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エクソシストは死神の夢を見るかforZERO  作者: サトウイツキ
出逢い
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9/82

1-9 真犯人

真犯人が見つかったの。


真犯人、か。

作戦どおり、とはいかないか。


生徒会室で取り調べをやっているそうなので、中村さんと一緒に向かった。


「さっさと捕まえられて良かったねー!作戦は・・・失敗しちゃったけどまあ、気にしない気にしない!」


肩をバンバン叩いてくる。

ちょっと、強いですから。痛いですから。



◇◇◇



窓から覗くと、生徒会室、もとい取調室では見たことのない男子が取り調べを受けていた。

まあ、部活に入っていない僕にとっては先輩や後輩達との繋がりなんて無いに等しいので、見たことがなくても、全く不思議はないわけだが。


「それにしても、なんで盗んだんだろうね」


「ホントにねー!盗んだもの返してくれるといいけど」


そういえば、何で僕に頼んだの?不良から助けたから、なんてそれだけの理由じゃないよね


「え、そんなことないよ!頼りになるもん!」


でも、不良を追い払ったところ、見てないよね。


「え、それはだって、気を失ってたから…」


中村さんて、友達多い方だよね。縁日、ひとりで来てたの?


「…」


きた。


昨日ジェシカさんに言われたことだった。

不自然過ぎる、と。

理由については、中村さんを問い詰めたとおり。


ちなみにジェシカさんは、どうやってか、僕のことを常に監視しているらしい。

師匠がどうとか言ってたけど、よくわからなかったので、流しておいた。


「それに、熊のキーホルダー。どこ行ったか知らない?机の上においておいたんだけど」


「え、知らな…」


中村さんのポケットに手を突っ込む。躊躇したけど、これしかない。

目当ての物は、すぐに見つかった。


「熊のキーホルダー」


どうだ。


「ふふ、ふふふ。あはっ!あーっはっはっは!そうだよ!俺様がとったんだよ!」


どうしてこんなこと。


「あ?お前まだコイツがやったと思ってるのか?人間てのは、実に滑稽だねェ!俺様はなァ、コイツに取り憑いた、悪魔だよ!」


悪魔は縁日の時にジェシカさんが祓ったんじゃないのか?


「あんなのダミーに決まってるじゃないか!あのチビエクソシストもバカだよなァ!あの程度で騙されるとはなァ!」


実体を持ち、高度な知能を有する悪魔。

初めて会ったときに、ジェシカさんが言ってたことだ。

でもそれなら、


「どうして魔力の宿った物を盗んだんだ。お前程の悪魔なら、そんなことする必要ないはずだ!」


「どうしてか?だァ?んなもん、お前をおびき出すために決まってんだろ!」


魔力が目当てか。


「チビエクソシストから聞いたか!この辺に魔力の高いやつがいるって聞いたからよォ。その辺にいた人間に取り憑いて探してたら、お前を見つけた。でもそんときは、あのチビエクソシストに邪魔されちまった。そこで、これを思いついたってわけ。あ、そうそう。この人間。俺様がちょちょっとやったら、死んじまうかもなァ!」


また僕のせいで誰かが傷つくのか。そんなこと、させない。


「僕の魔力ならいくらでもくれてやる。そのかわり、中村さんから離れろ。・・・離れろ!」


「ま、懸命な判断だとおもうぜェ!そんじゃ遠慮なく…」


中村さんの手がのびてくる。


そのときだった。


僕の襟を誰かが引っ張った。


僕は完全に正面に気をとられていたので、そのまま後ろに倒れてしまった。


僕の襟を引っ張ったのは、ジェシカさんだった。




「邪魔です。どいてください」


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