まず、その【正義】の幻想をぶち殺す!
法を破っているから悪だ。
守っているから、正義だ善だ。
そういう議論を、たまにネットで見ます。
別段間違ってはいないと思いますが、こういう基準の見方もあるということで。
法
③ ② ①
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悪 ⑥-⑤-④ 善
|
⑨ ⑧ ⑦
混沌
女神転生シリーズ、TRPGなどでたまに使われます。
【法、LAW、ロウ】などと記述されることもありますね。
この表し方では、【法】と【善】は別物です。
【正義】も全く別のカテゴリとして扱われています。
では、それぞれのアライメントを見てみましょう。
①法と善
*唯一神。
*聖書に誓って、善(唯一ではない)を行う大統領。
早速ですが、皮肉がかってきました
善意によって、他国を攻撃したり異教徒を弾圧したりしました。
攻撃される側にとっては、正義でもなければうれしくもないですね。
②法と中立
法には従うが、中立を保つもの。
一見すると、誠実に見えますがそんなことはありません。
その実は、法に盲従し自己の判断をしない人です。
民主主義における自主独立の精神とは対極にあり、主にフランス文学では悪役を務めます。
*王に盲従する貴族。
*法にあぐらを組む、富豪層。
*支配階級に盲従する従者や下僕。
*善悪を捨てて法にだけ従う無能な法務官や首きり役人。
*前例に縛られ、自己の判断を失った政治家。
などがこれに含まれます。
アルセーヌ・ルパンがターゲットとするのも、このアライメントです。
・王侯貴族を、法令化された盗賊である。
・ルパンは王侯から、王のように搾取して民衆に還元している。
この還元もばらまきに近いです
政治家が過度の金のばらまきをする時は、【法・悪】のアライメントとルパンの行為を【法】にのっとって一人二役でやっているともいえますね。
唯一神や大統領と近接したアライメントなのが、皮肉を感じさせますね。
【すべて裁判官 は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される】
日本国憲法第76条にはこうあります。
法に忠実なだけの裁判官もまた、すでにして憲法違反となります。
③法と悪
法に従うが、悪を行うものたち。
法令を順守しながら、悪を行うものたち。
*禁酒法で有名な、アル・カポネ。
*見た目は法令を順守しているブラック企業。
*中世で法令にのっとって、特例基金を受け取る貴族層。
政治、警察機構では裁けない、裁きにくいタイプの悪がこれに当たります。
上記にある者は、すべて【法】を守ってます。
これが絶対的な正義や善なのか、いい友達になれそうか・・・。
中華では、【侠者】と呼ばれるものたちが、この【法】サイドの敵になります。
具体的には、劉備、劉邦などですね。
はたして、【法=善、正義】の公式が成り立つのでしょうか?