168 キオーガと会った
俺達はツハママ公爵の居城のバルコニーから侵入したら、ツハママ公爵がいたので、国王キオーガのいる場所へ案内させようとしたが……。
「儂は案内などせぬ。命に替えても絶対じゃ」
「はぁ、面倒臭いなぁ。取り敢えずコレを付けてみるか」
俺は時を止めて、アイテムボックスから『真実の箍』を取り出し、ツハママ公爵の頭に取り付けた。
そして時を動かす。
「な、ななななんじゃ~、これぇ~」
ツハママ公爵は真実の箍を外そうとするが外せない。
「ノワ、縛って連れて行こう」
「了解でーす」
ノワがツハママ公爵を縛り、一緒に部屋を出た。
「で? キオーガのいる部屋はどっちだ」
「右じゃ、……え? 何で教えてる」
暫く進み。
「次はどっちだ?」
「その階段を下る。……あ!」
と言いながら一つの部屋の前に到着。
「ここにキオーガがいるんだな」
「そうだ。……はぁ」
俺は扉を蹴破った。
ドカッ!! バコン!
部屋には、キオーガとレク、数人の騎士がいた。騎士達はすかさずキオーガとレクの前に進み剣を抜いて構えた。
「何者だ!」
「国王陛下、下がってください」
「あ! 兄貴ぃ」
レクが驚きこちらを見た。
「タクミさん? 何故ここに」
とキオーガも驚く。
「キオーガに話がある」
「お前達、剣をしまえ」
「いや、しかし……」
「タクミ兄貴には敵わないから諦めろ、兄貴が俺達を殺す気なら、俺達はもう死んでいる」
「そうだ、早くしまえ」
レクの言葉とキオーガの言葉に騎士達は渋々剣を鞘に収めた。
「それで、何でおじきは縛られてるのですか?」
レクがツハママ公爵を指差す。
「あぁ、コイツにここまで案内させた」
俺はツハママ公爵から真実の箍を外し、アイテムボックスにしまって、ノワに指示を出す。
「ノワ、コイツを解放してくれ」
「はーい」
「ツハママ公爵、もう何処へでも行っていいぞ」
拘束を解かれたツハママ公爵は、縄で締め付けられた手首をさすると。
「いや、タクミとやら、儂も話に参加させてくれ」
「ん~、まぁ、別に良いが。聞くだけにしろ、疑問や質問があれば俺達が帰ってからキオーガとレクに聞け。俺達とキオーガ達の関係とかを、説明する時間惜しい。」
「むむ、分かった」
俺はズカズカと部屋の中を歩いて、1人掛けの立派なソファーに座った。
「そこは、国王陛下のソファー……」
騎士が言い掛けたが、キオーガが手で制する。
「良し、ソファーの席は残り3つだ。キオーガとレク、ツハママが座れ」
俺はソファーに背を凭れて指示する。ノワとリンは俺の背後に回った。
3頭のヒッポグリフが端にならんでいる。ヒッポグリフは、何も言わないが、利口なモンスターだなぁ。
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