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眠り姫の隣で

作者: 菜の花
掲載日:2026/02/11


君は眠りについたまま

ずっと目を醒まさない

数年前の想い出も

もう色褪せてきちゃったよ


白いベッドに身体を包む

眠り姫だなんて

少しカッコつけたことを口にしたら

君は目を開いてくれるかい?


窓の外に今日も朝がやってくる

春には桜の花が彩り

夏には緑の葉が輝き

秋には赤黄に紅葉して

冬には結露して窓は白くなる


君はこの真っ白の部屋で

眠りについたまま

僕の言葉に返事なんてしない

ただ笑って静かに話を聞くだけ


長い瞬きのような

そんな寝顔だから

君は今日、今すぐに

目を醒ましてくれるんじゃないかと

期待するけれど

それはもう何回目かもわからない


それでも

今日もここにくるよ。

ここで君に話をするよ。


君のいない世界は

色を失ったように

鮮やかではないけれど


季節は巡り巡り

色とりどりの花が咲いているから

ひとつ譲ってもらって

君に渡しにくるよ


コトリと

君の枕元に紫色のアネモネを置いた

君が夢の世界に飽きて

外の世界をその瞳で見たくなるように

僕は君の隣にいるからさ

ご覧いただきありがとうございました。


紫色のアネモネを。


誰かに届きますように。

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