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天使の生まれだけど下界で生活することになりました  作者: 叶音ゆい
第二章 種族の壁
12/16

プロローグ

いよいよ第2章の始まり

ここから文字数がドーンと増えると思います

 ここはまだ獣人の里。あたしたちは人間国に行くための最終準備をしているところだ。といってもあたしの荷物は全部ヒカリさんがまとめてくれている。

「ねぇ?シニエストロってどんなところなの?」

 あたしの問いにミドリ兄さんはこう答えた。

「あの国は......自分たちが一番だと考える少し残念な国だよ。俺たち獣人含むいわゆる人外はあんまり人権がないように感じる。お前たちも翼やら耳やらといった人外的要素を隠せるなら隠したほうがいい。幸い鼻が利くような種族ではないから余程のことがなければバレることはないはずだ」

 続けて長老がこう答える。

「あやつらの王は最近平和なことに対して不満があるようじゃ。かつて国周辺にいた魔族もほとんど撤退してしまったからのぉ。少しでも気にくわないことがあるとすぐに争いが起きるくらいには戦うことに飢えている非常に危険な国じゃよ。これじゃ魔族の方がまだまともに感じてしまうのぉ?」

 おぉ、魔族の方がマシとはさすがにジョークが過ぎるのでは?

「シニエストロは、下手したらサグラードよりも恐ろしい国だよ......」

 ヒカリさんそう呟いて語り出した。

「180年前にアヴェイロンとシニエストロが同盟を組んで北の魔族の国サグラードと戦争をしたの」

 180年前であればモリフェルは参加していてもおかしくないが、そんな話は聞いたことがなかった。天界の学校もほとんど行かなかったのでその辺の知識は今はヒカリさんに聞くしかない。

「戦争を始めた理由は長いこと平和で面白くないからって。天界も天界でサグラードへの戦争するから同盟を組みたいという打診を呑んだ上が今でも許せないよ。大天使たちまでもがこぞって参加してたみたいだけど、ボクはそんなに戦うの好きじゃないから行かなかったんだけど。最初の方は互角だったの。人間たちは娯楽のため、魔族たちは防衛のため。でもね、最初に仕掛けた手前いくら娯楽とはいえどうしても勝ちたいシニエストロの人間たちは......無抵抗の天使と人間を大勢犠牲にして生命体兵器を作ったわ。何て名前だったのかは忘れちゃったけど。すごいたくさん用意したって戦争の文献に載ってた。結局とんでもない魔法によって全部破壊されちゃったけどね。あの戦争は当時の魔王が暗殺されたことによって終結してる。殺したのはシニエストロの国王自らって話よ」

 ヒカリさんが語り終えてしばらく沈黙が流れた。ほんの数秒だったかもしれないその沈黙は数分に感じるほどの静寂だった。

 語り終えた後からすごく切ない顔をしているヒカリさんにあたしは優しく抱き着いた。なんだかそうしないといけないような気がしたから。

「ユイちゃん!? どうしたの急に?」

 今度は驚いた表情をするヒカリさん。顔が少し赤くなったような気がする。

「ハグには、リラックス効果があるって聞いたから......ダメ、だったかな?」

「ううん、ダメじゃないよ。ユイちゃんありがとう......」

 ヒカリさんがハグに応えてくれた。なでなでもしてくれた。暖かい、あといい匂いがする。あぁ、このまま眠ってしまいたいくらいだわ。

「んんっ!」

 少しわざとらしい大きめの咳払いが聞こえた。ちょっとびっくりした。

「ほらおらお二人さん。私もミドリも荷物まとめ終わったから早くしてちょうだい?」

 おっといけない。サラお姉ちゃんに急かされてしまった。最近ヒカリさんに近づくと嫉妬するから考えて動かないといけないことを忘れていた。

 ハグを止められたヒカリさんはお菓子を没収された子犬のような顔になってしまった。

「いや、サラ姉。シニエストロはニョタイカダケ持ち込み禁止だぞ。というかあの国は王がキノコ嫌いだからキノコ自体が持ち込み禁止だ」

 そんな自分勝手な国王があってたまるかよ! 素直にそう思ったが、サラお姉ちゃんは顔色一つ変えなかった。

「大丈夫よ。道中で食べる分しか用意してないから」

 何が大丈夫なんだか。

「ほれ、お主ら。いつまでもダラダラしてると到着が遅くなるぞい? 歩いて数日はかかるんじゃからそろそろ出発せんか。よいか?くれぐれも旅人を装うんじゃぞ。また奴らと戦争は面倒じゃからのぉ」

 そういえば14年前に襲ってきたのって長老が油揚げを断ったからだっけか。戦争を仕掛けるにしては理由が些細すぎないか?

 あの国について知れば知るほどひどい国だと思う。それと同時に興味すら湧いてくるのは変なことだろうか。争いに巻き込まれないために、そして獣人の里を巻き込まないために、自分の人外的要素はしっかり隠し通さないといけないな。

「じゃぁボクも準備おわったからそろそろ行こうか?」

 ヒカリさんの準備も終わり、全員が種族隠蔽も済んだ。

 何事も起きないことを願って歩いていたのがフラグにならないことを願うばかりだ。

 3日後。シニエストロに到着したあたしたちは彼らがどれだけ争いに飢えているかを早速思い知ることになった。

ここまで読んで下さりありがとうございます!

思ったより長くなったような短いような

本編はさらに長くなると思います。いや、長くします


~ひとくちプチ情報~

実は第2章の前半はノープラン

気の向くままに書きます

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