬をかすめる。
それは音もなく、軌道上の物を切断した。
このままだとジリ貧だ。あらかじめ圧縮しておいた長い武器を取り出した。
素早く接近し、相手の喉元に届くところに来る。
が、ここで人を攻撃することにためらいが現れて、寸前で彼女の横を通り過ぎ映画館の外に出ることにした。
「あー逃げるんだー!」
やつはついで感覚で、生き返っている最中の仲間を再度殺しながら、ゆっくりと歩いて、俺を追いかけてきた。
作戦通り、ここで重要なのは「殺すこと」、一度でも殺せばそれでいいのだ。そうすれば確殺トラップの結界は消えるから、この町から出れる。
女は今にも建物の外に出る。近くの高い建物の屋上にキラリとしたものがうつった。そこにはアイリが銃を構えているのだ。
計画では、俺達に注目しているところに不意打ちで狙撃し、一斉に逃げる。まあ単純なもの。
さあ、やつが外に出る。狙撃手の視界の中に...... 来たッ!!彼女の体が完全に日の下に!!
パアン
音とともに頭を強く殴られた感覚が、視界が赤くなった。
俺は足に力が入らなくなり倒れた。
は?
視界がもとに戻り、傷が塞がった。
眼の前にはあの白髪の女が。髪を掴まれて頭を上げられた。
「なんで......」
「馬鹿みたい、あんなに優しくしてやったのにさ」
ピュンと小さく素早いものが自分の喉を貫いた。
「......カハッ!?」と口の中が真っ赤になる。女は手を放した。
再び生き返り、素早く射線上に車を出した。何が起こっている、なぜ俺を撃っている。窓ガラスからアイリの様子をうかがうと、そこには血まみれで、人の形をした紙に包まれた彼女の姿が。どういうことだ?
「あなたに貼り付けておいたあれ、何だと思った?発信機か何かかと思った?
私が何も対策していないと思った?あらゆる可能性を考えずにこんなことをしたのでしょう」
彼女は冷たい目で俺を見ている。気がつくと脳天から股にかけて大きな紙が貫通していた。
ブシャと血を吹き出し、倒れたかと思うと体が元通り、あいつは今、息をする様に俺を殺してる。今度は一瞬で殺さずに喉元と脚を切り裂いた。
足に力が入らず座り込んでしまったところを、やつは後ろにまわって、首と手首を細い指で掴み、取り出したスマホをつかんだ俺の手で電源をつけさせた。
「へー残機はあと6個なんだね。じゃあ君はあと6回ころす。」
くそ、これはまずい




