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悪逆無道の異世界冒険記  作者: ボルトコボルト
52/192

052 薬師ババ

第三王子レクは、改めて冒険者ギルドに来た。


無言でしおらしく、受付を通りギルドマスタードンゴルの執務室に入る。


ソファーに向かい合うドンゴルとレク。


「あのタクミと言う者は何者だ。」


「ギルドでは、アンタッチャブルの指定をされておりますので、何も答えられません。」


「ぬ!王家からの要請でもか!」


「はい。ギルドからは何も言えません。国が消滅するリスクを負うのなら、直接尋ねて下さい。」


「な、なんと!それ程の御仁か!」


「何も言えません。」


「むむ。」


「ご用件はタクミ様の件でしたか?」


「いや、元々はこちらの迷宮に入るのに、案内を頼むつもりだったのだが、護衛隊長が例の件で再起不能になった為、護衛兼案内の冒険者を紹介してくれ。」


「承知しました。何階ぐらい迄行くつもりですか?」


「地下30階迄は行く予定だ。」


「承知しました。Cランク以上の冒険者パーティーを紹介させていただきます。」


「うむ。頼むぞ。」


「はい。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

<タクミ視点>


タクミ達は冒険者ギルドの騒動の後、ダンジョンに入る為の買い出しをした。


「ダンジョンには、何が必要だ?」


「食糧や回復薬、解毒薬・・・。」

ジャイアントハーフの聖騎士リンが考える。


「テントや寝袋、野営道具も必要だよー。」

ブラックジャガー獣人のノワが答える。


「野営道具なら、俺のアイテムボックスに入ってる奴でいいな。」


「そうですね。基本的に野営道具があれば充分です。」


「食糧はいっぱいあった方がいいなー。」


「そうだね。自炊するのに食材と、そのまま食べられる屋台の料理もいいな。」


「回復薬は何処で売ってる?道具屋かい?」


「そうですねー。道具屋にも売ってますが、薬屋の方がいいですねー。」


「小さい町だと道具屋しかありませんが、大きい都市には製造元の薬屋があるんです。後は逆に何でも売ってる総合商会も良いですね。」


「この都市には、暗部の系列の薬屋があるんだよー。」


「おお!そこに行こう。やっぱり初めての店よりは知人の方がいいな。」


俺達はノワの案内で、裏通りの薬屋に入った。


「こんちわー。」

引き戸を開けて気軽に店に入るノワ。

その後ろから俺とリンも店に入った。


「いらっしゃい。」

狐獣人の老女がカウンター越しに座っていた。


「ババ様、ダンジョンに潜るから、特級の回復薬と解毒薬をあるだけ出して!」


「おお!お嬢じゃ無えか!久しぶりじゃのう、いつこちらに来なさった。」


「今日の朝着いたんだよー。」


「そうかそうか。後ろの2人は知り合いかい?」


「主のタクミ様と仲間のリンだよー。」


「ほほう、主様ねぇ。私はババですじゃ。お見知り置き下され。」


「タクミだ。宜しく。」

「リンです。」


「お嬢、特級の回復薬と解毒薬は各10本で良いかねぇ。」


「あるだけだよー。主様はアイテムボックスのスキルがあるので、荷物にはならないんだー。」


「なんと!伝説のスキルじゃ無いかえ!じゃが、在庫は各10本じゃのう。上級でも良ければ出すぞい。」


「んじゃ、上級もあるだけねー。」


結局特級は各10本、上級は100本づつ出して貰う。


「ところで、お嬢、薬の錬金の腕は上がらんのかえ。」


「ん~。良くて中級までかなー。」


「自分で作る事が出来れば後々楽じゃぞい。」


「分かった!ババ様も一緒に来てー。ダンジョンで指導してよー。料理も自信ないしさー。」


「おやおや、主様のお許しは必要ないのかえ?」


「タクミ様、ババ様は私の錬金の師匠で、料理も上手なのー。一緒にダンジョンに来て貰っても良いでしょー。」


「そだね。良かったらお願いしよう。料理もノワに教えて欲しいしね。」


「しょうがないねぇ。在庫がすっかり無くなったで、商売が出来ないから、一緒に行くとするかい。」


「ありがとー。」


「じゃあ、錬金道具と材料も持ってくれんかい?」


ババと一緒に倉庫と錬金の作業場に行って、材料と錬金道具をアイテムボックスにしまった。


狐獣人のババが仲間に加わった。


結局食材と屋台の料理も、ババのお勧めを大量買いしたのだった。

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