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悪逆無道の異世界冒険記  作者: ボルトコボルト
120/192

120 キラースパイダーとロック鳥

俺とジャイアントハーフの聖騎士リンと、ブラックジャガー獣人のノワと剣聖ルイの4人は、ゆっくりと森の中を歩く。


ノワが耳をピクピクして小声で囁く。

「10m先にキラースパイダーが3匹いまーす。木の上ですー。」


ノワの口調は緊張感無いんだよねぇ。


「分かった。」

俺は小声でノワに返すと。警戒の態勢を取り足音を消して進んだ。


リンとルイも足音を消して警戒する。


ノワが立ち止まり、木の上を指差した。

「あそこにいます。」


木の上には、体長1mぐらいの巨大な蜘蛛が3匹蠢いていた。


タランチュラと呼ばれるオオツチグモに似ている、黒褐色の剛毛で太い足。


「では、狩ってきまーす。」

ノワは音を立てずスルスルっと木に登り見えなくなった。


キラースパイダーを眺めていると、その上からドサッとノワが落ちて来た。


3匹のキラースパイダーは地面に落ちた。


ドゴッ!ドタドタッ!


その後にノワが飛び降りて来た。


「解体しますねー。」


「う、うん。」


ノワは何も無かったかの様に平然と解体を進める。


熟練の作業であるかの様に全く淀みなくテキパキと進めて、あっと言う間に解体が終わる。


「す、凄い・・・。」

剣聖ルイは唖然としていた。


解体が終わると食材と素材になったキラースパイダーを、マジックバッグに収納した。


「次に行きましょー。」

ノワは暢気に言う。


「ノワさんが、こんなに強くて速いとは思いませんでした。キラースパイダーは森の狩人とも言われていて、その類を見ないスピードが脅威であり、Aランク冒険者であっても油断すれば危険なのに、あんなにあっさりと倒すなんて・・・。」


ブツブツと呟きついてくるルイ。


その時、頭上が一瞬暗くなった。


「ん?」


リンが咄嗟に頭上に盾を展開する。


鳥?


大きい鳥が鉤爪を向けて急降下して来た。


ガツン!


リンが盾で鉤爪を受け流す。


俺は時を止めて、アイテムボックスから、聖剣を取り出す。


魔王のブーツで宙を歩き、空中で翼を拡げたままで固まる鳥のモンスターの首を切断し、時を動かす。


ドサッと落ちて来た鳥のモンスターの死骸。


間近で見るとかなり大きいぞ。

5mぐらいか。


ノワとリンとルイは唖然として、鳥を見ている。


「ノワ、この鳥はなんていう名前のモンスター?」


「え、あぁ、すいませーん。キラースパイダーの解体に熱中して警戒を怠ってましたー。そのモンスターはロック鳥だと思いますー。美味しいと言われてますよー。珍しいですねぇ、初めて見ましたー、調理しましょう。」


「ほほう、それはいいね。当分鶏肉には困らないなぁ。」


「そうですねー、食べるのが楽しみですー。早速解体しますねー。」


ノワは喜々としてロック鳥の解体を始めた。


「手伝おう!」


リンもロック鳥に駆け寄り、ノワの指示に従って解体を手伝う。


「ロ、ロック鳥・・・。そ、そんな」

顎が外れるぐらい大きな口を開けて、目を見開き凝視しているルイだった。

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