126 王都に戻った
俺とブラックジャガー獣人のノワと、ジャイアントハーフの聖騎士リンと、剣聖ルイの4人は、王都に戻る。
「これから、王都を襲撃するのですか?」
ルイは意を決して俺に聞いた。
「どうしよっかなぁ?まだ考えが纏まってないんだけど。焦臭くなりそうなので、冒険者ギルドで解体をお願いしている物を、作業途中でも引き取っておこうかと思ってね。」
「あぁ、成る程。」
「状況によっては、このまま王国と戦うかも知れないので、ルイとはここで別れるか。」
「え?ついていきますよ。」
「いやいや、ルイが国と戦う事は無いだろう。」
「私はタクミ様に命を救われました。従者として、タクミ様について行かせてください。」
ん? 従者?
「タクミ様、ルイは充分役に立ちますので、従者の末席に加えていただけると良いのですが・・・。」
ノワもうんうんと頷いている。
いつの間にか3人は仲良くなっているんだなぁ。
ん~。リンとノワは俺を崇拝し過ぎてイエスマンだからねぇ。無駄口を叩かないのは良いけど、ちょっと物足りないし、Aランク冒険者だからこの世界の常識もあるので、居ても良いんだけど・・・。
それに剣聖だし、レベルも上がればそこそこ強くはなるだろう。
「リンとノワは従者じゃ無くて、仲間だと思ってるぞ。」
リンとノワは「分かってます」と言う顔に、満面の笑みを浮かべて頷いている。
「まあ、ルイが良いなら、俺達の冒険者パーティーに加えてやろう。」
「ああ、有難う御座います。誠心誠意務めさせていただくと共に、この身も心も捧げさせていただきます。」
「そこまでの事じゃ無いだろう。パーティーに加えるって言う話だよ。」
あれ?聞いてない。
ルイはリンとノワに「良く出来ました。」と言う感じで撫で撫でされて、褒められてる。
リンもノワも高身長だから、俺より小さいルイのお姉さんの様だ。
年齢は知らないけどね。
ルイも「やり遂げました。」って感じで満足げだ。
まあ、いいか。
暫く歩くと、王都の門が見えてきた。
列を作って並んでいる商人達を横目に、冒険者用の門に向かって歩く。
2人の門番が槍を持って立っているが、俺の顔を見て「ひぃ。」と小さく悲鳴をあげて後退った。
この前、門の前で暴れた時にいた門番だな。
俺達は無言で冒険者証を門番の顔の前に提示して門を潜る。
そして、冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドの扉を開けて、中に入ると受付が2名いて、受付2名のカウンターには列が出来ていた。
俺達は前回対応してくれた受付の、列の一番後ろに並ぶ。
すると、俺達が列に並んでいるのを、受付嬢が見つけたらしい。
受付嬢は急にわたわた慌て始めて、カウンターを出ると急いでる様子で、小走りで俺達の元に駆け寄り・・・。
ズダダアン!!
途中で転んだ。
「ひぇ。」
膝を擦り剥き涙目になって、びっこを引きながら、近付いて来た。
「タ、タクミしゃま、今日はどういったご用件でしょうきゃ。」
あ、また噛んでる。
「まあ、落ち着け。リン、回復してあげて。」
「畏まりました。」
リンは受付嬢に回復の魔法を掛けて、傷を一瞬で治した。
「あ、有難う御座います。」
「この女性を俺の冒険者パーティーに加え」
「おいおい、俺達が並んでいるのに、後から来た癖に優遇されるのかぁ! お前等何様だぁ!」
俺が話してる途中で、俺の前に並んでいた冒険者が割り込んできた。
おお、此処でもテンプレがあったか。
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カクヨム様にて10話程度
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